Visit "amateur Library"
上海発・Same Paperの展示へ。
ここに行けば、アジアのアートブックシーンのいまが分かりそう。
東京のアートブックシーンの中で、存在感を増している上海の出版レーベル、「Same Paper(セイム・ペーパー)」。
彼らがいま、幡ヶ谷のgallery communeで開催している展示『amateur Library|アマチュア図書館』に訪れると、
いまのアジアのアートブックシーンで何が起きているのか、その面白さの正体が分かりそう!
というわけで今回は、ガールがいまチェックしておくべき最注目のエキシビションをレポートします。
Same Paper @samepaper
2013年に設立されたアートブックの出版に特化した上海のクリエイティヴスタジオ。デジタルメディアや出版物、イベントなどを通して世界中にお気に入りの出版社やアーティスト、アートプロジェクトを紹介し続けている。2017年から出版をベースにしたアパレルライン〈amateur(アマチュア)〉をスタート。
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Same Paper, In Tokyo 東京に現れた、Same Paper
幡ヶ谷の商店街にあるgallery
commune。会場に入ると、写真作品を中心に、ZINEやアパレル、キャップなどが並んでいます。展示の核となるのは、彼らが2017年から続けているプロジェクト「amateur」。有名ブランドともコラボレーションしてきたSame
Paperのアパレルラインの新作と、アーティストWen Junによる作品集『Worry worry lake』が展示されています。
キャッチーなグラフィックのロゴキャップや、思わずジャケ買いしたくなるZINE。どれも、いまの東京のストリートの感覚に近いデザインで、気づくと手に取ってしまう。会場全体をひとつの棚のように楽しめる空間になっています。
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About “amateur Library” アマチュアライブラリーとは?
そして、この展示で一番のハイライトが、来場者参加型の「amateur Library」。ルールは、訪れた人が自分の本を持ち寄り、棚に加え、自由に手に取って読むこと。写真集や自主制作のZINEなど、ジャンルも背景もさまざまな本が集まっていました。聞くところによると、ガールフイナムのビジュアルブックも並んでいたのだとか……! いったい誰が持ってきてくれたのでしょう。そんな小さな発見も楽しい、ライブラリーのような場所です。
展示をひと通り見ていると、Same Paperはどんな感覚で編集をしているのか、どんなふうにものづくりを考えているのか気になってきました。というわけで、早速彼らにお話を聞いてみることに!
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Q1. 改めて、Same Paperはどんなプロジェクトですか?
僕らは上海を拠点にしているクリエイティブ・スタジオです。スタートは出版だったけど、そこから写真やデザイン、展示、プロダクトまで。自分たちの編集的な感覚が向くままに、少しずつ活動の幅が広がっていきました。
Q2. 出版以外に、アパレルやプロダクトも手がけていますよね。
服やプロダクトは、もう少し感覚的に、すぐ反応できるメディアだと思っています。
雑誌や書籍はどうしても時間がかかりますが、アパレルは、編集の考え方をそのまま日常で試せる。自分たちがつくったものを、誰かが実際に使ってくれているのを見ると、次につながる感覚があります。
Q3.「amateur Library」を通して、どんな反応がありましたか? また、東京や日本のアートブックシーンについてはどう感じましたか?
想像以上のリアクションでした! 日本だけでなく、海外の友人からも本が届いたし、東京アートブックフェアに出ていた出版社の人たちも、このプロジェクトに参加してくれて。
なかでも覚えているのは、添えられていたたくさんの手書きの手紙です。「この小さなライブラリーに参加できてうれしい」という言葉が綴られていて、どれも本当に温かかった。
フェア全体を見ても、東京はすごく活気がありますよね。感覚が鋭くて、想像力豊かな人が多い。言葉で細かく説明しなくても、僕らが作品に込めた意図をパッと受け取ってくれる。そのコミュニケーションのあり方が、すごく面白いなと感じました。
Q4. 今後、Same Paperとしてやってみたいことは?
いろいろな雑誌やプロジェクトを通して学びながら、新しいコミュニケーションや対話のかたちを探していきたいと思っています。
Same Paperのシャオペン・ユアンさん
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Art Books, Across Asia 広がりを見せる、アジアのアートブックシーン今回の「amateur Library」は、本やアパレルという形を通して、Same Paperの編集の考え方そのものを体験させてくれる場所でした。単にモノを売る、作品を見せるという次元を超えて、キュレーションそのものをエンターテインメントとして見せきる点に、彼らの凄みを感じます。上海の彼らの活動が、なぜ東京の人たちにも響くのか。それはきっと、アジア全体でインディペンデントなコミュニティが繋がり始めているから。理屈ではなく感覚で共有できる、この心地よい距離感こそが、いまのアートブックシーンを一番面白くしているのだと思いました。
INFORMATION
Same Paper Tokyo Pop-up Exhibition
“amateur Library | アマチュア図書館”
場所:gallery commune
住所:東京都渋谷区西原1-18-7
営業時間:14:00 〜 18:00
※月、日休廊