Buddies have their own way.
2人を結びつける、バディ・ファッション・スナップ。〈後編〉
それぞれとっても魅力的な2人が並ぶと、ひときわアトラクティブ。
ガールフイナムでは、心を惹かれたあらゆる2人組を
等しく「バディ」と定義してスナップを敢行!
好きなものが似ているから仲よくなる?
それとも、一緒にいる時間が長いから感性が近くなる?
2人がよく一緒に過ごしているという場所でお話を聞いてみたら
ファッションの表現の仕方と同じくらい
「2人」のあり方も自由でさまざまでした。
Photo_Masumi Ishida
Special Thanks _ BAR希望
INDEX
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04
二宮ちえ & 布田好恵 -
05
カイ & イーチン (ether) -
06
香南 & ナナ
04 : 二宮ちえ & 布田好恵
スタイリストの師匠と弟子という関係性でありながら、家族以上になんでも共有しあっているという仲よしな2人。お互いへの愛とリスペクトが溢れ出ていて、すごく素敵な関係性であることが伝わってきました♡
左からチエ、ヨシエ。
クリスマスイブに、運命の出会い。
- ーヨシエさんがチエさんのアシスタントについてどれくらいなんですか?
- チエ(以下C):もう3年半になるかな。2017年のクリスマスイブに、そのときアシスタントだった子が帰省してたのに大きな仕事が入って、「誰かに手伝ってもらわないと無理だ!」と思ってたら、たまたまヨシエから連絡が来てて。
- ヨシエ(以下Y):どうしてもチエさんのアシスタントになりたくて根気強くメールを送り続けていたら、ある日突然「こんにちは! 明日会えますか?」ってメールが来て(笑)。バイトが入ってたけど、「人生かかってるんで!」って言ってお休みをいただいて、会いに行きました。
- C:いまは家族よりも余裕で一緒にいる時間が長いし、もはや家族の旅行にヨシエも参加してるよね(笑)。
- Y:チエさんファミリーと他のヘアメイクさんの家族とのキャンプについていって、二宮家のテントにお邪魔するみたいな(笑)。スタイリスト友達にチエさんとの関係性を話すと、仲がよすぎてびっくりされる!
- C:仕事以外でも、一生一緒にいられるって感じ。もっと歳が近くても絶対仲のいい友達になってると思う。仕事のこともプライベートのことも、本当になんでも話してるよね。
- Y:仕事の師匠なのはもちろん、私がついてからすぐにチエさんが妊娠して、お腹が大きくなるのもお母さんになるのもそばで見て。赤ちゃんを抱っこしながら一緒にリースを回ったりもしてたから「人生の先輩」っていう見方が強くて。人生のことでもまだ迷うことや悩むことがあるから、なんでもチエさんに相談したくなる。
- C:元々の感覚も近いし、一緒にいる時間が長いから何を考えていてどういうところで辛くなるかがわかるの。ヨシエは環境問題のこととかをすごく真剣に考えてるんだけど、それってすごく広い話ですべての人がハッピーになるのって難しいじゃん。私は、自分の手の届く範囲の人を幸せにしていったらそれがどんどん広がっていくっていう考え方で。ヨシエもただ漠然と広い砂漠のなかに立って考えるんじゃなくて範囲を決めたらいいよ、とか。なんでもわかるわけじゃないけど、どこでつまずくかがわかってそういう話ができるのはヨシエだからだよ。
常に感謝と愛を伝えあう関係性。
- Y:チエさんと話すと絶対に突破口が開けるから、なんでも言いたくなっちゃう。アシスタントにつきたての頃から、2人でうまくやっていくために自分の気持ちを伝えることは意識してました。私がいいと思ってしたことでもチエさんにとっては違うかもしれないから、そういうセッションを繰り返して少しずつわかり合えるようになった実感はあります。
- C:仕事も本当にできるし、めっちゃいいやつなんだよね(笑)。しっかり考えを持ってる子だから、ヨシエから影響を受けることもたくさんあるし。私の仕事に対して私以上に厳しくてストイックですごいなと思うこともたくさんある。
- Y:2人で飲みにいくと絶対お互いに感謝と愛を語り合いますよね(笑)。
- C:そういうバイブスも合うんだろうね! お互いのことが超大好きだから、自然とそういう話になっちゃう。
- ー感覚が近いことはお仕事にもすごくいい影響がありそうです!
- C:スタイリストって自分の感覚ももちろんだけど、「この人が着るならこれがいい」とか「この人だったらこれが好き」っていうのを考えるのも大事な仕事だと私は思っているのね。私とヨシエは好きなものが似てはいるけどその中でも私っぽいものとヨシエっぽいものがあって。ヨシエは仕事の場面では私の好きそうなものをちゃんと選んできてくれて、ほとんど脳内が同期してるんじゃないかな?
- Y:チエさんはカラフルなスタイリングが得意だけど、私はアシスタントになったばっかりの頃は自分がいいと思うものに自信が持てなくて茶色い服ばっかり着てて。すぐチエさんから茶色禁止令が出たんです。そのときにチエさんが買ってくれたすごい鮮やかな緑色の服を着てたら、友達がみんな「かわいいね。似合う!」って言ってくれて! その日から色物を着れるようになったんです。それが自分の感覚の変化としてはすごく大きかったな。今日穿いているパンツもチエさんからお下がりでいただいたもの!
お互いにとっていい影響しかない!
- ーヨシエさんからチエさんへの影響というのは?
- C:環境問題のことって、いまファッション業界にいる誰もが肌で危機感を感じてると思うんだけど、それをより深く研究して根深く考えてるヨシエがそばにいるとすごく気が引き締まるんだよね。環境に配慮していないブランドって減っていくと思うし、それが買い物のひとつの条件になっていくといいなとか、もっとみんな古着を着るようになったらいいなとか、最近はそういうことをすごく考える。
- Y:チエさんはいつも楽しいアイデアをたくさん思いつくから、服を捨てないで済むリメイクの方法を2人で話したりするのがすごく楽しい! 私は裁縫が得意だから、いつか2人で何かを生み出せるようになったらいいな。
- ー2人の作るもの見てみたいです…! 最後に、お互いにとってお互いがどういう存在なのか、教えてください。
- C:半分私かも。愛が重めの師匠(笑)。
- Y:うれし〜! そんなストレートでいい言葉を言われちゃうと何にも出てこない!
- C:別に越えようとしなくていいよ! こういうところでもストイック(笑)。
- Y:でも本当に中学生の頃からファッション誌とかでお名前を知ってたチエさんの元でかなり運命的な流れで働けることになって、ご縁を感じました。
- C:師匠であり、家族であり、
- Y:運命の人! 重い(笑)。
05 : カイ & イーチン (ether)
マルチメディア「ether」から登場してくれた2人は、プライベートでもパートナーとして中野で同棲中。天気がよかったこの日は、よくピクニックをしているという中野セントラルパークでクルーとしての活動のことから2人の普段のことまでお話をしてくれました!
左からカイ、イーチン。
みんなにとって心地よいクラブシーンを作りたい。
- ーまずは「ether」について教えてください。
- イーチン(以下Y):「ether」は、もうひとりspeedyleegenesisっていう友達と、3人でやってるよ。オーガニック&ウェルネスをコンセプトに、すべての人がありのままの自分になれる場所を提供したいっていう考えが共通してるクルーで集まったの。クラブシーンの中に、みんなの人間性が自然と育つ豊かな環境を取り入れるように活動してる。
- カイ(以下K):好きなアーティストを見にくる人だけじゃなく、音好きではないけど社交したいと思って来てくれた人たちも含めて、みんなにとって心地よい環境を作りたいよね。だから音楽に限らず文芸、ライフスタイルまで幅広くアーティストやコレクティブをキュレーションしてる。
- Y:気になるトピックを話すプラットフォームとしても機能していくことが、これからの目標だよね。いまは11月に開催予定のグループ展に向けて準備をしてるよ。
- K:たくさん時間があるから入念にリサーチできるし、みんながいいと思う人がいたら、これまで全く関わりのなかったアーティストを呼ぶのもありだよねって話してる。
- Y:アフターパーティーも計画しているから、ぜひ遊びにきてほしい! コラボレーションもウェルカムなのでぜひお声かけください。
- K:普段からイベントのフライヤーは全部自分たちで作っていて、ちょうど昨日も家でお絵描きしてたよ。
- Y:お絵描き楽しかったね! ほとんどカイがやってくれて、私は口出すだけだけど(笑)。
- ー2人が出会ったのはいつ頃ですか?
- Y: 2年前の夏に、たまたま2人ともDJワークショップを目当てに行ったパーティーで知り合って。そのあとすぐに私がアムステルダムに留学に行ったから1年間くらいはインスタで繋がってるだけだったんだけど、日本に帰ってきたときにはじめてちゃんと話したよね。
- K:俺はアメリカの高校に通ってて、卒業して日本に戻ってきたときにちょうどイーチンも留学から帰ってきたから、そこからよく遊ぶようになった。
- Y:それからしばらくして付き合って、今年の3月から中野で一緒に住んでる。いつも中野セントラルパークでチルしてるから、今日は普段の感じで撮影できてうれしい!
- ー晴れてよかったです!
リサイクルショップで2人で探す、アップサイクルな服。
- ー2人はいまどんな服が着たい気分ですか?
- K:俺はもともとは地味な服ばっかり着てて、メタルのTシャツとかモノトーンが多かったんだけど、イーチンに会ってからかわいい感じの服を着るようになったかな。今日着ているのは、クラブシーンにも密接に関わってる「ASIAN DOPE BOYS」っていう中国のパフォーマンスコレクティブと「BOILER ROOM」のコラボのTシャツなんだけど、前だったらこんなかわいい服着てなかったと思う。
- Y:メタルのTシャツなんて着てるの見たことない(笑)。カイはよくいろんなものを手作りするの。その影響かもしれないんだけど、私はもともとブランドのヴィンテージとかきれいな服が好きだったのが、最近はもっと適当に作ったようなアップサイクルの服が気になる。
- ーたとえばどんな服なのか気になります!
- Y:アウトドア向けのハーフパンツを、1回解体してスカートにしたものを持ってるんだけど、それがすごいかわいいの! あるものを全部壊して新しいものをつくるとか、そういうのもかわいいんじゃない? と思ってきてるんだよね。
- K:そう考えてみると、付き合ってからお互いに着る服がちょっとずつ変わってるかも。いつも2人でリサイクルショップに買い物に行くよね。「たんぽぽハウス」と「ハードオフ」、あと「エコメッセ」!
- Y:「エコメッセ」っていう、NPO法人の団体が運営してるリサイクルショップがあって、服や靴だけじゃなくお皿とか家具とか、なんでも売っててすごいいい感じなの。不用品として回収した布を東南アジアで染め直したものを販売して、その収益を現地に戻すっていうシステムがあったりしておもしろい。
- ー基本お買い物はリサイクルショップですか?
- K:あとはインスタで直接クリエイターから買うことも多いよね。友達に何かをつくってる人が多いっていうのもあるし。
- Y:全く知らない人が作ったものよりも、いま何を考えていてどう落とし込んでるのかわかる人から買うのが、なんかいいよね。
- ー好きなものは似ていますか?
- K:俺はこのTシャツみたいに、キャラクターやモチーフがあるものが好き。イーチンはけっこう形で選ぶよね。
- Y:たしかに、服も小物も形で選んでるかも。このバッグは、形は好きなんだけど、色が気に入らなくてずっと嫌いだったの。久々に使ってみたら悪くなかったから、再発見できてうれしい(笑)。
- K:俺も今日のカバンはお気に入り。これだけだと地味になっちゃうけど、自分で作ったぬいぐるみをつけたらめっちゃかわいくなる。
- Y:2人とも動きやすくて楽な服が好きなのは共通してるよね。汚れるのが気になる服だと着ていて苦しくなっちゃうから、そうじゃないものを選ぶようにしてる。カイは最近どんな服を着たい気分?
- K:いまはやっぱりもっと夏っぽい服が着たい。イーチンが今日穿いてるスカートは涼しそうでいいな。
- Y:カイのスニーカーも水色で夏っぽいんじゃない?
- K:これは、メルカリで買ったディーゼルだよ!
- ー見つけるのが上手! とってもかわいいです。
カレカノだし、いちばんの親友。
- 一緒に住んでいて、ケンカになることはありますか?
- Y:不満に思ったことがあったら溜め込まずにその場で解決してるよね。なんで怒ってるかをちゃんと口で説明できるように2人とも努力するから、根に持つこともないし。
- K:一緒に生活すると知らなかった面が見えてくることもあるって言うけど、合わない部分があっても妥協できる範囲。「ご飯をつくった人はお皿洗いはしなくていい」とかのルールが気づいたらできてて、家事も2人で分担するし。嫌なところ探してみたけど、見つからないな〜。
- Y:思ったことをすぐ言うし、直せることだったらその場ですぐに直すもんね。
- K:2人とも何でも話す人だからそこが合ってるのかも。全部話すから、お互いのことで知らないことってないと思う(笑)。
- Y:付き合い始めてからは本当にずっと一緒にいてちょっと離れたときに違和感があったくらいだったから、カレカノだけどいちばんの親友って感じがする。一緒に住んでからもっと仲よくなれた気がするけど、カイはどう?
- K:うん。(照)
06 : 香南 & ナナ
〈ザ・ヴァージンズ(the virgins)〉のスタッフとして出会ったのがきっかけで仲よくなった2人は、それぞれにブランドのお気に入りのアイテムを身につけてきてくれました。どちらもマイペースだから、一緒にいて楽なんだそう。
左からカナミ、ナナ。
2人の違いは甘さのさじ加減。
- ーまずは2人が仲よくなったきっかけを教えてください!
- ナナ(以下N):〈ザ・ヴァージンズ(the virgins)〉が日本で最初にポップアップを開催するときにスタッフとして選ばれたのが私たち2人だったんだけど、それが3年前だから仲よくなってからけっこう経ってるね!
- カナミ(以下K):最初に会ったときは、ナナはショートカットだったし前髪があったよね。そのときもかわいかったけどいまのナナがいちばん好き。ずっと見てて働きたいと思ってたブランドだったから、ポップアップ会場で初めて製作側の人たちに会ったときは緊張したよね。
- N:2人とも緊張しててビクビクしながらミラーセルフィーしたよね(笑)。懐かしいな〜。イベントのときだけじゃなく、プライベートでも〈ザ・ヴァージンズ〉の服はよく着てて、今日もタンクトップとパンツがそう! 身体にフィットしてきれいに見えるから気に入ってるの。
- K:わかる〜シルエットがきれいに見えるよね! 私も今日履いている靴は〈ザ・ヴァージンズ〉のもの。ブランドのなかでも人気のバニティバッグは、2人とも何個も持ってるよね。
- N:生地も色もたくさん種類があるから服に合わせて選べるのが楽しいよね!
- K:私はクロコの型押しのものがいちばんお気に入り。
- ー〈ザ・ヴァージンズ〉を着るとき以外でも雰囲気が似ることはありますか?
- N:2人ともラインが出る服が好きなのは共通してるけど、色の使い方がちょっと違うよね。今日はいつもの印象と反対じゃない?
- K:ナナはどちらかというとモードな感じの服が好きだよね。黒がメインのスタイリングが多いイメージがあるかも。
- N:カナミちゃんはベージュとピンクの組み合わせとか、甘くてかわいい感じ。私はシンプルな服に〈ザ・ヴァージンズ〉を合わせて、ちょっとだけ甘さをプラスするのが好き。
- K:ナナが今日着てるテロテロのシャツは、私がいつも着てる服に雰囲気が近い気がする。ベージュのワントーンもかわいい!
- N:カナミちゃんのバッグは透け感があるから夏っぽくてかわいいな!
楽でいられる、ちょうどいい距離感。
- ー2人でよく何をして過ごしていますか?
- K:ご飯食べるか、おしゃべりしてるかじゃない? この前は一緒に韓国料理を食べに行ったんだけど、私は辛いものが好きだけどナナは辛いものが苦手だからケランチムばっかり食べてたよね。一緒にご飯にいくと辛いものは食べられないの(笑)。
- N:蜂蜜かければ食べられるもん! あとは2人でよくカラオケも行くね。音楽の趣味はまったく合わないからお互いにお互いが歌ってる曲はぜんぜんわからなくて、各自好きな曲を歌うって感じだよね(笑)。
- K:カラオケに入ったのに全然歌わないでおしゃべりしてるだけのときも多くない? 2人とも恋バナが好きだし洋服も好きだし話すことが尽きなくて、だらだらしていて成立する関係性だから一緒にいて楽なの!
- N:興味のあることが同じで、情報交換ができるからいいよね。性格がちょっと違ってバランスが取れてるからお互いに楽でいられる気がする。私はめっちゃおしゃべりだけど、カナミちゃんはわりとドライじゃない?
- K:ナナは写真だとクールな印象を持たれがちだけど、実際はめっちゃおしゃべりだよね! ナナがずっとしゃべってて、私がずっと無言で聞いてるみたいなときもけっこうある(笑)。性格ってあんまり気にしたことないけど、いい意味でお互いに干渉しすぎないからちょうどいい距離感だな〜って思う!
- N:2人ともマイペースで、平和に生きていきたい派だからケンカになることもないしね!
- K:出会って3年経ったけど、これだけずっと一緒にいてケンカになったことってないね。
息がぴったりだから自撮りも盛れる。
- ー〈ザ・ヴァージンズ〉以外で、これから2人でやっていきたいことはありますか?
- N:〈ザ・ヴァージンズ〉はポップアップやイベントに出店したりするときに出動する感じだから、それ以外は2人とも別々で仕事をしていて。私は今年の3月に大学を卒業してから、フリーランスでモデル活動を頑張っているところ!
- K:私はイベントでDJをしたり、オンラインでショップを運営したり。今日着てるトップスも自分でセレクトしたものなの。最近はメダイ屋さんでパーツを買ってアクセサリーをつくったりもしてるよ。
- N:2人で何かするのも楽しそうだな。Tik TokかYouTubeとかしちゃう(笑)?
- K:インスタすら全然更新できないのに、ちゃんとアップできるかな? でも2人で自撮りすると、盛れる瞬間が合うからいい写真多いよね!
- N:わかる! 私はポップアップの時に撮ったお花の写真がいちばんお気に入り。
- K:私もその写真いちばんお気に入りかも!