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蜷川作品と共に迎える、女優・玉城ティナの新章。
蜷川作品と共に迎える、女優・玉城ティナの新章。

Her Turning Point.

蜷川作品と共に迎える、女優・玉城ティナの新章。

2019.07.05

本日公開の蜷川実花監督最新作『Diner ダイナー』でヒロインを演じた玉城ティナさんに
ジャパンプレミア開催直前という短い時間で取材を敢行しました!
劇中ではかなり翻弄されていたけど、実はそんなカナコと共通点も多い!?
玉城さんの女優人生における重要な転機となった本作についてお話を伺ってきました。

Photo_Xavier Tera

何事もトライしようとするカナコに共感できる。

ーオオバカナコをどういう人物としてご覧になっていましたか?
『Diner ダイナー』でカナコだけが“普通”の人間で、他のひとはみんな殺し屋だったりするなかではいちばん気持ちが入りやすかったです。私を通じてカナコの目線を楽しんでもらいたいなと思いながら演じました。たぶん観客の方も最も共感しやすいキャラクターなんじゃないかな。最初のナレーションでカナコが言ってることも思春期に誰しもが悶々と思い悩むことですし。何事もなく過ごしていたカナコが、突然あの非現実的な環境におかれるわけですが、その境遇は私自身とリンクしていることも多くて。この豪華なスタッフと俳優陣のなかに放り込まれた時点でまずそうですよね(笑)。
ー確かに豪華なメンバーではありますが…!
蜷川監督からお声がかかって自分がその作品にヒロインとして携われるだけでもプレッシャーなのに、藤原竜也さんを始め豪華なメンバーと一緒に作品をつくっていくという、濃密すぎる1ヶ月半を過ごしました。最初はカナコと同じように「私、大丈夫かな〜?」と不安の気持ちが大きかったんですが、蜷川監督がぜったいに弱音を吐かない明るい方だったので、私もなんとかポジティブに向き合うことができました。
ー藤原竜也さんと共演されてどうでしたか?
みなさんと同じようにドラマや映画での印象が強かったので、実際にその演技を生で目の当たりにして「わ〜これがか! 」と余計に感動しましたよ!
ーカナコの心理描写は20代の女子が抱える虚無感と近いものがありましたが、共感できる部分はありましたか?
はい。いまも日常でそう感じるときはありますし、この仕事を始めた14歳の頃からずっと感じていたことでもあります。
ーそれはどんなときに?
例えば、映画作品にもよりますが1ヶ月半という期間のなかで撮影クルーと共に作り上げ、完成と共に解散します。それがみんながまたそれぞれの旅に出るようで、ふと孤独だと感じるんです。俳優って個を出すよりも作品にとってはひとつのピースにならなきゃいけないので、モデルとまた違った表現方法なんだなという発見もありながら。
ーカナコはダイナーに導かれてから、より自分らしくあろうと変化していったわけですが、玉城さんは同様にこれまでの人生のなかでターニングポイントとなる出来事はありましたか?
14歳から蜷川さんにはお世話になってたのですが、(撮影当時)ハタチというタイミングで今度は映画作品に携われたのが間違いなく人生においてひとつの転機です。
ー劇中では、吊るされたり、銃を向けられたり、襲われたり…大変な役柄でしたが、とくに大変だったシーンは?
不思議なんですが、あの環境下ではまったく大変だと思わなかったんです。必死だったし、そう思う以前にやるべきことが沢山あってそれどころじゃなかったんですよ。むしろ完成した作品を観て、それも客観的な視点でようやく大変だったんだと思いました。壁に叩きつけられてましたよね、私(笑)。衣装でニーハイを履いていたんですがソックスを下げると脚はアザだらけでした…!
ーカナコは相当翻弄されてましたよね。ちなみに私生活では翻弄する方? される方?
うーーーーーーん。気まぐれですね。でも翻弄されることはないかな(笑)。自分のことは自分で決めたい!
ーとなると、演じられてカナコとは対局だなと思ったりも?
まったく対局かと言われると違うかも。何事もやってみる姿勢は似通ってると思います。カナコって弱そうに見えて実はすごくタフなので、そこは見習いたいくらい。
ー最後に! 本作を語るのに欠かせないテーマが“食”。劇中ではもはやアートなグルメバーガーが登場されてましたが、実際に味見されました? おいしかったですか?
はい! おいしかったです。経験したことがないことばかりだったのでまず見てビックリしました。セットのなかにあった食べ物やお花は毎日新しいものになっていたし、すべてがプロフェッショナルで完成された空間になっていたので、その異世界に自分がいることにもはや違和感をおぼえませんでした。原作の再現度も高く、そこに加えて蜷川監督の世界観を表現されている現場を間近で体感できて感動しました。

INFORMATION

『Diner ダイナー』

(2019/日本/117分)
監督:蜷川実花
出演:藤原竜也、玉城ティナ、窪田正孝、本郷奏多
配給:ワーナー・ブラザース映画
7月5日(金)より全国ロードショー
©2019 「Diner ダイナー」製作委員会
公式サイト