スタイリスト梶雄太さんがディレクションするブランド〈サンセ サンセ（SANSE SANSE）〉。以前こちらの記事でもお話を伺いましたが「梶さん自身が着たいもの」視点でつくられたアイテムの数々はベーシックに見えていい意味でクセのあるものばかり。

ユニセックスで着られるので女子からの支持も熱く、このたび〈ロク（6）〉の渋谷キャットストリートでポップアップ「Hello goodbye 2021, 夏」がスタートしたとの噂を聞きつけ早速お邪魔してきました。

まず目に止まるのがポップアップスペースに掲出されたメインビジュアル。「ROKU子」が「あなた」にあてたメッセージから淡い恋心を感じます。

会場に鎮座する「あなた」。今回のポップアップ開催にあたりまず核となったのが「あなた像」だったとのことで「サックス」「真夏に革ジャン」「破られたハズレくじ」あたりのキーワードから見えてくる彼のアウトラインがいい感じに駄目男風味で最高です。ファッションの文脈とまったくリンクしないあたりにもブランドの美学を感じますね。

そんなダメンズに恋心を抱くROKU子が苦労しないといいんだけど…と思いつつ、彼にあてたメッセージの数々を拝読。時系列で変化していく女心が綴られています。なんだか怪しい雲行きですが恋の行方はぜひ会場で確かめてみてください！

そして今回のポップアップを記念してつくられた別注ロングTシャツがこちら。数字の6のなかにはスイカやバナナ、メロンにアイスキャンディーがレイアウトされていて、先程のROKU子のメッセージがここでばっちり回収できるという…！ 〈サンセ サンセ〉が仕掛けた立体的な試みのエンタメ感が凝縮された一枚です。右袖には「1122」、左袖には「33」がプリントされていて、それぞれの数字を足すと「6」になるという遊び心にもニヤリ。梶さんからも「これを着たらすごいおしゃれになります！」とお墨付きコメントも頂いております。間違いないですね。

ちなみに前述のメインビジュアルから「あなた」へのメッセージまで、文章はすべて梶さんによるもの。雑誌にショートストーリーを寄稿するなど文筆活動でもその才能を発揮している梶さんとブランドの世界観が「ROKU子」の恋模様を通して堪能できる素晴らしいポップアップでした。

また、会場では期間中〈サンセ サンセ〉の春夏アイテムと別注Tシャツの販売に加え、秋冬コレクションのオーダーも可能とのこと。週末は梶さんがいらっしゃるタイミングもあるそうなので、お会いできた方は直接お話を聞いてみるのも楽しいと思います。

サックスから始まるひと夏のストーリーを体感しに、ぜひお店に足を運んでみてください！