おしゃれな人に訊いた、おしゃれな人。vol.38 Akira
RELAY SNAP
おしゃれな人に訊いた、おしゃれな人。
vol.38 Akira
2020.05.01
「おしゃれな人は、友達もおしゃれに決まっている!」
という思い込みからスタートしたスナップ連載企画。
次にご出演いただく方を、リレー形式でご紹介してもらいます。
今回は〈シュプリーム〉を着ながら障害者支援員として働くパワフルな方、Akiraさんが登場。
LAと東京のハードコアど真ん中にいて、反骨心を持ち芯の通ったスタイルが大好きだという
Akiraさんの話は、聞いているだけで超超刺激的でした!
Photo_Miyu Terasawa
vol.38 Akira
障害者支援員
Instagram @akiiiraezazitakbolagh
- ー自己紹介をお願いします。
- いまは障害者の生活をサポートする仕事をしているんですが、その前まではファッションの仕事をしていました。20代はずっと〈ラルフローレン(Ralph Lauren)〉にいて、その後は原宿にある〈コアファイター(CORE FIGHTER)〉っていうストリートブランドの手伝いをしていて。このブランドは裏原のカルチャーとはちょっと違って、90年代半ばに弟が同級生仲間たちとLAで生活していた流れのなかで、弟は〈コアファイター(CORE FIGHTER)〉、他の仲間は〈テンダーロイン(TENDERLOIN)〉を立ち上げたんです。
- ーそのファッション経歴から、どうして障害者支援員になったのかが気になります!
- まあ単純にファッションの裏の世界を見すぎて疲れちゃったというのがあったんですよね。たまたまその施設を手伝っている友人がいて、「やってみれば?」と声をかけてくれたのがきっかけです。そこは精神障害者の施設なんですが、これがもう、みんな良い意味でクレイジー過ぎて最高で! 原宿で悪いことばっかしてた身からすると、「こっちがホンモノだ!」と思ってしまうようなピュアなマインドの持ち主で、私にとってはかなり刺激的で大切な存在になりました。この撮影のことを施設のみんなに伝えたら、すごく喜んでいましたよ(笑)。
- ーそれは最高ですね! Akiraさんがファッションでいちばん影響を受けたことやものってなんですか?
- 私は80年代の頃にティーンを過ごしてきたのとミーハーだった性格もあって、いままでの流れをほぼすべてオンタイムで見て、かじってきました。最初の最初は、父の影響でアメカジとかトラッドなものが好きで着てたんですが、そこから〈ラルフローレン〉にハマっていって…。パンクスもやってたし、そこから〈ヴィヴィアン・ウエストウッド(Vivienne Westwood)〉、川久保玲、からのストリートスタイルと順々にハマっていったんですよね。その結果、いまは父のトラッドスタイル、〈ヴィヴィアン・ウエストウッド〉、川久保玲、ストリートスタイルの4本柱を組み合わせて着ているって感じです(笑)。
- ーその4スタイルに共通するものってあります?
- どれも揺るがない芯を持っているんじゃないですかね? みんな精神がパンクなんだろうなって気がしてます! それぞれに何かしらの反骨心を持っているような。〈ラルフローレン〉だって元はユダヤ人としてバカにされたりって背景もあるわけだから…そういうカウンター精神を持つというところに当時は惹かれていた気がします。
- ー実際に4スタイルをどうミックスしていくんですか?
- 例えば、〈コム デ ギャルソン(COMME des GARÇONS)〉のプリーツスカートに〈シュプリーム(Supreme)〉のスウェットを合わせたりします。でも、〈コム デ ギャルソン〉と〈ラルフローレン〉は絶対に合わせないんですよね…。感覚的にダメで。
- ーほう! 同じパンク精神を持ち合わせていてもその組み合わせの気持ち悪さみたいなものはあるんですね。
- かなり個人的で感覚的なんですがありますね。さっきの2つは合わせるとどうも気持ち悪いんです。あと〈ラルフローレン〉に例えば〈ゴローズ〉のあの羽を合わせちゃうのも分かりやすすぎて絶対にやらないかも…。
- ー今日のコーディネートのポイントは?
- スウェットを上下で着ることですね。これってカッコよくないとできないでしょ? って思ってて(笑)。あとはこのリストバンドはセックス・ピストルズのジョニー・ロットンと同じ型のものでお気に入りです。
- ーちなみに新型コロナ禍で外におしゃれをして出掛けるってことができなくなってしまいましたが、Akiraさんはどうおうち時間を過ごしていますか?
- せっかく時間がたっぷりあるから、昔好きだった写真や雑誌を読み返していますよ。いつか収束して買い物欲が爆発したときのためにも勉強し直さないとなって! あとは韓流ドラマ観まくってます(笑)。
- ーファッション以外でハマっていることは? といま聞こうとしてました(笑)。
- 『梨泰院クラス』もいいけど『ミスター・サンシャイン』も観て欲しいー! この韓流ドラマにハマってるって自分でオープンに言えるようになったことがかっこいいなって最近思えてきたんですよね(笑)。若い頃は好きでもそんなこと絶対に言えなかったんですよ。ハードコアなところにいてボウイを聴くなんてダサいってとか言われるような界隈にいたもので…(笑)。
- ー次にご紹介いただく方はどんな人ですか?
- 妹のような存在です。自分のことをよく分かっていて幅広いコーディネートを見せてくれるかわいくてカッコいい子です!