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あの子は古着に首ったけ!#3 sowhat vintage
あの子は古着に首ったけ!#3 sowhat vintage

Take a Vintage Clothing Snapshot.

あの子は古着に首ったけ!
#3 sowhat vintage

2023.05.01

どうして古着屋のスタッフってみんなおしゃれでかわいいんだろう?
この企画では、そんな気になるスタッフさんを毎月ピックアップ。
今回は花瓶と帽子をメインに取り扱う、下北沢の「sowhat vintage」で働く佳純さんにフォーカス。
ご自身のことや今日のスタイリングについてお話を伺いました。
実は、いまのお店の形はひょんな思いつきでスタートしたそうですよ。

Photo_Shunsuke Kondo

#3 shop:sowhat vintage

佳純さん

the_great_kasumi
sowhatvintage_shimokitazawa
sowhat_flowervase

tops : COMME des GARCONS HOMME PLUS
pants : 50s vintage US military
shoes : UGG
cap : 00s ups
necklace : maiden
pierce : young frankk

最後の1ピースを完成させるお店。

ー早速ですが、今日のスタイリングすごくかわいいですね! 女の子らしさをちゃんとキープしつつミリタリーな感じで。
着たい色で一日のスタイリングを決めることが多くて。最近はミリタリーなカラーにピンクを合わせるのにハマっています。
ーその軍パン欲しいです(笑)。
軍物のオーバーパンツは上から重ね履きするためのもの。本来はポケットにスレーキがなく貫通式になっていて、下に履いているパンツのポケットに直接手が入ります。でもこれは物が入るようにリメイクされているからとっても便利(笑)。ちなみに、ロゴを見せているパンツは〈アロー(alo)〉っていうカリフォルニアのブランドです。私は西海岸が好きみたい。
ー履いてるシューズは〈アグ(UGG)〉ですよね?
そう! インナーソックスが取り外し可能で、買い付けのときでも楽に履けるからお気に入りです。
ートップスは2つのアイテムを縫い合わせたみたいなデザインですね。
これは〈コムデギャルソンオムプリュス(Comme Des Garçons Homme Plus)〉の2019年春夏のアイテム。レイヤードするためのもので、ルックではミリタリージャケットの上からこれを着ていました。
ーそうなんですね! レディースアイテムなのかと思いました。
メンズアイテムではあるけれど、これ一枚で試着してみてもすごくかわいかったので購入しました。自分ではできないようなナンバリング素材の取り入れ方が気に入っています。それにデザインだけじゃなくて着心地も良いんですよ!
ーキャップに刺繍されている「ups」って何の会社ですか?
日本で言うところのヤマト運輸のような運送会社です。ちなみにこれはヴィンテージではなく2000年代の新しいアイテムです。
ー最近のものなんですね。購入の決め手は?
アメリカに買い付けに行ったときに、茶色いトラックを黒人のドライバーさんがドアを開けっ放しで運転していて。着ていたのは制服だったんですけど帽子が自由だったり、これをかぶったていたり、それぞれの着こなしに個性があってすごくかっこよくて! なのでこのキャップにはそのときの衝撃を受けた思い出がギュッと詰まっているんです。
ー海外ならではのエピソードですね。佳純さんにとってヴィンテージとはどんなものですか?
先輩みたいな存在です。モノを通して、そのアイテムが歩んできたこれまでの歴史や背景が感じられます。身につけたり家に置いておくだけで、なんとなく本を読んだような気分になって自分に深みが出る気がするんです。おじいちゃんやおばあちゃんと話しているみたいな(笑)。
ー「sowhat vintage」が古着ではなく帽子だけを取り扱い始めたのはどんなタイミングでしたか?
自分たちがやりたいことを古着で表現するのは難しいなと思っていた時期に、旦那が夜中に突然「お店の名前の“so what”の“w”を取ったら“so hat”になるよ! 」って言い出して(笑)。そこから帽子を集め始めました。
ー店内には帽子と同じように花瓶もかなりの数がありますね。
花瓶はコロナ期間に集め始めました。散歩をしていたらお花がすごくきれいだったので買って帰ろうとしたんですけど、考えてみたら家に花瓶がないことに気がついて。でも「みんなもそうなんじゃないかな? じゃあ急いで私が集めなくちゃ! 」ってどこからか使命感を感じたんです。家にお花があると匂いや季節が感じられるし、部屋の景色も変わるし、自粛期間も外を歩いてる気分になれるなと思って。
ー何にこだわって集めているのでしょうか?
お花を飾っていないときにも美術品のように楽しめるものを選んでいます。お花を飾るだけならワインの空き瓶でも成り立ちますよね。でもそのへんでは買えないようなものを求める人がうちのお店には来てくれていて、そんな人たちのために少し踏み込んだアイテムを置いているんです。
ーなかなか出会えないようなデザインのものばかりで眺めているだけで楽しくなっちゃいます。花瓶と帽子に共通することって何かありますか?
花瓶も帽子もなくても生きていけるものだけど、そういうことにこだわってる人って心の栄養を摂るのが上手ですごくキラキラしてるなと思っていて。例えばレコードで音楽を聴いたり、古い乗り物を毎日手入れして乗ったり、そうやってわざわざ手間をかけるようなものに似ていて、こだわってようやく出会えるということが共通することだと思います。
ーなるほど。
あとは表現したいことのベースにハマるかどうかを考えていて。例えば和のテイストにドイツの花瓶を置きたいとか、きれいなテーラードジャケットにポンポンの帽子を合わせたいとか「こうやって外したいな! 」に基づいて選んでいます。
ーちなみに、ご自身では花瓶の製作やデザインはしないんですか? いろんな国や年代のものに触れている佳純さんならではの作品が見てみたいです!
陶器についてもっと勉強してから、いつかは自分でも作ってみたいなと思っています。 まだまだ先になりそうだけど(笑)。​​今後は古いものに理解がある海外の作家さんたちのものを取り扱ったり、一緒に新しいものを作ったりもしたいです。そのために世界の文化を持ち帰って、日本の素敵なものとミックスすることがいまの私の仕事だと思っています!

SHOP INFO

sowhat vintage
住所:東京都世田谷区代沢2-29-12 ファミール北沢1F
時間:12:00〜20:00
https://sowhatused.thebase.in/