五感で酔おう! 自宅で作れる“ノンアルカクテル”のすすめ。
#02: PLUM
お酒が苦手なひとはもちろん、「飲みたいけど今日はお酒を入れないほうがいい!」というときの
新しいドリンクの選択肢としてぜひとも提案したい、“ノンアルコールカクテル” 。
美味しいゴハンとお酒によって生きながら得ている担当編集が(勝手は承知で)日々思っていたことのひとつ。
アルコールが苦手な友人が、ワンドリンク制にしたがって仕方なく飲む水やウーロン茶ほど勿体無いものはない気がするのです…。
フレンチレストランで料理にあった独自のノンアルカクテルを提供しているワインソムリエ 戸澤さんが、そんな想いに応えてくれました。
ガールフイナムだけに、毎月異なるフルーツを使ったノンアルカクテルのレシピを教えてくれます!
美味しいものをより美味しくしてくれる一杯とともに、罪悪感なく酔いましょう。
Photo by Sio Yoshida
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「ラ・ボンヌターブル」ワインソムリエ
戸澤祐耶さん
銀座、三軒茶屋のレストラン、ワインバーを経て現職のフレンチレストラン「LA BONNE TABLE」にてマネージャー、シェフソムリエを兼任。ワインソムリエとして活躍しつつ、独自の考えのもと生まれるノンアルコールペアリングのパイオニアとして知られる。趣味は釣り。特にメジナ。
教えてくれる人
——— Pick up Monthly Fruits
> PLUM
柔和なツヤをまとった手のひらサイズのまあるい佇まい、黄味がかったやさしい紅色。思い浮かべると心地よい甘酸っぱさが口内をキュッと支配する、まさに今が旬真っ盛りのプラムはりんごや桃と同じくバラ科の果物のひとつ。熟れていくにつれて青から紅へと濃ゆく染まる果皮、穏やかになっていく酸味と引き換えに増してゆく甘さ。変化の過程で好みを探る楽しさがあります。
——— AUGUST’s
———?Non-alcoholic Cocktail
“プラムのいいところ、
取り逃がさない”
美しく湾曲したグラスに注がれた、見事に透き通った黄金色! プラムの繊細な酸味と風味、香りまでをまるでそのまま液体にしたかのような、ギュッと凝縮したフレッシュな果実感は、濾過するときの工夫ひとつでなせる味。香りづけに浮かべたすだちがスパイシーに香る、夏にぴったりの爽やかな一杯です。
——— Recipe
> 材料
プラム 12個
スダチスライス 2枚程度
液体シロップ 50ml ※果汁の10%相当
塩 ひとつまみ
>つくり方
- 1
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プラムの皮を剥き、手で果肉を潰す。
※ミキサーだと空気と混ざって酸化してしまいます。
- 2
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- 潰したプラムを冷凍する。
- 3
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凍ったら冷蔵庫に移動させ、紙のコーヒーフィルターで濾過する。
※凍らせてからゆっくり冷蔵庫で解凍することでクリアな果汁を取り出せます。
- 4
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- 濾過した果汁に、その10%相当のシロップと炭酸水を加えソーダアップ!
- 5
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- 氷を入れたグラスに注ぎ入れる。
- 6
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- 氷の上(液体表面)にすだちのスライスを乗せて香りづけ。
> 戸澤さん MEMO
一切余計なことはせずに、フレッシュな果汁を可能な限りで取り出しただけ。シンプル イズ ザ ベストな一杯です。ジュースやシロップでは味わうことのできないクリアな酸味、風味、香りは試してみる価値あり。「同じテーブル内でアルコールを飲めない人も一緒に楽しめるよう、あえて過度な演出をせずにワインとノンアルとの差を無くすこと」が僕の信条。デザートカクテル的なビジュアル訴求とは真逆のベクトルでの、「見た目で酔える」提案、いかがでしょう!
INFORMATION
LA BONNE TABLE
東京都中央区日本橋室町2-3-1 コレド室町2 1F
lunch 11:30~15:00/dinner 18:00~23:00
月曜定休
03-3277-6055
labonnetable.jp