20211126 MASHIRO
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祝! アルバムCD発売。ザ・おめでたズが誌面に再登場!
祝! アルバムCD発売。ザ・おめでたズが誌面に再登場!

Back to The Omedetaz!

祝! アルバムCD発売。
ザ・おめでたズが誌面に再登場!

2021.03.04

日本のあらゆる記念日を祝う5MC1DJのラップバンド「ザ・おめでたズ」。
富山を中心に活動する彼らが2020年6月15日(暑中見舞いの日)、初のインストアルバム「YAZYBEATS 暑中見舞」をリリース。
そしてその6ヶ月後の12月1日(映画の日)には、フルメンバーでの初アルバム「レイトショー」もリリース。
世に影落とすコロナ禍において、アルバムの連続リリースというなんともおめでたいニュースはきっとこの先、
日本中を歓喜に沸かせてくれに違いありません。そこで今回、富山在住のやじまたくま、ヒヒ、シタバの3人に、
アルバム制作についての真面目なインタビューを敢行してみました!

Photo_ Go Tanabe
Text_Azusa Iba

ザ・おめでたズ メンバープロフィール(左から)太郎:MC、WEB、映像と編集を担当。 TOMORO:MC、イラスト、自由人、癒し担当。 やじまたくま:DJ、トラックメーカー、プロデューサー、会計、ハンドルキーパー担当。 セキハラグチ:MC、グッズの企画やアートワークを担当。 ヒヒ:リーダー、グラフィック全般、ディレクション、発起人、スポークスマン、フィクサー、MCは大前提。 シタバ:社会人。名前のない仕事をフットワーク軽くやる。物品管理。物販担当。あとMC。

コロナでライブができなくなってアルバム2枚も出せちゃった。

ーザ・おめでたズのプロフィールや結成のいきさつなどに関しては、以前行った100問100答を見ていただくとして、今回は昨年制作したアルバムについてお聞きしたいと思っています。さて2020年、突如2枚ものアルバムをリリースしたみなさんですが、まずはどのような経緯で制作することに?
やじまたくま:もともと2020年は制作をがんばっていこうと言っていた年だったんです。コロナになる前からみんなで計画は立てていて、いざ動き出した途端にコロナがきちゃったという感じ。
ーなるほど…。おめでたズってこれまでもメンバーが別々の場所に住みながら活動していたわけですよね。コロナが来たから何か変わってしまったってことはあったんですか?
やじまたくま:僕たち大学を卒業してからも毎週スカイプで会議しているので、ほぼ何も変わってないんです。曲作りもいつも通り、計画を練ってコンセプトを作り、トラックをデモで作って、できたらみんなに聞かせてラップを書いてもらう。で、完成に向けていく、みたいな。
ヒヒ:今でこそリモートって言葉が浸透してきましたけど、卒業した瞬間からずっとリモートでやってきたので基本的には今までと何も変わっていません。レコーディングする場所を決めるときくらいかな。東京と富山のどっちでする? って。
ーリリースのペースって、これまではどんな間隔で?
やじまたくま:一昨年はめちゃくちゃ少なくて、年に2〜3曲のレベル。これはもうちょっとリリースしていきたいぞって。それで2020年は多くリリースできるように計画を立てていたんです。
シタバ:みんな働いているので、スケジュールを合わせながら月2本ペースくらいでライブをやってたんですよ。休みの日にライブをして、さらに曲作りとなると結構きつくてね…。自分たちの時間をめいっぱい使ったとしても、曲数はこれまでなかなか作ってこれませんでした。それでもどうにかここまでやってきたわけなんですけど、そこにコロナがやってきて、ライブがまったくできなくなっちゃったって感じ。でもそのライブがなくなったおかげもあって、今回のアルバム制作ができたんです。
やじまたくま:そうだね。最初は自分の方でインストの曲が作れるから、一度それで音源を出してみようとなり「YAZZY BEATS」を作ったんです。その流れで、これまでの過去作とかも見返していたときに、「これは一枚にまとめられるかも?」 ってなって。そこで曲をプラスしながら「レイトショー」のリリースにたどり着いたって感じです。結果的に2枚も出せちゃったっていう。
ヒヒ:企画からレコーディングまで、全部リモートでやれたしね。今はいろんなソフトウェアも出てるし、それをやっちゃんが勉強してくれてできたって感じです。
やじまたくま:今は曲を作るのに便利なシステムが揃っているので、特に時間をかけずともいろいろできてしまいましたね。
ヒヒ:制作の中で、こんなツールがあったのか! という気づきもあったよね。コロナが終息しても、うちらはリモートでレコーディングしてそうじゃない?(笑)。
ーコロナ禍でライブができない中、配信ライブという新しい取り組みを行っていましたよね。
ヒヒ:配信の勉強はがんばリましたよ。協力してくれる人の力も借りながらですが、企画から配信まで僕たちでやりました。
ー配信の会場も工場だったり花屋さんだったり。おもしろいこと考えるなって。
ヒヒ:ミュージシャンとしての自分たちってまだ「どうなんだろ?」と思うところはあるけど、クリエイティビティに関してはピカイチだと思ってる(笑)。
シタバ:僕らって演奏しないじゃないですか。声があればどこでもできちゃう。だから人数も多いけど、フットワークも軽いんです。リモートをするにしてもRECするにしても、バンドだと荷物や移動がきつかったりするところも僕らは声さえあればいいだけなので。配信ひとつとってもそんなに気にすることがないし、めちゃくちゃお金がかかることもない。いい感じの企画と画があればどうにかなるって思ってます。
ヒヒ:メンバー全員、企画の勉強をどこかしらでしてきているので、それぞれ別々のところにいながらでも皆進行ができてしまうんです。おめでたズの中で外注化してるみたいな。自分たちのことだからギャラは出ないけどね。
やじまたくま:コスパ最強だよね(笑)。
ヒヒ:あ、でも僕はおめでたズと契約していて、Adobe一年分を支給されているんですよ。Adobeって結構でかい出費ですから。
ーおめでたズ、稼いでるねー。
ヒヒ:たまにわりに合わないこともあるんですが、そんな時も「まぁAdobe代払ってもらってるしな」って(笑)。

みんなやっちゃんの作った曲が好きなんですよ。

ー今回のアルバムは、2枚とも大人っぽくなったなという印象を受けたんです。曲調もリリックも落ち着いた雰囲気というか。
やじまたくま:たしかに。今回のアルバム(「レイトショー」)は全体としてのまとまりが良く、聞きやすいものを作りたかったので結果的に大人っぽさや落ち着いた雰囲気にまとまったのかなと思います。
ヒヒ:テーマも夜だしね。
ー配信日の12月1日は映画の日ってことで、アルバムタイトルも「レイトショー」ですよね。なぜ今回、映画の日を選んだんですか?
シタバ:出すタイミングはどこにしようって話してて、12月だったら出せそうだったんです。日本記念日協会のホームページとか見ながら12月のいい感じの日を探しまして。映画の日になったのはメンバーみんな映画が好きだから。あとレイトショーを見ることが「夜をまだまだ楽しもうぜ!」って感じがして良いよねってことで。おめでたズって夜っぽい曲が多いんですよ。曲を作ってる時間もだいたい夜だし。とか、そんな理由です。
ヒヒ:レイトショーの本質的な楽しさってなんだろうってことをみんなで話したんです。レイトショーの特別感とか、わざわざレイトショーで映画を見る高揚感とか。一日楽しんだ最後に、まだまだこれからレイトショーで楽しんじゃう? みたいな。それが今回ヘッダーとなっていき、アルバム全体のコンセプトにもなっていったという感じですね。
シタバ:ちなみに「YAZZY BEATS」の収録曲は8曲、「レイトショー」も8曲。これ一応、末広がりってことっす(笑)。
やじまたくま:「レイトショー」は初出しの曲が6曲あり、そのうち既存の2曲は再調理して収録したものになってます。
ヒヒ:ライブでやっていた曲とかもやっと出せたって感じだよね。
ー「レイトショー」に関しては、どのくらいの期間で制作したんですか?
やじまたくま:話し合っていたのは9月で、実際曲作りをしだしたのは10月。
シタバ:「ヤジービーツ」のリリースが6月で、そのあと7月、8月はやじまがけっこう死んでたんだよね(笑)。
やじまたくま:そうそう、一回燃え尽きてた(笑)。
シタバ:いつもだったら一曲作るのに2ヶ月近くかけてたんですが、今回アルバムを作るぞってなってからは、何曲も作らなきゃいけないってことで。そうなるとみんないい意味でなぜか肩の力が抜けてきて、割と今までにないスピードでできたんです。
ー収録曲の選定は“夜しばり”で探した感じですか?
シタバ:あんまり古い曲を持ってきてもテンション的に違うのもあって入れたくなかったんです。やじまの作るものはその時のテンションで全然違うから、今出すなら、最近のものでしかまとめられないっていう考えはありました。
やじまたくま:僕もメンバーも割と飽き性というか、常に何か新しい要素を入れていきたい人たちなんで。だからその時の気持ちとか気分とかもあって。今回割とそれがうまくまとまったなっていうラインナップになってます。
シタバ:音楽を作っているのはやじまだけなので、メンバー間で音楽性による食い違いもないんでね。
ヒヒ:みんなやっちゃんの作った曲が好きなんですよ。
シタバ:電気グルーヴと一緒。
ーつまりやじま君以外、全員瀧さん(笑)。
シタバ:卓球さんと瀧さん瀧さん瀧さん瀧さん瀧さん(笑)。曲に対してうちらは特に意見もなくて。というより、単純に作るという遊びをしたいのが目的。どんな曲をやるかとか、僕たちそこまでプライオリティが高くないんで。今回みたいに作品をみんなで作れることがいちばんなんです。
ヒヒ:そうそう。作ったものが世に出ちゃうと、もうあんまり何も覚えてないんです。作っている過程が楽しいので、完成したものにあんまり興味がないというか(笑)。あと、やじまもラッパーに干渉しないしね。うちらはやじまの音楽が好きなので聞くんですが、やじまはうちらに干渉しなすぎてラップも覚えられていないっていう。
やじま:歌詞は全く覚えられませんね(笑)。
ーもう少し興味持ってください(笑)。ところで現在、リリースから2ヶ月ちょっと経ちましたが、周りの反応などは聞こえてきましたか?
シタバ:これがコロナの悲しいところというか。ライブをやれていないから全くわからないんです。SNSでエゴサもしてみるんですけど、強いて言えばアーティストページの再生回数を見て「ああ、去年よりも聞かれてるな」とか、あとフォローが増えたという数字としての反応が見えているくらいで。
やじま:そこは寂しいところだよね。
ーみんなでいいものを作ったという手応えはある?
ヒヒ:ある!
シタバ:その都度ですが、割と作る度に新しいことしたなという気持ちにはなるんです。こういうのやってないからやってみようというのがいつも制作の過程にあるので。
ヒヒ:今回はジャケットのデザインをするのも楽しかったっす。写真はムーくん(ムー・トノサキ氏)に撮ってもらったんですが、ジャケットのポップコーンあるじゃないですか。あれ、100個くらい豆から作って、そこから良さげなポップコーンを探してトーナメント形式で戦わせたんです。で、ミスポップコーンを一個選んで撮ったという。ちなみにポップコーンは業務用スーパーで買ったので、すごい余っちゃって困ってます。今、全部やじまの家にあります。
ー確かにめちゃ美しいポップコーンだと思ったの! あと今回、CMも作ってますよね。
ヒヒ:ジョイフルで飯食いながら、CMどうするって話してて。向かいにドンキがあったので、そのまま撮影用の小道具を買い出しに行きました。
シタバ:ドンキでブルースリースーツとヌンチャクを見つけて即買いだったよね。
ヒヒ:ヌンチャクはなんと100円だったし。
やじまたくま:あれ、むちゃくちゃ練習したんですよ!
シタバ:こいつ、めちゃくちゃブルースリーに憧れてた幼少期があったらしいんです。自分でヌンチャク作って、めちゃ練習してたって聞いた。
やじまたくま:小学校の卒業文集には「ブルースリーになりたい」って書きました。
ーヤジーリーになれちゃいましたね!
ヒヒ:夢って叶うんだな…。
ーあとMVも撮影したんですよね。
ヒヒ:MV撮影はめっちゃ良かったよね。初めてスタイリストを付けて、ロケーション許可もしっかり取ってさ。
シタバ:こういうのが撮りたいというのが最初からちゃんとあって、それを実現するためには何が必要かということを考えていったんです。映画館とかライブハウスをしっかり借りるとしたら、自分たちの普段の服装じゃダメだろってなって、スタイリストを付けようという流れになって。なのでいつもより手作り感はなく、クオリティの高いものを時間と手間とお金をかけて撮ったという実感はあります。
ヒヒ:とはいえ、DIY感が今後なくなっていくかというとそんなわけではなく、今回はこうしたかったというだけという風に思ってもらえれば。いい意味で幅は広がったなとは思いますが、うちらの手前味噌感みたいなやつもあれはあれでいいのでね。
やじまたくま:おめでたズって実験場みたいなもんなんです。自分のやりたいことやる場所っていうか。
ヒヒ:セキくんも謎の材料を使ってグッズを試作したり、新しい印刷所を開拓したり。そんなことをやっちゃっている場なんです。
ーここ数年で自分たちの確立したスタイルや、得られたものってありますか?
やじまたくま:大学を卒業してもおめでたズの活動が続いているということ。この場所がなくならなかったってことが、つまり確立されたスタイルっていうのかな。お互いにおめでたズって存在はそんな“やわ”なもんじゃなくて。ああ、こういう風に育っていくんやなってのが割と意外でもあったりはするんです。
ヒヒ:大人になってからでも、こんなに新しい人に出会えるんだと思いました。おめでたズでなかったら会えなかった人もいっぱいいるよね。
シタバ:年々広がりや繋がりは大きくなっていってます。最初は小さなワインバーで初めてライブをしたのですが、その時はまさか自分たちが大阪や東京でライブするなんて考えられもしなかったこと。でもライブをするうちにいろんな人と知り合って、本名よりもおめでたズの名前で知ってもらえる方が多くなっていきました。制作の面でいうと、前よりも考え方が自由になってきたかな。なんか楽になってきた。もう僕らがやれば、なんでもおめでたズになるのでね。
ー2月1日にMVの配信、3月1日にはCDをリリースしたということで。今回、配信だけでなくCDも作っちゃいました!
シタバ:モノとして欲しかったんですよ、レコードとかグッズみたいに。まぁ作りたいから作ろっかって感じで。
ヒヒ:僕はデザインがしたかったから作りたかったってのもある。そして売れたら嬉しい。
シタバ:あと今回、変なグッズも作ってます。
ヒヒ:ザ・おめでたズ商店で販売します。
シタバ:なんなら僕たち、曲数に近いくらいグッズの種類持ってるんで。
ーもはやグッズ屋じゃないですか(笑)。しかし今年は序盤から勢いありますね。
シタバ:今年も勢い余ってまたアルバム作れちゃいそうな気がしてます。
ヒヒ:俺ら一生アルバムを作れないって思っていたけど。
やじまたくま:意外と作れるじゃんってね。
シタバ:この状況がいつまで続くかはわからないけど、できることをやろうとは思っています。
ヒヒ:今年も目標はアルバムを出すこと。あと配信ライブももっとやりたいっすね。
シタバ:今年は毎月ラジオもやるよ!
ヒヒ:「トゥデイisザ・デイやでい」ね。
シタバ:ライブとかないんで、コンスタントに活動していく手段のひとつとしてラジオがあってもいいかなと思ってやることにしました。これについては、ずっと続けていくことが目標。ノープランでただだらだらと喋るだけだけど、そういうのもあっていいかなって。
ヒヒ:僕たちって基本的にいつも6人で話すのですが、ラジオの体裁的にはメンバー2人の喋りなんです。この2人でしか聞けない会話なので、身内からしても普通に気になる番組。やじまとTOMOROなんて何喋るのか想像つかなすぎて、楽しみで仕方ないわ。
シタバ:ほっといたら20分くらい無言なんじゃない?
ヒヒ:この2人がサシで喋ってるの、見たことないしね。
ー最後にガールフイナムの読者にメッセージをお願いします!
シタバ:今までオシャレな女の子に見られるっていう人生がなかったから、毎回ライブでオシャレなお客さんを見るとまだ「なんで俺らを見てるの?」って気持ちにならない?
ヒヒ:なるなる。どこに生息していたんですか? あなた富山のどこにいたんすかみたいな。
ーっていう人たちに向けて一言!(笑)
ヒヒ:僕たち派手なことはしていないんですけど、毎日ニヤッとできるような価値提案をしています。自粛期間に作ったアルバムですが、楽しくない中でも楽しみ方ってあるよねってことを今回の作品で伝えていければと思っています。
シタバ:うるさい音ではないし、言ってることもそんなに強くない。なんなら何でもないことを歌ってるんです。だからBGMに最適なんですよ。イージーリスニングというか。主義趣向が強くないから生活のBGMにぜひどうぞ。
やじまたくま:って感じで聴いてね!

INFORMATION

ザ・おめでたズ

thaomedetaz.tumblr.com
Instagram @thaomedetaz