ショートインタビュー有り! Acne StudiosとFjällräven、スウェーデンを牽引する2ブランドが出会うまで。
これまで数々のアーティストやクリエイター、ブランドとのコラボレーションを実現し、ファッションシーンを賑わせてきた〈アクネ ストゥディオズ(Acne Studios)〉が、さらなる話題を呼び起こすに違いないコラボコレクションを9月6日にローンチします。
注目すべきそのお相手は、同じくスウェーデン出身ブランドの〈フェールラーベン(Fjällräven)〉。アイコニックなバックパック『カンケン』などで知られるアウトドアブランドですが、他ブランドがこうしてリデザインを手掛けるのは初めての試みなんだとか! まさに、最先端のファッションスタイルと、ポップネスと機能性を兼ね備えたアウトドアウェアがクロスオーバーした夢のようなアイテムがラインナップしています。
本コラボレーションに際して、〈フェールラーベン〉のヘッド・オブ・イノベーション・アンド・デザイン、ヘンリック・アンダーソンと、〈アクネ ストゥディオズ〉のクリエイティブ・ディレクター、ジョニー・ヨハンソンにお話しを聞きました。
これまで交わることのなかった両ブランドが出会うまでの軌跡と、互いの創造性の共通点などを探っていきます。
INTERVIEW WITH HENRIK ANDERSSON
ヘンリック・アンダーソン(Henrik Andersson)、〈フェールラーベン〉ヘッド・オブ・イノベーション・アンド・デザイン
ーコラボレーションの打診をどのように受け止めましたか?
〈アクネ ストゥディオズ〉から今回の話があった時、光栄さと同時に不安も感じました。なぜかって、他ブランドとのコラボレーションは初めてだったからです。結局、コレクションが完成する頃には不安は吹き飛んでいましたが。私達のブランド価値を尊重しながら、彼等独自のアーティスティックなアプローチで、〈フェールラーベン〉のコレクションを生まれ変わらせてくれました。
ーこれまで多数のオファーがあった中、〈アクネ ストゥディオズ〉とのコラボレーションを決めた理由は?
同じスウェーデン出身のブランドとして、以前から〈アクネ ストゥディオズ〉の活動は興味深く見守ってきました。一見、私たち2つのブランドは異なっていますが、実は多くの共通点があるのです。まず、スウェーデンが誇るグローバルブランドであること。そして、スウェーデン人の気質を反映したかのように、デザインの細部に至るまでこだわりぬく点。今回のコレクションは、芸術的な視点から生み出されるレディトゥウェアと、〈フェールラーベン〉の機能性に優れたアウトドアウェアがうまくマッチしたことは喜ばしい出来事でした。新しいオーディエンスとの出会いをとても楽しみにしています。
ー完成したコレクションの感想は?
遊び心にあふれた楽しいコレクションになったのかと。〈フェールラーベン〉のデザイン言語を踏襲しながらも、〈アクネ ストゥディオズ〉によってフィットやディテールが一新されました。彼らはブランドが誇るヘリテージを祝福してくれたのです。
ー他ブランドとのコラボレーションは初めてだったということで、何か戸惑うことはありましたか?
一貫して楽しく共同作業を行うことが出来ましたし、互いのブランドについての理解も深まりました。そして双方が、単なる洋服作りではなく、ファッションを通して自分達の哲学を発信することが活動の目的だと知れたことは素晴らしい発見でした。
ーそれぞれのロゴタイプを交換した今回の新ロゴは、どのようにして生まれたのでしょうか?
ロゴタイプを交換するのは2つのブランドをひとつのコレクションに融合させるのに、とても効果的な方法だと思います。互いへの敬意、そして協業することで生まれる新しい価値、そんなコラボレーションの本来の目的をロゴを通して表現しました。
INTERVIEW WITH JONNY JOHANSSON
ジョニー・ヨハンソン(Jonny Johansson)、〈アクネ ストゥディオズ〉クリエイティヴ・ディレクター
ーあなたにとって〈フェールラーベン〉はどんな存在ですか?
スウェーデン人にとって特別なブランドです。子供の頃から学校に行く時は『カンケン』のバックパック、山にハイキングに行く時は『エクスペディション』のダウンジャケットを持って出掛けました。また〈フェールラーベン〉のアイテムは、世代から世代へと受け継がれるものです。なので、ファッションブランドというよりはアウトドアブランドとして多くのスウェーデン人が認識していると思います。
ースウェディッシュスタイルのお手本といったところでしょうか?
近年、あるストリートスタイルを指してスウェディッシュスタイルが広く認知されてきましたが、〈フェールラーベン〉が発信しているのは別の側面かと。それは、スウェーデン人を反映したかのような、機能性の飽くなく探求する気質です。例えば『エクスペディション』は、都市生活者はもちろん、南極を目指すような探検家達も愛用しています。これはすなわち、優れた機能性を有しながらも、普段着としても着れるような汎用性を備えていることの証です。
ーコラボレーションを思い立ったきっかけは?
〈フェールラーベン〉はスウェーデン国内では広く知られたブランドですが、まだ国際的な知名度は高くないようです。『カンケン』は知られているけれど、ウェアも作っているブランドだとは知られていません。今回のコラボレーションを通して、世界の人々がまだ知らないことについて発信したかったのです。私たちが彼らを誇りに思っていることを。
ー改めて、コラボレーションのプロセスを教えてください。
これまで他ブランドとのコラボレーションを行わなかっただけに、ブランドのヘリテージは外部から固く守られていました。今回はそんな〈フェールラーベン〉のアーカイヴから選び抜いたものを、〈アクネ ストゥディオズ〉がデザインの提案をしました。
ーどんな新しいデザイン要素が追加されたのでしょうか?
〈フェールラーベン〉のアイコンのひとつである『エクスペディション』のダウンジャケットは、フェイクファーのトリミングやリフレクターのワッペンなどで装飾しました。リバーシブル仕様で、通常のミドル丈に加えてショート丈もラインナップに追加しました。
ー〈アクネ ストゥディオズ〉のロゴをフェールラーベンのロゴタイプで表記した感想は?
正直、〈フェールラーベン〉のロゴの方が気に入っています(笑)。そもそも、〈アクネ ストゥディオズ〉はロゴを全面に押し出すようなブランドではありませんし、実はブランディングに関する社内マニュアルなども存在しません。それ以上に、より自由なクリエイションを追求したいと常に思っています。なので、このロゴからは〈フェールラーベン〉への尊敬と称賛とを感じとってもらえれば嬉しいです。
本文を最後まで目を通しいただけたら、きっとこのコレクションアイテムを買わずにはいられなくなると思うので、もう一度お伝えしておきます。発売は9月6日から! 両ブランドの直営店及び「DOVER STREET MARKET GINZA」にて展開されるそうですよ。あの『カンケン』は全5色がお披露目。お買い逃しのなきように!
Acne Studios Fjällräven
日時:2018年9月6日(水)〜
場所:Acne Studios Aoyama
住所:東京都港区南青山 5-3-20
電話:03-6418-9923
日時:2018年9月6日(水)〜
場所:DOVER STREET MARKET GINZA
住所:東京都中央区銀座6-9-5ギンザコマツ西館 DOVER STREET MARKET GINZA
電話:03-6228-5080