〈フレッドペリー（FRED PERRY）〉ほど英国のサブカルチャーと密接なブランドもそうそうありません。60年代のモッズムーブメントではここのポロシャツをキッズがこぞって買い求め、その後ポール・ウェラーやモリッシー、さらにはデーモン・アルバーン、リアム・ギャラガーといったイギリスを代表するミュージシャンたちが愛用していたのは、広く知られているお話です。

そんなイメージがあってか、これまでは〈ラフシモンズ（RAF SIMONS）〉やブロンディ・マッコイが手がける〈テムズ（Thames）〉のようなカルチャー色強めのブランドとのコラボレーションが目立っていましたが、今回はちょっと毛色が違うようです。

コラボレーターとして迎えたのは、ニットウェアを中心とした繊細な服作りで知られる〈アカネ ウツノミヤ（AKANE UTSUNOMIYA）〉。一見意外な組み合わせと思いきや、デザイナーがイギリスの「チェルシー・カレッジ・オブ・アーツ」と「セントラル・セント・マーチンズ」で学んだこともあって、この協業も必然だったのです。

ポロシャツ、ハリントンジャケット、モッズパーカ。英国サブカルチャー史に登場する〈フレッドペリー〉が生んだ不朽の名作に、〈アカネ ウツノミヤ〉のモダンな感性がブレンドされた、全く新しいコレクションとなっているのはご覧の通り。チェッカーボードパターンとワイルドアニマルパターンがシンクロしたシャツなんて、その最たる例です。その他、ユニセックスで着用できるオーバーサイズのトップスやバッグ、ソックス、シューズなどの小物までを含めた全17型がラインナップ。

最近コラボレーションのニュースがたくさん届きますが、こういった意外な組み合わせから生まれる化学反応こそ、コラボレーションの醍醐味ですよね。