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いま、知りたいGOOD&NEW BRAND!
– TURN –
ついに今季日本にローンチしたパリ発〈TURN〉。
Instagramで注目していたガールたちも多いのでは?
ヴィンテージショップとして幕を開けカルト的な人気を誇るショップの初コレクション、
チェックしないわけにはいきません。
一般的に想像できるパリジェンヌ的ファッションとは一線を画す、
その魅力の理由、クリエーションの源は、デザイナー Claraのアタマの中に……!
コレクション合間を縫ってご本人にインタビューを敢行しました。
Still Photography: Aki Takeyama
GOOD&NEW
Point! 🪄
デザイナー兼オーナー兼ファウンダー
Clara のあふれるパーソナリティ!
今季から日本に本格上陸を果たした〈TURN〉。その魅力は、ファウンダーであり
ショップオーナーでありデザイナーであるClaraさんの、ご自身にほど近いパーソナルな視点にありました。 気どらず朗らかなパリジェンヌによる感覚的なセンスがつくる世界観の源とは? 彼女の視点に注目して、3つのポイントに分けて伝えてもらいます。
What’s 〈TURN〉?
2022年のオープン以来、知る人ぞ知る人気を誇るヴィンテージショップ「TURN PARIS」。“現代におけるヴィンテージの着こなし方”を再定義し、これまでpop-upでオリジナルアイテムを展開。昨年パリ2区に完全予約制ショールーム「Salon Turn Paris」をオープン。みるみるうちに成長を遂げたショップは満を辞してファーストコレクションをローンチした。
GOOD&NEW
Point! 🪄
①
TURNのクリエーションのルーツって?💭
編集部(以下編)– 初めまして! お時間をいただきありがとうございます。まずはヴィンテージショップとして〈TURN〉を始めたきっかけを教えていただけますか?
Clara -よろしくお願いします! 〈TURN〉は、ロンドンのキングス・カレッジ・ロンドンに通っていた学生時代に意気投合した友人、Alixとスタートしました。パリでショップを開こうと
なったのは、どちらもパリをベースに活動していたから。
ここに〈TURN〉の根っこと言えるポイントがあります。
私はハンガリーとフランスのミックスで、幼少期をハンガリーのコミュニティで過ごしました。Alixはアメリカとフランスのミックス。互いにパリをやや俯瞰的な感覚で見ているところがあるんです。
編 – なるほど、Instagramでチェックしていた時から、「パリ」という視点のみではカテゴライズできないというか。逆にアカウント名が「turnparis」なのでパリのブランドと知って新鮮だった記憶があります。
Clara – だからパリ出身ではない人が見たパリ、という背景由来の関係性が自然と表現されているんだと思います。具体的な話で言うと、〈TURN〉の起源であるヴィンテージに惹かれたのはロンドンで、それはちょっと奇抜な格好をして道を歩いても悪目立ちしない地域性というか、カルチャーがあったから、積極的に色んなヴィンテージにトライして極端なスタイリングも楽しんでいました。ファッショナブルに個性を発信する格好に見慣れているロンドンに比べると、パリはやや保守的。でもそもそもハンガリーにルーツのある私からすると、どちらもフラットに見えて、人の目を少し気にしているがゆえのエレガンスもむしろ好き。パリの街は自分である程度ルールを設けてファッションを考えるきっかけになったし、そこから成熟も生まれたと思います。
編 – 確かに、そこを踏まえた〈TURN〉のアイテムはどれも日常に融合できる洋服ですよね。奇抜やファッショナブルといったワードとは異なる個性があります。
Clara – そうですね、〈SONIA RYKIEL(ソニア リキエル)〉のような知的なパリジャンスタイルや〈agnès b.(アニエス・ベー)〉のようなベーシックスタイルを敬愛しているからこそ、着た人が自分らしくワードローブに落とし込めるリアルな提案性を目指しています。
パリでのファッションは、品があっておおらか。こうあるべき、はない。地下鉄で突然始まるライブや、ストリートアートと
小さい頃から隣り合わせで育ってきた人たちは、日常でも自己表現する当たり前が文化として根付いていて。〈TURN〉も、そんな人たちが自分の感覚でおしゃれを楽しめるショップであって欲しいと思っているんです。
GOOD&NEW
Point! 🪄
② ファーストコレクションにみる
パーソナリティあふれるエピソード💭
編 – このパリ発信のコレクション、“TURNらしい”ラインナップのベースには、ご自身の生まれや育ち、フランス・ハンガリーといった 2つの国のアイデンティティ、つまり“場所”によってもたらされているところが大きいのですね。具体的なコレクション、アイテムについても伺えますか?
Clara – もちろん。“場所”というテーマは大きな意味を持っていて、ファーストコレクションでも、“自分が違う場所にいる感覚”を表現しました。それは生まれ故郷であるハンガリーからフランスへ移った時の感覚。カラーとしてはハンガリーの伝統的な工芸や建築、街の風景に見られる印象的なブルーを散りばめています。
具体的にアイテムの話をすると、アイコニックなロブスター
のモチーフは、まだフランスの文化に馴染んでいない小学校時代に、放課後立ち寄ったマルシェで初めて見た時の驚きが異国文化を感じた記憶として強く心に残っていて。ロブスターは、文化に馴染めていない孤独感がありながらも、すべてが新鮮だったあの頃の象徴なんです。
Clara – シアースカートはウエストコードの垂らした先をひそかに非対称にしています。これは、みんなと同じではない、
自分だけちょっと違う場所にいることに自分だけが気づいている、というささやかな表現だったりします。
それに、キュロット。これはフランスに引っ越したての時、
学校でみんなが履いている〈Petit Bateau(プチバトー)〉のキュロットを私だけ持っていなくて。これはストレートに、「自分も同じのを履きたい」と子供ながらに羨ましかったあの頃の思い出なんです。
編 – なんというか、なんてスウィートで切ないエピソードな
のでしょうか……! 確かに小さな頃の記憶って、時が経って
もフレッシュに残っていたりしますよね。ご自身の甘酸っぱ
い素直な幼心が、そのままに表現されていると。
Clara – はい。場所、街、そして幼少期における私自身のエモーショナルな部分がインスピレーション源。すごくパーソナルな、ちょっとした気持ちから生み出されているけれど、みんな同じような思いをしたことがあったりするのではないかな。
FLARED SLEEVES TEE ¥37,400
HUE TUNIQUE ¥66,000
HEART SHAPE SWEATER ¥77,000, LOBSTER ¥26,400
(すべてオード トウキョウ press@odetokyo.jp)
DOUBLE SKIRT ¥86,900
CULOTTES ¥20,900, ORSI BUCKET BAG ¥88,000
Clara – もうひとつ、バッグは初のコレクションネームでありTURNの精神である「Paire(ペア)」を象徴するものです。バックグラウンドには、キュロットと同じく幼少期のなじみない教室。覚えているのはそこにポツンと置かれた、ペンをたくさん入れられる機能的なバッグです。
Clara – 孤独に見えたそのバッグには「Paire」が必要でした。そうして生まれたのが前に話したロブスターです。バッグの生真面目さにプラスしたい、なかば偶然のようなユーモア。こうした「Paire」は、ヴィンテージショップとして始まった〈TURN〉のブランド哲学でもあります。文脈なくたったひとつを買うのではなく、自分ならではのシルエットを〈TURN〉で少しずつ育てていく。セレクトしているヴィンテージと、オリジナルとが互いに響き合い、ひとつのワードローブとして完成する。それが初コレクションでも貫かれています。
編 – ショップとしても、ブランドとしても、コレクションとしても、〈TURN〉のベースとなる、自分らしさを表現する楽しさを誘う幹の部分ですね。ちなみに今季コレクションの中であえてひとつ選ぶなら、Claraさんのお気に入りはどれですか?
Clara – 悩ましいけれど……ゴールドのチュニックドレスかな。太陽の下ではゴールドにテラっときらめいて、曇りや雨の日にはグレイッシュでシックな輝きに変わる。
Clara – 天候によって表情が変わり、「Paire」するアイテム次第でスタイリングの幅もさまざまなところが気に入っています。
GOOD&NEW
Point! 🪄
③
クリエーションを生むClaraの日常💭
編 – ここまでお話を伺って、〈TURN〉のクリエーションには、Claraさんならではのパーソナルな記憶や視点がそのままに表れていることがよくわかりました。さまざまなインスピレーションの源であるご自身のプライベートも気になります!
Clara – 毎日ハッとしたことやいいなと思ったものは写真に
撮っています。シェアしますね!
とある1日のタイムスケジュールを書き起こしてもらった。
Claraの親切でチャーミングなパーソナリティが垣間見える。
– Daily inspiration🤳
“Color”
あとで見返せるように、気になった色の組み合わせは記録しています。ピッタリ同じグリーンだった花と自転車や、蛍光イエローのソックスと深いブルーのシューズの対比、ブルーのテーブルに乗ったテクスチャーも色もさまざまなオブジェクト。
限られた空間の中で、色同士が呼応しているような風景が好き。予想外にたまたま偶然、というのも惹かれるポイントだったりします。
– Daily inspiration🤳
“Geometric forms, Architectural shapes”
建築的だったり、幾何学的だったりする風景にも惹かれます。いくつもの線がつながって、まるで演出されたように見える瞬間です。たとえば右の写真では、スカートの裾のラインが舗道のラインと平行になっています。
– Outfit, and more🤳
”Texture”
〈TURN〉のアイテムを使った最近のコーディネート。きちんとしたモノやハードな質感のものに、シワ感あるものを合わせるのが好きで。この2ルックにも私のシワへのこだわりが出ています。チェックのベルトと、ブラウンのパンツが〈TURN〉のもの。
編 – こうやってインスピレーション源になっている生写真を見せていただけると、より〈TURN〉のクリエーションがClaraさん自らの直感的な感性と近いことがわかりますね。〈TURN〉のラインナップに見られる、日常使いしやすい中に効いているフレッシュな色味など!
Clara – はい、それこそまだ発売前なのですが、日常で起こった小さな出来事をそのまま表現したシャツをつくりました。
カフェで大ぶりなネックレスをつけた女性が、友人とのおしゃべりに夢中で食べていたティラミスの茶色いクリームを首元に落として、気がつかないままでいたんです。その光景が面白くて、印象深くて。いつも綺麗にしなくてはいけないというルールはないし、意図しない汚れは美しく感じられました。それで、首元にスパンコールがふんだんにあしらわれたシャツを作りました。日常における偶然は私にとって大きなインスピレーション源なのです。
編 – またも素敵な、スウィートなエピソードですね。Claraさんの豊かな感性そのものが〈TURN〉のものづくりと言ってもいいくらい。
Clara – 私服を見ると、よりストレートに自分の好みが反映されていることが分かります。私は身体をきれいに見せなければいけないものとして服を捉えるのは好きではありません。
– Outfit, and more🤳
”Layered”
ー とある日のコーディネート @Salon Turn Paris
スタンダードな白シャツに、ヴィンテージ〈Dolce&Gabbana〉のクロップド丈セーターを重ねています。
このセーターは合わせるものによってさまざまにひねった見え方になるのが面白い。羽織っているのはこの季節によく着るお気に入りのヴィンテージレザーコートです。
– Outfit, and more🤳
”Layered” – Three outfit photos
左上から、家で仕事をする日、蚤の市へ向かう途中、右はミーティングに向かう途中です。こう見るとどれもレイヤードスタイル。服の下から別の服が少しのぞく感じが好きで自然とそうなります。内側に重ねたものが透けて見えるのも好きですし、開いたネックラインや丈の長いトップスも重ねる工夫のしがいがあって好き。
– Salon tour 🤳
エントランス・ディスプレイ
入ってすぐに目に入るのがここ。エントランスは光の入り方がよく、時間によって変化する様子も含めて気に入っています。フリーマーケットなどで集めてきたチャーム、それにロブスターも一緒に大きなカーテンに飾っています。みなさんよくこれを褒めてくれます。空間にちょっとした魔法のような雰囲気をまとわせてくれるみたい。
カフェスペース
小さなカフェスペースがあって、アポイントメントで来ていただいた方には、ここでコーヒーをお出ししています。ここにあるカップも、私たちがフリーマーケットなどで見つけてきたもの。
ショールーム・サロン
ショールームは、空間としてかなり広め。試着室に鏡を置いていないのは、広いスペースでじっくり試着していただくことを大切にしているからです。
ディスプレイと洋服ラック
小さなスタンドの上に置いてるのは新発売したベルト。ブラックもあります。ラックは色ごとに分けて並べるようにしています。まずはダークカラーのラック。
ナイトアウトやパーティーにぴったりなものを集めています。次のラックはもう少し明るい色合い。私たちのオリジナルバケットバッグもいつもラックに掛けています。最後のラックは中間的な位置づけで、最近発売したアイテムが中心。今はグリーン系のアイテムが多くありますね。窓からの眺めも素敵でしょう?
クローゼット
クローゼットは、お客様が自分で服を探して、掘り出し物を見つける楽しみも味わえるようにしています。
時期によっては、もっとたくさんのアイテムが詰まっていることもあります。思いがけないお気に入りが見つかることもあるんですよ。
空間のディテール
暖炉の上にはさまざまなオブジェを飾っています。ランプや、以前から持っている卵のオブジェ。
香りには、〈Santa Maria Novella〉の「タバッコ・トスカーノ」を使っています。私たちオリジナルの香りもあって、それをスプレーすることもあります。
それから、この床が本当に素晴らしいんです。すごく気に入っています。この場所にしたの決め手のひとつでもあります。引き出しもそうですね。最後に自分たちで手づくりしたこのカーテン、フリンジをあしらって、ちょっと遊び心のある仕上がりにしました。
Clara – 私にとって、服を着ることは体型に合わせることよりも気分をつくることに近い。だから〈TURN〉の服もスタイリングは “自分の気分で楽しんでね” というスタンスです。
編 – そもそもヴィンテージとのペアリングを勧めるところからスタートしているのですものね。
Clara – はい。実際私のクローゼットのなかはほとんどヴィンテージですし、合わせるものの小さな違いで身体の見え方が変わることのほうが、特定のシルエットを目指すよりずっと面白い。だから個人的にレイヤードスタイルも好き。〈TURN〉のアイテムにも反映されていて、そんな風に自分の感性を楽しめるアイテムを揃えています。
編 – 服に着られるのではなく、自分らしく着る提案性のあるブランドですし、ショップですよね。いただいたショップクルーズの動画も楽しく拝見しました。ファッション好き、ファッション玄人がファンに多いのが頷けます。
Clara – そうですね。実際〈TURN〉のファンに多いのは、
ファッションが好きだけど、業界人ではない。アクティブに働いて人生を楽しんでいる30〜40代が多いです。プロフェッショナルな大人世代と言ってもいいのかな。マスキュリンなもの、それこそヴィンテージとさりげなく手持ちのアイテムを掛け合わせるような、大人の女性のスタイルに重宝してもらえています。
編 – 今季の日本ローンチではファッション感度の高い20〜30代の注目度がとても高い印象でした。自分のスタイルを持った彼女たちのワードローブに、提案性を持って溶け込む。それぞれが自分らしく日常に取り入れている。やはりそういう層はヴィンテージの取り入れ方も上手ですね。
Clara – それは嬉しいです! 私自身、最近多い気がするガーリーやフェミニンといったムードよりも、2010年頃までパリのファッション好きに主流だったマスキュリンなスタイルの方が好みで。そういったアイテムを日常に落とし込む、さりげなく着るかっこよさの傍らに〈TURN〉があるといいなと思っています。そして、〈TURN〉の服が、“自分らしさと気分に合わせてどうやって着よう?”とインスピレーションを与える存在であってほしいと思います。次のコレクションも楽しみにしていてください!
編 – お話を伺って、〈TURN〉にはClaraさんのパーソナルな記憶や好みがピュアに映し出されていることがとてもよく分かりました。ご本人とお顔を合わせて、ご本人の言葉で受け取ることができるとそういったブランドの魅力はより増しますね。
お忙しいなか、貴重なお話をありがとうございました!
— Omake —
-My sweet🤳
“Glass”
色ガラスのリング以外は、ほとんどがヴィンテージ。リングは、ムラーノで〈Fev〉というブランドを手がけている友人が作ったものです。少し変わったアクセサリーや、お守りのようなもの、幸運を運んできてくれそうなものを集めるのが好きです。でも、あまり執着しないようにしています。そのとき誰かにあげたいと思ったら、何カ月も身につけていたものでも、友人にふっと渡してしまいます。
-My sweet🤳
”Shop”
パリ2区にある〈Chez Georges〉が大好き。一緒に行くのはいつも同じ友人で、前菜を3品選び、舌平目のムニエルを一緒に食べるのが至福のひととき。私がどんなに時間どおりに行っても毎回彼女のほうが先に着いています。
INFORMATION
オード トウキョウ
press@odetokyo.jp