五感で酔おう! 自宅で作れる“ノンアルカクテル”のすすめ。
#05: PEAR
お酒が苦手なひとはもちろん、「飲みたいけど今日はお酒を入れないほうがいい!」というときの
新しいドリンクの選択肢としてぜひとも提案したい、“ノンアルコールカクテル” 。
美味しいゴハンとお酒によって生きながら得ている担当編集が(勝手は承知で)日々思っていたことのひとつ。
アルコールが苦手な友人が、ワンドリンク制にしたがって仕方なく飲む水やウーロン茶ほど勿体無いものはない気がするのです……。
フレンチレストランで料理にあった独自のノンアルカクテルを提供しているワインソムリエ 戸澤さんが、そんな想いに応えてくれました。
ガールフイナムだけに、毎月異なるフルーツを使ったノンアルカクテルのレシピを教えてくれます!
美味しいものをより美味しくしてくれる一杯とともに、罪悪感なく酔いましょう。
Photo by Sio Yoshida
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「ラ・ボンヌターブル」ワインソムリエ
戸澤祐耶さん
銀座、三軒茶屋のレストラン、ワインバーを経て現職のフレンチレストラン「LA BONNE TABLE」にてマネージャー、シェフソムリエを兼任。ワインソムリエとして活躍しつつ、独自の考えのもと生まれるノンアルコールペアリングのパイオニアとして知られる。趣味は釣り。特にメジナ。
教えてくれる人
——— Pick up Monthly Fruits
> PEAR
有名なものにラ・フランス。シャキッと歯ごたえのある和梨とは対照的な、緻密な果肉のとろけるような舌ざわりが特徴の洋梨。日本に伝わったのは明治時代で、いまなら愛すべきと言いたいごつごつとした不格好な見ためと栽培の難しさから、広まるまでには時間がかかったそう。形や香りに変化が出にくく、食べごろを見極めるのはなかなか難しい。冷やしていた場合は10日ほど常温でおいておけば、密かにじっくりと甘さを蓄え、完熟を迎えます。
——— NOVEMBER’s
———?Non-alcoholic Cocktail
“ピュアな甘さと共存する
ビターなノド越し”
ぱっと見て、ビール? と思った方、正しいです。でもビール党の方、泡の黄金比率崩しすぎ! と思ってもらっては困るのです。よく見ると3層になっているうちの薄イエローな中間層は、果肉たっぷりのスムージー。洋梨の醍醐味といえるリッチでなめらかなテクスチャーを存分に味わって、フルーティな香りが口いっぱいに広がったあとで、今度はビールの苦味が引き締めにやってくる。レモンタイムが沈みかける最上層は正真正銘ビールの泡。グラスに鼻を近づけるたび、爽やかな青さがアクセントを添えます。
——— Recipe
> 材料
洋梨 1/2個
ノンアルコールビール 40ml
レモンタイム 少々
塩 少々
> つくり方
- 1
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グラスの口に洋梨の水分と塩を少しつけておく。
- 2
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- 洋梨をブレンダーにかけてスムージー状に。
- 3
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- 2にビールを足してブレンダーにかける。
- 4
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- グラスに3を注いだら、お好みでレモンタイムを添えて。
> 戸澤さん MEMO
ビール(もちろんノンアル)の初登場です。フルーツビールというものがあるので言わずもがなですが、フルーツの酸味とビールの苦味は相性がいい。ただ、言うなれば「ド◯イゼロ」のような辛口すぎるものは避けたほうがベター(僕は大好きなんですけれども)。それと、今回はカクテル作りでちょっとスキルを要する「注ぐ」という手順に気をつかわなくていい点にも触れておきたい。軽いものから勝手に上がっていくので、ビールの泡とスムージー状の果肉の美しい層が自然と形成される。不器用さんでも簡単です!
INFORMATION
LA BONNE TABLE
東京都中央区日本橋室町2-3-1 コレド室町2 1F
lunch 11:30~15:00/dinner 18:00~23:00
月曜定休
03-3277-6055
labonnetable.jp