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あの子は古着に首ったけ! #17 atsurae vintage
あの子は古着に首ったけ! #17 atsurae vintage

Take a Vintage Clothing Snapshot.

あの子は古着に首ったけ!
#17 atsurae vintage

2024.07.22

素敵な古着屋スタッフにフォーカスする連載企画の第17回目。
訪れたのは岩石が点在した内装で落ち着いた雰囲気の古着店「atsurae vintage」。
スポーツウェアやレースのブラウス、オーセンティックなシャツまで
ジャンルレスに並び、誰が足を運んでも欲しいものが見つかるはず。
スタッフのサトミさんにご自身のことや古着に関するあれこれをお伺いしてきました。

Photo_Shunsuke Kondo

#17 shop:atsurae vintage

サトミさん

atsurae_vintage
satomi_no_fuku

Tops:90’s vintage
Bolero:a ccordion
Jumpsuit:90’s vintage
Shoes:BOTTEGA VENETA
Necklace:vintage (母のお下がり)

異なるテイストを掛け合わせて作る自分だけのスタイル。

ー今日のスタイリングのポイントは?
エスニックなムードのアイテムが好きで、毎日スタイリングのどこかしらに取り入れているのですが、今日はチャイナブラウスをセレクトしました。
ー夏らしいムードで素敵です。
暑くなると、西アフリカの民族衣装に見られる “ろうけつ染め”のアフリカンバティックだったりチャイナ系のアイテムが着たくなりますね。
ーつなぎとの相性が良いのは意外でした!
チャイナブラウスってセクシーになりがちなので、あえてつなぎでハズしています。ただ、カジュアルすぎるスタイルも好きではないので足元はパンプスを選びました。
ー手元のアクセサリーとも色がリンクしていますね。ヴィンテージですか?
ハート型のルビーのリングは父がフランスに行った際にお土産で母にプレゼントしたものです。私が譲り受けてからは毎日付けています。アクセサリーは基本的にシルバーとゴールドの両方を混ぜて身に付けることが多いですね。
ー個々のアイテムをみるとそれぞれ雰囲気が全く違うのに全体でまとまっていますね。
普段から一つのテイストだけで全身を揃えることはなく、カジュアルやキレイめ、エスニックなどさまざまなムードをミックスするのが好きなんです。
ーとなると、どのようにして毎日スタイリングを組んでいるんですか?
その日の予定と天気に合わせて足元から考えます。靴を選んだ後にその日の主役となるアイテムを一つ決めて、そこから全身を組んでいきます。
ーおしゃれを楽しむようになったきっかけはなんですか?
小さい頃から服は好きなのに自分がおしゃれじゃないことがコンプレックスで…。出産を経て、子供に汚されてもいい服ばかりを着るようになり、ますます楽しみ方がわからなくなって。自分のセンスに自信がなかったので、まずはスクールへ通ってイメージコンサルタントの資格を取りました。勉強すればおしゃれになれると信じていたんですよね。いまでも本業ではイメージコンサルタント・パーソナルスタイリストのお仕事をしています。
ーイメージコンサルタントって具体的にどんなことをするのでしょう?
顔タイプ診断や骨格診断、パーソナルカラー診断をもとに、お客さまが持って生まれた魅力を最大限に引き出したり、なりたいイメージに近づけるようなお洋服やメイクをご提案します。例えば骨格診断は関節の太さやウエストの位置、身長に対する肩幅を確認して、ウエストを出した方がキレイに見えるね、とか、このシルエットのパンツが似合うねっていう風に伝えたり。お客さまと実際にお店に行って、お洋服を一緒に選ぶこともあります。
ーお客さんに古着を提案する上で活かせる職業でもありそうです。
着こなしの提案という意味では活かせると思います! ただ結局それって、気分が上がる服よりも、自分の体や顔に似合う服を着ようっていう考え方でだんだんと嫌になってしまったんです。とくに、私に似合うとされている服って、シンプルできれいめなものばかりで。毎日着ているとやっぱり飽きてしまって、ある時ふと古着屋に行ってみようと思い、最初に訪れたのが「atsurae vintage」でした。
ー初めて「atsurae vintage」に訪れたときの印象はどうでしたか?
どうやって着たらいいんだろうっていうアイテムがたくさん並んでいる印象でしたが、こういう服を自分は着こなせるようになりたかったんだなって気が付くことができました。
ーどんなフローで古着をいまのスタイルに落とし込んだのでしょう?
私はオタク気質なこともあり、ハマったらどっぷり浸かるタイプなので、毎日古着屋に通ったり、子供が寝たらクローゼットを開けて夜な夜なスタイリングを組んだり試行錯誤していました。
ーお店の特徴や魅力はどんなところだと思いますか?
テイストを定めず、さまざまなものを置いています。2000年代のギャルが着ていたようなトップスやスポーツシャツ、民俗風のベストなど、あえて異なるムードのアイテム同士を組み合わせて、自分らしく着て欲しいっていうのがお店のコンセプトなんです。
ー確かに、アメリカ古着からヨーロッパ古着まで幅広く並んでいますね。
そうなんです。取り扱っているシルバーアクセはカレンシルバーと言って、タイ北部のカレン族の職人たちの手によって作られているものです。普通の925よりも銀純度が高く、バングルなんかは曲げ伸ばしがしやすいのが特徴です。
ー奥の棚に並んでいるのは食器ですか?
最近は服だけでなくライフスタイルの提案をしたいという想いがあり、手始めに食器を置いています。
ーセレクトする上でどんなこだわりが?
使いやすさを重視しています。おしゃれすぎて使いづらいものって日常に馴染まないこともあるので、機能性も備わっているアイテムを提案するように心掛けてます。それで言うと服も同じで、繊細すぎて扱いづらいものではなく、着ていて着心地がよかったり、ちゃんと機能するものをセレクトしています。
ー今年の夏におすすめしたいアイテムがあれば教えてください。
メンズのパンツをあえて女性に履いていただきたいです。サイズの問題があるとは思いますが、ウエストを絞った時のギャザーの感じもかわいいので!
ー最後に、サトミさんにとって古着はどんな存在ですか?
出会う前には戻れないです。私は個性を表現する上で古着はいちばん手っ取り早いものだと思っています。最初はとっつきにくいかもしれませんが、普段着ている服にマンネリ気味の人はもっと手軽にこの世界に飛び込んできて欲しいです。

SHOP INFO

atsurae vintage
住所:東京都世田谷区太子堂3-14−1 千葉ビル 201
時間:14:00-21:00(平日)、14:00-22:00(土)、13:00-20:00(日)
電話:03-4363-0421