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Take a Vintage Clothing Snapshot.
あの子は古着に首ったけ!
#2 SAUCE HARAJUKU
服から食器、ラグ、小物などが、ひとつ屋根の下に同居する古着屋「SAUCE HARAJUKU」。
東京のいろいろなショップを見ても、こんなにワクワクする古着屋はまずありません。
今回はそこで働くバイヤーのSauce galさんにお話をお伺いしました。
彼女がなにより大切にしているのはギャルマインドなんだとか...。
Photo_Shunsuke Kondo
自分のマインドに従ってファッションを楽しむ。
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jacket / UNUSED
short jacket / 90s vintage
camisole / 80s Euro vintage
pants / 70s vintage LEVI’S®
sandals / UNITED ARROWS
cap / 90s USA vintage
badge / 80s USA vintage
earrings / milamilan
いまではもう作れないようなデザインが見つかる。
キャットストリートの裏路地にある「SAUCE HARAJUKU」。扉を開けてお出迎えしてくれるのは、そこで働く優しい笑顔が印象的なSauce galさん。彼女の古着に対する想いってなんでしょう? 「最初“SAUCE”は古着屋ではなくて雑貨を取り扱うショップでした。後に“SAUCE HARAJUKU”に改名して古着屋としてリニューアルオープンしたんです。そもそも古着屋になりたいって思ったことは一度もないので、全身古着じゃなきゃ嫌だっていうこだわりもないんです。でも古着は安いし現代にはない変わったアイテムがいっぱいありますよね。いまだったらこんなに刺繍だらけの服はOKってならないはず! ってものとか。当時じゃなきゃ作れないような珍しい服がたくさん見つかるから好きなんです 」。
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丈感も素材もバラバラにして。
「今日のスタイリングのポイントは春を意識したお腹出しスタイル! レオパードのインナーパンツは〈エイチアンドエム(H&M)〉のものです。雑誌や本が好きで、普段はそれを参考にした着こなしが多いですね。あと、一年の半分はデニムパンツを履いています。太ったら入らなくなってしまって油断できないので、履くことで自分を奮い立たせることができます(笑)」。デニムの下に見せパンツを履いて、その上から透け感のあるチュールトップスをオン。さらに、短丈のアウターでしっかりお腹が見えるという黄金バランスが素敵です!
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トップスとサンダルで素材合わせ。
ボリュームたっぷりのサンダルは去年〈ユナイテッドアローズ(UNITED ARROWS)〉で購入したもの。「雑誌で見かけて一目惚れ! すぐに店舗に買いに行きました。シアーは女の子らしさが出るから大好きなグランジスタイルに落とし込んだら超かわいいだろうなって。学生の頃からシャツにモヘアを合わせたり、グランジロックな要素がある着こなしをしていたので、また最近流行ってると知って嬉しいです」。ひとつのアイテムでさまざまな着こなしを提案してくれるSauce galさん。買い付けでは3コーデくらい着回せるアイテムをピックするようにしているそう。
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気分じゃないなら自分でアレンジ。
移転したタイミングでお店の名前を変えたそうですが、“SAUCE”ってあのソースですか? 「そうです。色んな具材を混ぜ合わせて作られるソースみたいに、ジャンルや国、コンセプトを決めずにさまざまなものがごちゃ混ぜになったお店にしたくて。トルネードって案もあったんですけど、かわいくないのでボツにしました(笑)」。所狭しと並ぶのは古着を始めとするラグや食器、アクセサリーなどの幅広いアイテムの数々。なかでも、Sauce galさん自身がリメイクした他にはないようなヴィンテージのアクセサリーがかわいいんです。「自分で付けてみたときに、手を加えた方がもっとよくなりそうって思うアクセはアレンジするようにしています。なかにはあとちょっと長かったらな、もう少しごちゃごちゃしていたらいいのになって、いまの気分じゃないものもあるので。作るタイミングは決まっていなくて私の気分次第なんですけど…」。ということは、店頭に並ぶのは不定期。すごく人気なので、入荷状況をInstagramでこまめにチェックするのが吉ですね。
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お客さんはギャルからマダムまで!
他の古着屋に負けないポイントは“ギャル精神”。ご自身が“Sauce gal”と呼ばれている理由にも通ずるものがありました。「ギャルって素直に、これかわいくない? って言うじゃないですか。そんな風に高くても安くても、良いと思ったものを素直に手に取るようにしています。ちなみに、お客さんにもギャルが多くて、やべー金ない! でも来週からがんばればいいや! なんて言いながら買ってくれる子もいるんです」。時代背景や年代を知らなくても、古着を感性で楽しめるマインドが大事。店内にはヴィンテージ以外のアイテムもちらほら。「あちこちのポップアップに誘われる機会が多くて、いろいろなアイテムをセレクトしています。いまはペルシャ絨毯も取り扱っていて、3年前に出会ったトルコ人の方から仕入れさせて頂いてます。 なので、お客さんのなかには60代の方も意外と多くて、これだけを目当てにご来店されるマダムもいますよ。最初はなんで!? ってびっくりしました(笑)でもそうやっていろいろな人が足を運んでくれるのはすごく嬉しいですね」。
SHOP INFO
SAUCE HARAJUKU住所:東京都渋谷区神宮前6丁目 16-2 原宿ミクラマンション 101
時間:14:00〜20:00 (月・金)12:00〜20:00 (土・日)
電話:03-6433-5331