PARCO ART MANUAL.
ART WEEKをもっと楽しく。
渋谷PARCOで深く知るアート・マニュアル。
渋谷PARCOがアートをテーマとした企画「SHIBUYA PARCO ART WEEK」を9月27日まで開催。
会期中には、館内の9つのギャラリーが様々な展覧会を行い、
ショップでもアートにまつわる展示や商品を展開しています。
そんな PARCO ART WEEKの楽しみ方、教えます!
その楽しみ方は、大きく分けて「見るアート」「触るアート」「買うアート」の3つ。
アートをより楽しむ為の、予備知識・注目ポイント・裏情報などをご紹介しますので、
このページをちょっとしたハンドブック代わりに、
渋谷PARCOを回遊してどっぷりアートに浸りましょう。
Photo_Miyu Terasawa
Text_Shu Nissen
#1 見るアート
→まずは見ること。映画や展示など、目にすることで楽しむもの。作り手のメッセージを想像し、作品の背景を視覚から感じ取ることが、アートの楽しみ方の第一歩。
2G / ジェイムス・ジャービス『Transcendental Idealism』
近づいていく芸術とストリートの距離感。
ジェームス・ジャービスの個展『Transcendental Idealism』が「2G」にて開催中。パンクバンドのライブなどで激しくぶつかり合う様子を示す“Mosh Pit”を表したカラーアクリル板を用いた平面作品や、技を決めたスケートボーダーを表現した彫刻作品が発表されています。迫力ある立体作品でお馴染みのキャラクターの愛らしさが際立ちますよね。ジェームス・ジャービスは1970 年生まれ、イギリス・ロンドンを拠点にイラストレーターとして知られていますが、もともと彼はスケーターであったこともあり、近年のシーンの流れでもある、ストリートとアートの距離を近づけたアーティストの一人と言えるかもしれません。アートは高尚で難しいものというイメージを覆してくれる存在です。彼のシグネチャーである漫画的スタイルのイラストレーションは、極端に簡素化されているにも関わらず、実に雄弁に、コミカルに、そしてアイロニカルに、社会的な問題から、ポピュラーカルチャー、そして、わたしたちの姿を映し出します。中目黒の「3110NZ by LDH Kitchen」での個展と2会場同時期開催の展示となっており、そちらではコラージュなどの平面作品なども見られるとのことなので、気になった方は是非。(「2G」の店舗では可愛いラグなども販売していたのでそちらもお見逃しなく!)
2F / 2G
GALLERY X & ホワイトシネクイント / トム・オブ・フィンランド
セクシャリティとアートの関係性を見つめる。
8階「ホワイトシネクイント」にて、映画『トム・オブ・フィンランド』が限定上映されていて、地下1階の「GALLERY X」にて、トム・オブ・フィンランド日本初の個展が開催されています。彼は、フレディ・マーキュリーにも大きな影響を与えたと言われる芸術家で、第二次世界大戦後の同性愛が厳しく罰せられていたフィンランドにおいて、筋骨隆々なワイルドなゲイの世界を描き話題となった人物。その作品はゲイ男性への社会的なイメージを、多くの当事者が理想とするポジティブな男性像への変化させたのです。トム・オブ・フィンランドは、いまやゲイカルチャーのアイコンであり、アート界でも大きな影響力を持っています。そして今年はトムの生誕100周年。展示では、日本初公開となるオリジナル作品30点を見ることができます。新たな価値観の起点となる街、渋谷にてLGBTQの権利を訴えたアーティストの作品に触れ、自分らしく生きることについて考えてみるのもいいかもしれないですね。
8F / ホワイトシネクイント
B1F / GALLERY X
#2 買うアート
→アーティストの魂が宿った作品を自分のものにするということ。アート好きの行く末はやはりコレクター。なんでもないものの収集癖や素晴らしい作品を自分だけの物にしたいという所有欲。アートの醍醐味は買い物して独占することでもある。
M.I.U.No2 / VOILLD POP-UP SHOP
アートは“勘違い”でいいんだ! by 加賀美健。
7Fの「M.I.U.No2 」にて開催されている VOILLD POP-UP SHOPの目玉は、上質なヴィンテージアイテムにアーティストのアートワークを落とし込んだニューコレクション「V(ブイ)」の初披露。ファーストコレクションでは、加賀美健さんとコラボレーションし、自らセレクトした古着に、描き下ろしのレタリングを刺繍で落とし込んだというすべて一点もののエクスクルーシブアイテムが登場しています。独特のワードセンスが光るレタリングの文字は、加賀美さんが気に入った英単語をピックアップし、伊勢さん(VOILLD キュレーター)が組み合わせて生まれたもので、とくに深い意味があるわけではないそう。日本語の印象が強い加賀美さんだけに、すごくおもしろい。ご本人たちと直接お話ができたので、アートの楽しみ方について尋ねてみました!
加賀美:アートとは何かっていうと、「勘違い」じゃない? 言ってしまえば、なんでもアートだし、明確に答えがないからおもしろい。作ってる人も売ってる人も買ってる人も勘違い。(良い意味で)壮大な勘違いをしながら、みんなで価値をつけて楽しんでいる気がしますね。
伊勢:ちょっとした落書きが何億円ってこともありますからね。なんてことない物でも、人によっては人生を左右するアートかもしれない。私もよく加賀美さんが捨てていった貴重な作品(?)たちを収集していますからね。今回その一部を展示しているので是非ご覧ください。
POP BY JUN / 『mid90s 』Limited Store
お気に入りのワンシーンを自分のものに。
「POP BY JUN」では、俳優として知られるジョナ・ヒルが初監督として気鋭の映画スタジオ「A24」とタッグを組んだ作品「mid90s ミッドナインティーズ」のリミテッドストアがオープン。クリエイター、熊谷隆志氏が手がけるブランド〈ウィンダンシー(WIND AND SEA)〉とのコラボレーションアイテムが販売されています。 スケートボードカルチャーが香る映画のワンシーンを切り取ったデザインのT シャツやフーディがラインナップしており、写真は生活のなかの何気ない一瞬であっても、舞台となった90年代LAの雰囲気を纏っていて、たまりません。また、「ボンジュールレコード(bonjour records)」からは当時の空気感を匂わせるノスタルジックなヴァイナルやカセットをセレクト。SILENT POETS によるオリジナルブランド〈ポエトミーツダブワイズ(POET MEETS DUBWISE)〉とのスペシャルコラボレーションアイテムも素敵です。90年代をリアルに体験した世代もそうでなくても、楽しめる内容となっています!
1F / POP BY JUN
#3 触るアート
→見るだけでなく、自分の手で実際に触れることで感じられる質感や年代感。その時代特有の素材や雰囲気、現在に至るまでの経年変化やストーリーを考えるというアートの楽しみ方。
PUEBCO Archive Market
100年前のガラクタで触れるアートの醍醐味。
世界のマーケットやジャンクショップで購入してきた、「プエブコ(PUEBCO)」の根源ともいえる「PUEBCO Archive Market」。2回目となる今回はアートウィークに合わせたセレクトを展開し、イベント期間中は「渋谷PARCO店」限定でオフィスに眠っていた古書や洋書のデザインブックも販売するのだとか。店頭での立ち読みも可能なため、アート好きにとってうれしい掘り出し物が見つかるはず。なんの入れ物かも分からないような100年近く昔のガラクタからインスパイアされて作られることもある「プエブコ」のインテリア雑貨。(いにしえのちりとりがアクセサリーケースになることも!)これは何だったんだろう? と当時に思いを馳せてみたり、何をいれるか、どう使うかを考えてみよう。実用性よりも、むしろおもしろみを大切にする「プエブコ」らしいアートの形に出会えます。
3F / PUEBCO
ADAM ET ROPÉ 蚤の市
今年はアパレル重視。あのハイブランドも90%OFF。
バイヤーが厳選したセレクトアイテムをスペシャル価格で販売する「ADAM ET ROPÉ蚤の市」。今回が3度目を迎え、これまでのいわゆる蚤の市らしい雑貨系よりもアパレルが充実したラインナップに。状態の良い新品を含む、今後は店頭に出ることのないデッドストックをはじめとしたアイテムが、なんと! MAX90%オフと、本当にお得に手に入っちゃいます。そしてなんと! JUNグループの他店からのアイテム等もこっそり混ざっているそうなのです! 具体的なブランド名は言えませんが、あのハイブランドも90%オフのチャンス! と思うと、これは逃せません。気になる方はお早めに!
4F / ADAM ET ROPÉ
INFORMATION
SHIBUYA PARCO ART WEEK 会期:〜2020年9月27日(日)「SHIBUYA PARCO ART WEEK」特別サービス
1.対象店舗で入場チケットまたは商品をご購入頂いた方へ、特典を受けられる「ART PASSPORT」を進呈。オフクーポンやノベルティなどお得なサービスを受けることができる。
ジェームス・ジャービスのキーチェーンが当たる抽選も。
2.期間中、3,000円(税込)以上お買上げでジェームス・ジャービスステッカープレゼント。
3.ポケパル払いでお買い物をすると、最大50,000円分のお買い物まで10%ペイバック。
4.「ART WEEK SALE」同時開催。各ショップでオフクーポンやポイントアップ、ノベルティプレゼントを開催。
SHIBUYA PARCO ART WEEK特設ページ