サイケデリックなアートの巨匠として知られる田名網敬一が、かつて赤塚不二夫と酒を交わす仲だったって知ってました？ 当時は敬慕しながらも、幼い頃に漫画家を目指していたプライドから、私生活の話まではできなかったそうです。それでも、こうして会えなくなったいまも人柄や才能に対する尊敬の念が、彼の創作活動に大きな影響を与え続けています。

今回は、そんな両者のアートが交差する個展「TANAAMI!! AKATSUKA!! That‘s all Right!!」が「PARCO MUSEUM TOKYO」で開催。一体どんな空間となっているのか…！

会場では、赤塚りえ子の協力のもと、赤塚不二夫の代表作『ひみつのあっこちゃん』や『天才バカボン』などの原画をモチーフにしたペイントほか、コラージュ、ネオン、インスタレーションとさまざまな形式で制作された作品がズラリ。田名網敬一の色使いで、よりポップにアップデートされています。

なかでも見どころは、『天才バカボン』のエピソード『整形手術の熊さんなのだ』に登場する、顔を家にされてしまったキャラクターを、茶室にアレンジしたインスタレーション。そして、「イヤミ」が驚いたときの「シェー！」のポーズや赤塚不二夫のシグネチャーでもあるオノマトペを表現したネオン作品です。各シーンのストーリーを想像しながら楽しむのもいいかも。

さらに、展示だけでなくグッズも見逃せません。会場では、A3版の大型画集が999部限定で先行発売。カバーを開くと大判ポスターになる特殊仕様で、カラフルな新作がたっぷりです！ オフセット印刷機に本人が直接特色インクを流し込んでいるので、ひとつひとつ仕上がりの風合いが異なるんだとか。

田名網敬一の赤塚不二夫に対する強いリスペクトが生む作品は、見る人になにか特別な感情を与えるはず。会場で体感できるこの機会をお見逃しなく！