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韓国発AMOMENTOが日本進出! ファッションという“空間”を纏い、表現したいこと。
韓国発AMOMENTOが日本進出! ファッションという“空間”を纏い、表現したいこと。

韓国発AMOMENTOが日本進出!
ファッションという“空間”を纏い、表現したいこと。

2023.09.10

ハイセンスなセレクトとモダンなデザインで
韓国内外問わず根強いファンをもつ〈アモーメント(AMOMENTO)〉。
つい先日には渋谷PARCOでポップアップを開催し東京での注目も高まっている今日このごろ、
本格的に日本での展開をスタートするという噂も聞きつけ
ディレクターのイ・ミギョンさんにインタビューを敢行しました。
多くの人々を惹きつけるブランドの美学、
日本進出を視野に入れた今後の展望についてお話しいただきました。

Photo_Ryo Yoshiya

ー今回のポップアップでは、アイテムが素敵なことは大前提に、洋服を額縁に入れて壁に飾っていたり、ディスプレイ方法そのものにも見応えあっておもしろかったです。
今季は1910〜1930年代の芸術のムーブメント「アールデコ」をテーマにしていることもあり、会場をギャラリーや美術館のように見立て、洋服をひとつのアート作品として飾りたくこの空間を作りました。実際の美術的な要素にも見応えがあるように、今回は3人の作家をキュレーションして参加してもらっているので、そこにもぜひご注目いただきたいです。
ー3人の作家はどんな視点でキュレーションされたんですか?
日本のあとはパリと韓国でも同じ内容でポップアップの開催を予定しているので、どの国の方々にも楽しんでもらえる作家の方にお声かけしました。
ーそれぞれブランドとはどんな関係性があったんでしょうか?

入り口に展示されているムーンジャーを制作したソン・ミンジェは最近芸術大学を卒業した若い作家で、展示を見た際に〈アモメント〉のベースとなるクラシック&ミニマリストに通ずる美学や新しさを追求する理想がマッチしているなと興味を持ったのでオファーしました。

アルミ什器を作ってくれたキム・ギソクは、韓国の店舗でも什器を一緒に作ってくれていたり〈アモメント〉としては何年もコラボレーションしてきた作家です。普段はインテリアだけではなくオブジェなどの作品も手がけていて、多彩なカラーや華やかな素材にたよらず、ミニマルなアルミ素材を使い自分だけの考察が込められたアートワークを作り出すことに魅力を感じています。

イ・ジェウォンは韓国で伝統的な陶器の町として有名な京畿道利川で活躍している陶器作家です。この方も、特別な技巧を用いるというよりは、長年の熟練期間を経て得られた手技で淡々とミニマルな作品を作り上げていくところに味があっておもしろいんです。彼のコレクションを見ると、時間が経っても変わらない価値を伝えているようで、〈アモメント〉のブランドメッセージと相通じるところがあると思っています。
ー今回のこの空間作りにおいて、インテリアデザインを専攻していた経歴が関わっているのでしょうか? インテリアとファッションの間にミギョンさんが見出した関係性って?
元々、インテリアが好きで勉強もしていたのですが、インテリアアイテムを作りたいというよりも、それを使った空間作りへの興味の方が大きかったんです。それと同様にファッションについて考えたときに、服を着るという行為も、自分だけがおしゃれになれたらいいというわけではなく、それもひとつの空間を作っているんじゃないかという風に考えました。 お気に入りの服を着ることによって、仕事場をもリラックスした空間にできるかもしれないし、きれいな服を着ることでその場が華やいだり、服によって空間にどんな影響が出るのかについて日々思考を巡らしています。
ー日本から韓国ブランドのものを買うときはオンラインショッピングが主ですが、そんななかで〈アモメント〉が実店舗をいま日本にオープンする理由は?
ECサイトは、基本的にはそのブランドのイメージだけではなく、さらに広告とかマーケティングの要素も入って、とにかくものを売ることを目的とした場所。さっきの質問でも話ていた通り、ファッションによって空間がどう作られるかということを踏まえたときに、実際にものを見て触れて、その素材とか空気感を、直感的に選んでもらうことが、私にとっては重要なのかなと思ってます。
ー日本のファッションシーンを俯瞰して「ここは韓国と異なるな」と感じたことや、それを踏まえて考えている日本店舗ならではの取り組みはありますか?
韓国と大きな違いは特にないですが、何回も出張に来たりするなかで思ったことは、日本のファッションにはすごい多様性があって、同じものを着てる人はいないし、自分のスタイルを楽しんでる人が多いなということでしょうか。なのでお店のこだわりを貫きながらも、種類を多く揃えて… まだまだ考え中ではありますが、色んな一面を見せて行けたらいいなと思ってます。
ー今後の日本展開について意気込みがあったら教えてください。
いままで〈アモメント〉を好きでいてくださった方たち、これから好きになってくださる方たちに会えるのが楽しみです。韓国ブランドというジャンルとしてだけではなく、ひとつのブランドとしていろんな表現にチャレンジしていきたいなと思ってます。