背伸びしてでも買いたいあのブランド。vol.7 JIL SANDER
Precious things
背伸びしてでも買いたいあのブランド。
vol.7 JIL SANDER
2019.04.29
“いまっぽい”というノリだけで服を買ったものの、数回着て終わり…なんてことは日常茶飯事。
それと比べてラグジュアリーブランドのアイテムには、
袖を通す度に気分を高揚させてくれるパワーが宿っています。
がんばって働いて憧れのブランドを身につけることには、プライス以上の価値があるはず。
ここではそんな、“少し背伸びしてでも”手に入れたいブランドをピックアップ。
vol.7は、〈ジル サンダー(JIL SANDER)〉です。
Photo_Kengo Shimizu
対照的なキャリアを持つ夫婦が二人三脚で描く、新しい〈ジル サンダー〉。
メンズシーンではかなり話題になった、ルーク&ルーシー・メイヤー夫妻の〈ジル サンダー〉クリエイティブ・ディレクター就任。みんなが驚くのもそのはずで、ルークはメンズブランド〈OAMC〉の設立者でありながら、〈シュプリーム(Supreme)〉の元ヘッドデザイナー。いまでこそモードとストリートの境界が無くなって久しいですが、2017年当時においてはまさにエポックメイキングな出来事でした。
片やルーシー。彼女は、マーク・ジェイコブスによる〈ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)〉、ニコラ・ジェスキエールによる〈バレンシアガ(BALENCIAGA)〉で経験を積み、ラフ・シモンズによる〈ディオール(Dior)〉でウィメンズのオートクチュールとレディ・トゥ・ウェアのヘッドデザイナーを務めてきた経歴の持ち主。
ストリートとクチュールメゾンという正反対のキャリアを歩んできながら、それぞれの世界のトップで活躍してきた2人が手がけるのが、現在の〈ジル サンダー〉なのです。
片やルーシー。彼女は、マーク・ジェイコブスによる〈ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)〉、ニコラ・ジェスキエールによる〈バレンシアガ(BALENCIAGA)〉で経験を積み、ラフ・シモンズによる〈ディオール(Dior)〉でウィメンズのオートクチュールとレディ・トゥ・ウェアのヘッドデザイナーを務めてきた経歴の持ち主。
ストリートとクチュールメゾンという正反対のキャリアを歩んできながら、それぞれの世界のトップで活躍してきた2人が手がけるのが、現在の〈ジル サンダー〉なのです。
2019年春夏コレクションの着想点は“ユニフォーム”。コットンナイロンストレッチ素材をつかったドレスも、端正なシルエットと禁欲的に襟元が詰まったハイネックデザイン、ピュアホワイトの色味がどこかユニフォームライク。それでいて、着るとスカートが空気を孕んだようにふわりと拡がるシルエットにハッとさせられます。しかも前後反対にしても着用可能で、背面を前にすると胸元が深く切れ込んだセクシーなデザインになる二面性も持ち合わせているという。
また、メイヤー夫妻の世界観に欠かせないのが自然の存在。ぽっくり下駄をイメージソースにつくられたプラットフォームサンダルには、ソール部分に大胆にウッドが取り入れられ、ナチュラルさと無機質さのコントラストを表現しています。
コレクションでキーカラーとして使われていたのは、アーモンド、バナナ、エクリュ、ハニー、セージ、スカイブルー、チョコレート、スレートといった自然からピックアップされた色。ブランドの定番である「TANGLE」も、今シーズンは鮮やかなブルーに染められました。
ミニマリズムを築き上げたジル サンダーの世界観は踏襲しつつも、そこにウィットを効かせてアップデートされたメイヤー夫妻の〈ジル サンダー〉。現代性はありながらも、一過性のトレンドに巻き込まれて浪費されるのではなく、これからずっと付き合っていける普遍性と実用性に満ち溢れています。
ミニマリズムを築き上げたジル サンダーの世界観は踏襲しつつも、そこにウィットを効かせてアップデートされたメイヤー夫妻の〈ジル サンダー〉。現代性はありながらも、一過性のトレンドに巻き込まれて浪費されるのではなく、これからずっと付き合っていける普遍性と実用性に満ち溢れています。