あの子は古着に首ったけ!#6 FUNKTIQUE
Take a Vintage Clothing Snapshot.
あの子は古着に首ったけ!
#6 FUNKTIQUE
2023.07.10
編集部が気になる古着屋のスタッフを紹介するこの企画。
今回はY2Kやサイバーをコンセプトに、厳選されたアイテムが並ぶ
「FUNKTIQUE」のMisatoさんにお話をお伺いしてきました。
スタイリングの提案だけでなく、トレンドのバックグラウンドに精通していて
ついついお話を聞くのに夢中になってしまいました。
Photo_Shunsuke Kondo
いつだって欠かせないのはガーリーな要素。
- ーMisatoさんが身につけているアイテムは最近気になるものばかりです!
- 今年の夏に「FUNKTIQUE」が提案したいアイテムでスタイリングしてみました。スポーティなヴィンテージアイテムはずっとお店でも取り扱っているのですが、とくに今年の夏はサイクリングが気になっていて。そこにサイバーな雰囲気のサングラスや靴を取り入れています。ハーフジップっていうのもポイントです。
- ーサイクリング関連のアイテムは柄も豊富でおもしろいですよね。いろいろな要素が詰まったスタイリングでとっても素敵です。
- 昔からガーリーなアイテムが好きなんですけど、結局ストリートも好きだしモードも好きなんです。
- ーシューズは 〈グレープ(GRAPE)〉のものですね!
- そうです。厚底で全体的にフォルムがボテッとしているのがかわいいですよね! 「FUNKTIQUE」が表現しようとしているフューチャリスティックなムードやサイバーっぽさがあるのでお気に入りのブランドです。
- ーMisatoさんのスタイリングにも反映されていますが、「FUNKTIQUE」はまさにいま欲しているアイテムが揃っているショップという印象を受けます。
- 90〜00年代のヴィンテージアイテムを取り扱っていて、「FUNKTIQUE」と言えばY2Kという風になってきました。ただ、最近はコンセプトとしてはアメリカというよりヨーロッパのムードを取り入れています。なかでもパリやロンドンのY2Kをベースにしていて、その辺りをずっと見ていたのですが、最近はベルリンやアムステルダムなどもすごくおもしろいと思っています。
- ーアメリカとヨーロッパのY2Kって何が違うんですか?
- アメリカはビビッドカラーでエネルギッシュな印象のアイテムが多いんですが、ヨーロッパはもうちょっと無機質な感じ? あと、どちらかと言うと全体的にトーンがくすんだ色味なんですよね。なので、夏だからビビッドな色!っていうよりは、むしろグレーがかっていてくすんだペールトーンのアイテムを今年は提案してます。
- ーベルリンやアムステルダムに注目している理由を教えてください。
- それらの地域では90sにサイバー系の独特なストリートスタイルが流行った文化があるんです。私が今日つけているようなメガネを展開する〈ジェントルモンスター(GENTLE MONSTER)〉のキャンペーンのひとつに、GABBAっていうハードな音楽に合わせて上半身裸で踊るジャンルがあるんですけど、あのカルチャーって実はアムステルダムから来ていて、その辺のカルチャーに〈バレンシアガ(BALENCIAGA)〉のデザイナーでもあるデムナ・ヴァザリア等が注目したことで、ストリートに落ちてきているんですよね。
- ーガーリーな部分が強いのも「FUNKTIQUE」の特徴ですよね。女の子がときめくようなランジェリーもあったりして。
- 〈ノードレス(Nφdress)〉や〈ヘブン バイ マーク ジェイコブス(Heaven by Marc Jacobs)〉のような人気のブランドって、やっぱりどこかにガーリーな要素があるし、ウチもそういう部分を捨てたくないんです。ときどきメンズっぽいラインを置くこともあるんですけど、結局は女の子らしいテイストに戻りますね。
- ー今日のMisatoさんのスタイリングだと、スカートのレースとティアードのデザインがまさにそれな気がします。
- そうですね! 一見分からないんですけど、実はそのなかに着ている長袖のインナーはボディスーツで、そこもポイントです。
- ー今年の夏に提案したいスタイリングは何かありますか?
- スポーティなアイテムにランジェリーを合わせたいです。最近はレースのキャミソールの下に何も着ないで、一枚でもOKなムードが出てきていますよね。単にガーリーなだけじゃなくて自分の体や生き方に自信を持っていたり、自立している子たちが増えているような気がします。あとはトレンドを抑えつつ自分の好きなものを着ていたりとか。
- ー最近では雑貨も多く取り扱っていますが、お客さんのリアルな声からスタートしたんですよね?
- そうなんです。「FUNKTIQUE」で選んだものをお家に持って帰ることで、ワードローブだけじゃなくて、女の子のお部屋の空間自体も提供できたらいいなっていうのがどこかにあって。“ストリートだしハイファッションだし、最近の流行もちゃんと追えている女の子”を表現するってなったときに、やっぱりここでもガーリーな要素が欠かせないですね。