みなさん、“Laufey（レイヴェイ）”というアーティストを知っていますか？ まだ25歳という若さながら、今年2月に開催された第66回グラミー賞で「最優秀トラディショナル・ポップ・ヴォーカル・アルバム賞」を受賞するなど、世界中で注目を集めるシンガーなんです。プロデューサーやマルチ・インストゥルメンタリストとしての顔も持つ多彩な彼女の人気の秘訣を、インタビューとともに紐解いていきましょう。

ジャズやクラシックの要素を取り入れつつ、20代だからこそ表現できるリアルな歌詞を乗せることで、同世代の絶大な支持を得ているLaufey。彼女がグラミー賞で評価されることになったのが、昨年9月に発売された2ndフルアルバム『Bewitched』です。

ーアルバム『Bewitched』は世界中でヒットしています。リリースから半年の体験をどう総括しますか？

つむじ風が吹いたような感じですね。グラミー賞授賞式が終わると、すぐさまイギリスとヨーロッパでのツアーに突入し、そのあとアメリカに渡って北米ツアーを始めたので、かなり忙しい日々を過ごしました。でも、ここ数カ月間にわたってオーディエンスと直接的なコネクションを持つことができて、感謝の気持ちで一杯です。一連の体験を彼らと分かち合うことができて本当にうれしかったですね。

ー今回受賞した「最優秀トラディショナル・ポップ・ヴォーカル・アルバム賞」といえば、過去にはトニー・ベネットやナタリー・コールといった大物が受賞しています。彼らと並ぶことにどんな感慨を抱いていますか？

数々の偉大なアーティストやミュージシャンたちと同じ場所に立つことができて、とにかく心から光栄に思っています。過去に候補に挙がった数多くのアーティストたちのあとに続いてノミネートされたというだけで、本当に興奮していました。私に色んなことを教えてくれて、ここまで導いてくれた、クラシック音楽とジャズのコミュニティに感謝の気持ちで一杯です。

アルバムリリースから約1年後の今年7月には、『Bewitched』のデラックス版である『Bewitched：Goddess Edition』をリリースしました。この一枚に込められた思いとは？

ー今回登場した『Bewitched』に新たに4曲を追加したデラックス版『Bewitched：Goddess Edition』にはどんな意図があるのでしょうか？

このプロジェクトはのちに拡大することになると、以前からずっと自分では思っていたんです。これらの曲はどれも、『Bewitched』のオリジナル・ヴァージョンの収録曲と同時期にレコーディングされたので。いつかこれらの曲も発表したいと考えていたので、ようやくリリースすることができて本当にハッピーです！

ー先行シングル『Goddess』は非常にシンプルなプロダクションで、セレブリティというテーマを扱っています。生まれた経緯について教えて下さい。

『Goddess』は私がこれまでに書いた中で最も誠実な曲です。誰かが、ステージに立っていたヴァージョンの私と恋をして、ステージを降りた途端、私がその人が思っていた人間ではないことに気付いてしまったのではないかと感じて、独りでピアノに向かって『Goddess』を綴ったんです。華やかさを取り去って、ナマの人間になった時、彼らにとって私はもはやキラキラした存在ではなくなってしまったんですね。

ージャケットも刷新されています。この新たなポートレートはどんなコンセプトのもとに用意したのですか？

新しいアルバム・ジャケットはタイトルトラックの『Goddess』にインスパイアされました。この曲で私は、他人に好き勝手なイメージを投影されるという、多くの若い女性たちが体験するフィーリングを描いています。彼らは私たちを一方的に理想化してしまう。私はジャケットでそれを字義通りに表現したかったんです。

さらに注目すべきは彼女のファッション。プライベートではバレエシューズやジーンズを取り入れ、カジュアルクラシックなスタイルが得意。シグネチャーである髪にリボンを結んだスタイルはファンがこぞって真似をするなど、世界的にムーブメントを巻き起こしています。

そして来る8/17（土）＆8/18（日）、満を辞してSUMMER SONICに初出演します。昨年の初来日の思い出を振り返るとともに、意気込みを聞いてみました。

ー2023年6月に初来日パフォーマンスを行いましたが、日本を訪れた時の印象はいかがでしたか？ また、訪れる前の日本に抱いていたイメージと比較してどのように感じましたか？

日本滞在と日本でのパフォーマンスは私にとって楽しい体験でした。様々な料理を知って、チャレンジすることができたのもうれしかったですね。日本の人々はみなさんとても優しくて、私を歓迎してくれましたし、本当に素敵な時間を過ごしました。

ーあなたを始め、Beabadoobee然り、夏にステージで共演するMitskiやYaeji、Olivia Rodrigoなど、近年のアジアの血を引くミュージシャンのジャンルを超えた世界的活躍にインスパイアされている若者は日本にも少なくありません。当事者として昨今の動きに勇気づけられますか？

こうしたアーティストたちを通じて、たくさん異なるストーリーが人々に伝わっているというのは素晴らしいことです。何よりもうれしいのは、ほかの偉大なアジア系のアーティストたちと同時期に活動し、彼らが音楽とカルチャーに及ぼすインパクトを目の当たりにできるということですね。

ーSUMMER SONICでのパフォーマンスにおいて、日本のファンに注目してほしいポイントなどはありますか？

別世界にみなさんをお連れします！

ー最後に、日本のファンにメッセージをお願いします。

応援してくださって本当にありがとうございます！ 8月にお会いするのが待ち切れません。

また、SUMMER SONIC 2024の開催に合わせて、ヴィーガンフルーツパーラー「fruits and season」とコラボしたかき氷が8月16日(金)から登場することが決定！ 福岡県産の八女抹茶を使用したソースをベースに、まろやかなアーモンドチョコクリームと自家製のソイ・ストロベリークリームを掛け合わせ、トッピングに青シソのポン菓子を加えた、和の趣満載の特別な一品です。

どこかノスタルジックな雰囲気を持ち合わせながらも、モダンでポップな世界観で人々を魅了するLaufey。そんな彼女を体現するような甘さとほろ苦さをかけ合わせたかき氷、ぜひご賞味あれ！