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A DOMESTIC CARAVAN.
日本中を周る古着ツアー、開幕中!
とどまるところを知らない古着ブーム。
発信する人やお店の数がとにかく多いだけに
いまから目に留まるような新しい動きをするのって難しい。
そんななか、〈イエスタデイズトゥモロー(YSTRDY'S TMRRW)〉を経て
フリーランスでデザイナーをしている管野寿哉さんが
今年6月から始めた「THRIFTWEARMARKET&FLEAMARKET TOUrr」が
注目を集めています。東京を皮切りに、大阪、福岡、熊本と巡回している
古着とそれに付随する体験を届けるキャラバン。
11月に行われた長野県上田市でのポップアップにお邪魔しました。
Photo_Saeka Shimada
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東京から新幹線で2時間弱、真田昌幸でお馴染みの上田市に到着しました!
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駅から少し歩くと城下町の雰囲気が感じられる「柳町」に到着。目の前には紅葉の北アルプスが望めます。
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朝から人が絶えない人気のパン屋さんや酒蔵が並びます。
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今回のポップアップはホステル「hostel mog」を貸し切って行われました。自転車工場だった場所をフルリノベーションし、2019年にオープンしたんだそう。
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撮り下ろしのビジュアルと、リー・イズミダさんのペイントがかわいい今回のフライヤー。
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中に入ると早速古着のコーナーが。ウィメンズとキッズのアイテムが揃います。
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ホステルなので、古着コーナーの隣はシャワー室。暖簾っていうのがいいですね。
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一角には一着100円〜500円で購入できる激安コーナーも!
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どんどん数が少なくなっているインド綿ワンピースが破格でした。
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〈ヴァンズ〉SK8-HI。ネイビーとローズピンクの配色が落ち着いていていい感じ。
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写実的な馬のニットはコンパクトなサイズ感がいまっぽい。
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真っ赤なアノラックはアウターの中に入れてアクセントにするのにぴったり。
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キッズコーナーにも商品盛りだくさんです。
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「hostel mog」によるフードやドリンクもポップアップの見どころ。信州のフルーツといえばこれ! ということで地産のりんごの販売も。
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会場の少し前からおにぎりを仕込むスタッフさん。
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おにぎりに使用した「立科はぜかけ米」の販売も! 特別に「THRIFTWEARMARKET&FLEAMARKET TOUrr」パッケージになっています。
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りんごをふんだんに使ったピザは芸術的な仕上がり。
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おにぎりと、なめことネギのお味噌汁。オープンと同時にこの朝食セットが食べられるのはうれしい限り!
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リー・イズミダさんのワークショップでは木の廃材をペイントし、ネルシャツをリボンにして飾りつけた地球にやさしいオーナメントをつくります。ペンキを取り分けるカップはシリコン製で、使い捨てにならないというリーさんの心遣いが。
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大人から子供まで参加したワークショップ。アクリルのペンキを扱うのが初めての方がほとんど! 描き出しはキッズの方が勢いよくスタートしていました。
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もう着られなくなったネルシャツを細く切ってリボンにします。
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管野さんの4歳になる息子さんもオーナメント作りにトライ。海からのぼる朝日を描いていました。
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今回、スタッフはお揃いで赤い古着のスウェットを着用。バックには管野さんの息子さんによるウータン・クランの歌詞が。
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躊躇なく色を混ぜるキッズの勢いが素敵です!
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ホステル内にはリーさんの作品の展示も。間近で見られるなんて贅沢!
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実は中庭の窓にもペイントが施されているんです。
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大人も子供も夢中でペイント!
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急遽キッズコーナー横でもワークショップを開始。
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色合いや筆遣いが大人にはマネできない!
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古着マーケットもワークショップも大盛況で2日間のポップアップを終えました。
イベントの仕掛け人、管野さんに聞く「THRIFTWEARMARKET&FLEAMARKET TOUrr」のあれこれ。
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- ー管野さんはデザイナーとして活躍されていますが、どうして古着のポップアップツアーを始めようと思ったのでしょうか。
- 「ぼくはずっと古着が好きで、20歳くらいの頃は販売員をしながらファッション誌ライターさん古着屋取材を手伝ったりしていました。ただ仕事にするのは正直どうかなって思っていたんです。お金だけのことを考えると古着ってめちゃくちゃ効率が悪い商売なんですよね。『ミスタークリーン』の栗原道彦さんのアメリカ買い付けについて行ったときに、1着を見つけるのにこれだけ時間を費やして、街から街へすごい距離を移動して…。『なんだこれ』ってなったくらい(笑)。なので古着をリスペクトしながらサンプリングして物をつくるのが向いてるって、前職で13年服のデザインをしてきました。ただそれだけ長い間しているとデザインや思想が懲り固まってきるなと感じていたので、一回フリーになって、デザインもしつつ古着自体に直結した携わり方をしたいなと思って始めました。誰かが着た服はもう“古着”なので、定義が広くていいですよね」
- ーどのようなポップアップにしようと思ったのでしょうか。
- 「6月に初めて恵比寿で開催したとき、友達同士で気負わずに行うコンテンツのつもりだったけど想像よりたくさんの人に来ていただいたんです。そのお客さんを見るなかで、次第にレディスの古着をメインにしたツアーにしようと思うようになりました。〈マークジェイコブス〉や〈トーガ〉で働いていた経験もありますし、もともとはレディス畑の出身なので、古着を扱うなら絶対レディスという使命感があって。いまフリーのデザイナーとして活動しているのもメンズ6割、レディス4割くらいの割合なんです。女性はメンズ服も気負いなく着れますし、デザインの幅も広いから絶対楽しいと思います。あとはただイベントで古着を売るだけではつまらないので、古着ではありますがちゃんとファッションルックを撮影してビジュアルを重視しました。
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- 「あとはイベントって土日に集中するから、自分の家族がほったらかしになりがちなんですよね。それはイヤで、自分の家族といっしょにキャラバンするようなツアーにしたいなと考えていました。うちと同じで、子供のいる家族はキッズのケアができる場所じゃないと女性が安心して来れないですよね。子供連れで古着を見るのは無理なんですよ。でも会場にキッズスペースをつくって遊んでいる間によかったら古着を見てねっていう形をとりました。今回は長野でやるので土日は家族といる層の割合が多いし、イベント前に軽井沢の知り合いに相談したら、お母さんたちをフォローできないとなかなか参加しにくいよってアドバイスをもらって。なので基本古着はレディスとキッズをメインに、友達のリーにワークショップをしてもらうことにしました」
- ー単純にメンズとレディスの古着のおもしろさの違いってなんでしょう。
- 「基本的にはコーデありきで、メンズもレディスもその人が着てかわいいかかわいくないかだと思っています。そのうえで、古着に限らずですがメンズファッションはルールも多いし、コーデの幅が狭いですよね。レディスの方がシルエットもデザインもバリエーションがたくさんあるのが楽しい。幅が全然違うと思っています。女の子は服にネイルやメイクの要素も加わるから、さらにおもしろい」
- ーツアーでまわる都市はどのように選んでいるのでしょうか。
- 「基本的に友人の店舗やゆかりのあるところですね。前のブランドの卸先からうちに来てほしいってリクエストをもらうこともあります。来年の7月まで、知り合いのお店などでツアーでまわる場所は決まっています」
- ー大阪、福岡、熊本とまわってきましたが、都市ごとの特徴はありましたか? イベントであたらな発見や驚きはありましたか?
- 「大阪は前のブランドが受け入れてもらっていた過去があったので、単純にお客さんが多かったです。僕のテンションをわかってくれていると言いますか。あとはどの都市でも、『ここまで来てくれてありがとう』と言ってもらえるとうれしいですね。コミュニケーションが取れるので視野が広がりますし。ぼくにとってこのツアーはラボ事業部だと思っているんです。いろんな可能性を見ているし、もしかすると東京にいない将来だってありますよね」
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- ーリー・イズミダさんとのタッグも素敵です。
- 「彼女は元服屋だし、ぼくのニュアンスをわかってくれるからいっしょにやりやすいですね。今後もいろんな人や企業と組んでいきたいなって思っています。今回、例えば古着じゃなくてぼくのブランドでのポップアップツアーしてしまうと、いろんな人と組むのって案外難しいんです。ブランドだと『どういう服なの?』ってなるけど、古着だったら誰とタッグを組んだっていいんですよ。団子屋でも接着剤メーカーでも、なんでもビジュアルが撮れるじゃないですか。だからこそ古着は伸び代あるし、可能性がある。しかも安いですし。好きなことやりたいってなると古着を絡めたいし、純粋に楽しいです」
- ーエリアごとに異なるアーティストの客演があるツアーのようで楽しいですね。
- 「ブランドさんとのタッグも多いですが、花屋でも器屋でもいろんな人たちと組みたいです。ワークショップやコラボがどれだけできるかって言うのが新しいですよね。このポップアップのネーミングもスリフトウェアって古着って意味ですが、古着だけのコンテンツにならないように、その後に続く言葉を“フリーマーケットツアー”ってしていて。ロサンゼルス最大のフリーマーケット、ローズボウルって古着が取り上げられがちですが、服屋の横で肉を焼いてたり、花屋や寝具屋もあったりするんです。フリーマーケットっていろんな要素があるし、その楽しさが伝わるコンテンツにしたいですね。その気持ちを込めたネーミングにした結果、すごく長いタイトルになりました(笑)」
- ー今日スタッフのみなさんが赤いスウェットで揃えたのはクリスマス意識ですか?
- 「いえ(笑)。スタッフトレーナーをつくろうと思ったとき『赤がいい』ってリーが言ったので、みんなでおそろいにしました。古着の赤いスウェットに、フロントにはリーのペイント、バックにはうちの息子が書いた『世の中金じゃない』って英語のテキストをプリントしました」
- ー古着市場が大きくなりすぎていて、個性が出すのが難しいですよね。
- 「この前、後輩が下北で古着屋をやるって言うのを止めたんですよ。そんなライバルが多いエリアで同じような価格でものを売ってもしょうがないよって。横並びじゃなく何かしらの個性がないと、例えいい店でも誰も取り上げないじゃないですか。それなら何か企画を考えて人と違うことをやらないと、つまらないと思うんです」
リー・イズミダさん、今回のポップアップはいかがでしたか?
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- ー今回のワークショップはオーナメントづくりでしたが、廃材に絵を描くだけじゃなくて古着のリボンもMIXするアイデアがかわいかったです。
- 「廃材はホステルのオーナーに手配してもらって、管野さんのネルシャツをオーナメントのリボンにしました。せっかく管野さんと“hostel mog”と私でイベントをするなら、全部の要素を組み合わせたかったんです。あとはサステナブルっていま注目されていますが、私が小さいときはその辺のあるもので遊んでいたんですよね。その感覚をワークショップにそのまま持ってきています。あと内容は、やろうと思えば家で再現できるものにしています。ワークショップを体験してそこで終わり、ってなるのはもったいない気がして。なので今日はこの場でひとつ完成させて、家でもできるようにもうひとつ廃材をプレゼントしています」
- ー管野さんとは昔からのお友達なんですか?
- 「先輩なのですが、前のアパレルショップで働いているときに知り合いました。こういう風にタッグを組もうってなったのは本当最近です」
- ーキッズ向けのワークショップをやろうと思ったきっかけは?
- 「小さいときから絵の具で遊んでいたのですが、それがすごく楽しかったので純粋にたくさんの子供たちに体験してほしいなと思って。地方出身で家も庭も大きかったので、どこでも好きに絵を描いていたのですが、東京に引っ越してきたらそれができないん人が多いことに驚きました。絵の具は汚れるし、アクリルは落ちないから子供には色鉛筆だけでお絵かきてしてもらっているっていう家族が多いんですよ。そんな子たちにキッズワークショップができたらって東京にきて思いつきました」
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- ー今回のワークショップはいかがでしたか? キッズたちの絵が本当にかわいかったです!
- 「子供ってすごくて、絵を描くことに関してはとくに教えることがないんですよね。本人がやりたようにやった方が絶対いいんです。なので“お絵かき教室”って私は言っていなくて、ただ絵を描きましょうって話しかけています。むしろ教わることの方が多いかも」
- ー完成しても、そこからさらに塗り重ねてる子もいました。
- 「みんな楽しいから色を塗りすぎて最終的に茶色になっちゃう現象はありますね。大人がいくら“もういいよ”ってストップしても、塗るのをやめない(笑)。でも楽しんでくれてるんだなって感じてうれしいですね。仕上がりよりも自分の『楽しい』を優先する子供の観点は見ていて勉強になります。着地点は茶色だけど」
- ー子供たちの真剣な表情が印象的でした。
- 「みんなコロナでずっとマスクをつけなくちゃいけなかったり、遊びたくても外と出れなくてつまらなかったと思うので。子供たちによろこんでもらえたら何よりです!」
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INFORMATION
「THRIFTWEARMARKET&FLEAMARKET TOUrr」https://www.instagram.com/thriftwear_and_fleamarkettourr/
次回開催は12月4日(土)札幌に決定!
場所:THE SHOEGAZER
住所:北海道札幌市中央区南6条西11丁目1285-9 第2さっしんビル1F
時間:12:00〜20:00
電話番号:011-211-1566