Hari

道路に面したガラス扉から、キャンドルのやさしい炎に照らされたアイランドカウンターが見える。その上を彩るワイングラスが、外から眺めていてもきらきらと、美しい。

小さなお店の中央にバーカウンター。奥が厨房になっていて、シンプルなレイアウトで演出される開放感に加えて、こぢんまりとしていながらも夜のつやっぽさが確実にある。

基本的にオーナーひとりで営んでいるという「hari」。
2021年にコロナ禍でオープンした。さまざまな逆風に耐えて現在まで営業していると思うと、この物腰やわらかなオーナーの努力が伺える。
コートを受けとるにも、メニューを広げるにも、ペアリングのワインを説明するにも、姿勢がしゃんとしていて、その仕草はゆったりとしているのに、無駄がない。
心地よいムードは、彼から生まれているところも大きい気がした。


誰ときてもいい夜が過ごせそう。
おなかは満たされているので、閉店間際まで、ワインをメインに味わった。