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ボーダーレスにスケートを楽しむThe Skate Kitchenの素顔。
ボーダーレスにスケートを楽しむThe Skate Kitchenの素顔。

Girls at Skateparks is Becoming A Normal Thing.

ボーダーレスにスケートを楽しむThe Skate Kitchenの素顔。

2018.11.19

来たる2020年の東京オリンピックで正式種目になるスケートボードは
とりわけストリートに傾倒していなくても、世のなかではすでに大きな関心事となっています。
しかし依然としてパークに足を運べば、“男がやるもの”として見られるシーンがあるのは事実。
そのなかで臆することなく、次々とトリックを決める勇敢な女の子たちがいることご存知ですか?
The Skate Kitchenと名乗り、ニューヨークを拠点にする彼女たちは、映像ディレクターのCrystal Moselleの一声で
〈ミュウミュウ(Miu Miu)〉のショートフィルムにいきなり出演することになり、一躍注目の的に。
そしてこの度は〈マンハッタンポーテージ(Manhattan Portage)〉とコラボレート、初来日を果たしました!
短い日本滞在のなかで直接会う機会があり、少しばかりのインタビューと撮影を敢行しました。

Photo_Francesca Allen

(左から)Dede, Brenn, Jules, Ajani, Kabrina, Rachel, Nina

ー今回〈マンハッタンポーテージ〉とThe Skate Kitchenがコラボレーションしたこと自体が、これまでのスケートシーンのなかで大きなモーメントのひとつだと思いました。短い時間ですが、改めてみなさんのことについて知りたいので、どうやって結成したのか教えてください。
Rachel:The Skate Kitchenができたのは数年前、Ninaと私が18歳ぐらいのときにNYの地下鉄に乗っていてCrystal Moselleという女性の映像ディレクターから声をかけられたのがきっかけ。彼女から「ショートフィルムを一緒に作らない? 」と誘われて、2人の共通の友達だったKabrinaとAjani、あとはNinaがBrenn、Jules、そしてDedeを集めて撮影に挑んだの。そのときのメンバーからThe Skate Kitchenが形づくられていった感じ。
ーそのCrystalという女性が、みんなを引きつけ結びつけた重要人物だったんですね。
Nina:うん! 『That One Day』ってやつよ。Youtubeで観ることができるわ。
ー〈ミュウミュウ(Miu Miu)〉にフィーチャーされたショートフィルムですね。
Nina:そうよ。え! チェック済み?
ーもちろん! あの作品でみなさんの存在を知ったくらいですし。内気な女の子が勇気を出してひとりでパークに行き、勇気を出してグラインドするも失敗。倒れ込んだ彼女に手を挿し伸べた女の子たちはすぐそこから離れて、街中を気持ち良さそうにクルージングし、また別のパークで女の子たちと合流する。その女の子たちを追いかけ、ずっと陰で見ていた彼女が意を決して飛び込み、一発キックフリップを決めたことでその輪のなかに溶け込んでいったというストーリーですよね。感動しました。
Nina:やばい! ありがとう。私たちは、あの作品をきっかけに結成したようなものなのよ。
ーそれに出演する前は、各々でスケートしていたということ?
Rachel:そうね、ひとりで勝手に滑りに行ってた。でも、私はもともとNinaとKabrinaを知っていたから、よく一緒に滑っていたりもして、NinaはAjaniとDede、なんなら全員と繋がっていたから、彼女が私たちをひとつのクルーにまとめてくれたのかも。やっぱりスケートボードというカルチャーは依然として男くさいものだし、私たちがパークに行くと“よそ者”扱いをされるときがあるの。でもそれに屈することなく滑っている女の子たちは確かにいて、そういう子たちとは自然と顔見知りになっていくし、一緒につるむようにもなるってわけ。
ーちなみに、影響を受けたスケーターはいる?
Rachel:Lacey Bakerだね。彼女は二年前のストリートリーグで優勝していて、東京オリンピックにも出場する予定。
Nina:David Gonzales のビデオは擦り切れるほど観てきたんだけど、なかでもFlipのDavid Gonzales, Daewon SongとChris Hasllamが出した『Cheese & Crackers』っていうミニランプスケーティングのビデオがやばい。
Jules:ああそれやばいね。私のパパが幼少期にそれを見せてくれたことがあるよ。
Brenn:Mark Gonzalesはマイヒーロー。
Ajani:ねね! Gou Miyagiって人知ってる? あと〈BAKER SKATEBOARDS〉のスケーターなのかな? Kader Syllaっていうんだけど、15歳くらいでかなりやばい。
Nina:確かまだ9歳だよ(笑)。
Dede:私は自分が通ってたニューヨークの12th st とAvenue Aの近くにあった中学校にいたスケーターの子たちや、その後に出会った年上のニューヨークのスケーターたち。彼らにスケートを続けるように沢山励まされたの。だから、私は自分のコミュニティにいた周りの人達から影響受けた。
ーさっきRachelが、ニューヨークのパークでは女の子のスケーターが少ないと話してましたが、それは現在も同じ状況ですか? いまだとThe Skate Kitchenが活発に活動しているおかげで女の子もスケートを楽しめるということを広く証明してくれていると思ったので。
Rachel:2年前、まだ私たち全員が出会う前はNinaしか見かけなかったの。でも、確かにいまは毎回4、5人は見かけるようになったな。まだまだ少ないと思うけどね。
ー今回の〈マンハッタンポーテージ〉とのコラボレーションでは、ブランド創業当時の80年代後半〜現在をテーマにNYのフォトグラファーPeter Sutherlandが撮影したフォトブック『1983 Manhattan Portage Photography by Peter Sutherland』が制作されました。そのなかにLeo FitzpatrickやSteve Olson、「LQQK STUDIO」のメンバーなどと共に、みなさんも登場してましたが、彼とのシューティングはどうでしたか?
Jules:Peter Sutherlandは超ドープ。
Rachel:マジで彼は最高。撮影の雰囲気もよくて自然な瞬間を撮ってくれる。あのとき、現場に犬がいたの覚えてる? 可愛かったよね~。
Jules:今回の〈マンハッタンポーテージ〉のシュートの後に何度か一緒に仕事したけど、彼はいつだって最高だった。彼のレイドバックした性格が好きだし、いいシーンをしっかり撮ってくれるの。
ーまた本コラボレーションでは、みなさんが監修したアイテムもリリースされましたね。こだわったポイントがあれば教えてください。
Jules:まずベースとして、持ち運びやすい形状にしてもらえたし、いろいろな機能も盛り込む事ができてすごく満足してる。
Ajani:防水で、機能的で、ピンクで、ロゴも入ってて最高の仕上がりにしてくれたわ! 〈マンハッタンポーテージ〉ありがとう!

INFORMATION

The Skate Kitchen

Instagram @theskatekitchen