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磯村勇斗が『Summer of 85』MVのナレーションに挑戦!
磯村勇斗が『Summer of 85』MVのナレーションに挑戦!

Dig up! him & her. #3

磯村勇斗が『Summer of 85』MVのナレーションに挑戦!

2021.08.20

本日公開されたフランソワ・オゾン監督の新作映画『Summer of 85』。
本作のスペシャルミュージックビデオのナレーターを磯村勇斗さんが務めるということで、
インタビューを敢行! 磯村さんといえば、作品ごとにまったく違う魅力のある俳優であり、映画通。
彼の映画の見方と洞察力は、やはりものすごく深いのでした。

Photo_Hidetoshi Narita
Styling_Ryosuke Saito
Hair & Make-up_Tomokatsu Sato
Text_Kyoko Endo

『Summer of 85』

突然の嵐に見舞われヨットで転覆した16歳のアレックスと彼を救助した18歳のダヴィド。2人は急速に惹かれ合い、友情を超えやがて恋愛感情で結ばれる。アレックスにとってはこれが初めての恋だった。互いに深く想い合う中、ダヴィドの提案で「どちらかが先に死んだら、残された方はその墓の上で踊る」という誓いを立てるが、ダヴィドの不慮の事故によって恋焦がれた日々は突如終わりを迎える。悲しみと絶望に暮れ、生きる希望を失ったアレックスを突き動かしたのは、ダヴィドとあの夜に交わした誓いだった─。

主人公の成長のために
欠かせなかった“あのシーン”。

ー『Summer of 85』で好きなポイントはどんなところですか?
やっぱり対照的な2人が繊細に演じている初々しい恋模様ですね。主人公のアレックス(フェリックス・ルフェーヴル)がダヴィド(バンジャマン・ヴォワザン)に出会い、心を掴まれて、ぶつかりあい、そしてその先にあるダヴィドの死…という人生で味わう恋をすべて経験したんじゃないかぐらいの濃い時間。大人になるいい時間だったと思います。2人で出かけたりするときの視線のやりとりがすごく自然で。どこまで踏み込んでいいのか探っているように見えつつも、お互いを好きになっていく過程が空気感から感じられました。俳優同士の相性が相当よかったのだと思います。
ー2人ともオーディションで選ばれたところが驚きですよね! そのなかでも磯村さんの好きなシーンはどこですか?
2人でバイクに乗っているシーンは、青春を描いた一枚の絵のようでしたね。ダヴィドがアレックス用にヘルメットを用意しているのは普通に嬉しいだろうし、キュンとすると思います。アレックスのうれしそうな顔も印象的でしたね。
あとはやっぱりお墓の上で踊るところですかね。あそこは名シーンというか、『おれの墓で踊れ』という原作小説を映画化しているだけあって、期待通りの映像でした。こんなことありえない! と思うぐらいの狂ってる感じにも見えるけれど、アレックスが最後に想いを断ち切るというか、自分が大人になるためのひとつのステップなんだろうなと思えて。すごくいいシーンだと思いました。
ーお墓で踊るシーンは、ダヴィドとの約束を果たそうとするアレックスの切迫感と捉えていました。“断ち切る”という言葉が意外です。
ダヴィドを引きずり続けると、きっとアレックスは成長できない、ひとつ先の恋に進めない。断ち切るという言葉が合っているかわからないんですけど、踏ん切りをつけるというか、切り替えるポイントでもある気がして。だからこそ最後のシーンにつながっていくのかなと思うので、希望に向かって歩きだしているということかなと。そんな意味で断ち切るという言葉を使いました。
ー確かにそうですね! 恋だけじゃなく成長があるところが素敵な映画です。恋愛映画はお好きですか?
恋愛映画は基本的にあまり観ないですね。
ーでも今回の映画はよかった?
そうですね。少年が主役だし、恋愛映画のなかでも分かりやすい作品より、日常に近い空気感でふたりが近づいていくようなものが好きなので、オゾン監督の『Summer of 85』は観ていておぞおぞしなかったですね(“おぞおぞ”で背中が痒そうなジェスチャー)。なんかおぞおぞする作品もあるじゃないですか(笑)。でもこの映画はそうじゃない。2人が自然と惹かれあっていくのが観ている側にも分かって、アレックスへ感情移入もできるので、こういう作品はとても素敵だなと思います。
ー少年同士の恋ってことで、2019年に放送されたドラマ『きのう何食べた?』で演じられたジルベール役と共感するところはありましたか?
あまりないですね。磯村勇斗としてこの映画を楽しんでいたので。昔演じていた役を思い出す、共感するとかは考えてなかったですね。
ーということは、演じた役から日常生活への切り替えはすぐできるタイプですか?
撮影が終わっているので、演じた役は一度どこかに置いておくイメージですね。

インプットが足りないと
思ったら映画館へ。

ーでは映画は、自分を切り替える助けにもなっているんでしょうか。
あまりにも役に入り込んでいるときは、逆に映画館に行かないようにすることもあります。ほかの作品の世界を観るのは違うなと思ったときとか。作品の切り替えのときやなにか自分のなかでインプットが足りてないかも? というときは、映画館へ足を運ぶようにしています。フラっと観に行けるところが映画のいいところでもあると思うので。
ーインプットが足りていないと思うとき、どういう基準で映画を選びますか?
監督、キャスト、あらすじ、あとはポスターのデザインでも選びますね。
ー日々お忙しいなか、いつどのように映画を見てらっしゃるんですか?
映画館に行ける時間があるときは、なるべく映画館で観るようにしてます。でもいまのご時世、なかなか劇場が潤っておらず、閉館してしまった場所もあってすごい寂しいです。やっぱりぼくはあの空間が好きですね。
ーたとえば、デートで観たい映画ってあったりしますか?
デートで観たい映画ですか! 難しいですね(笑)。デートだからこれという作品はない気がしていて。自分がこういう仕事をしているからかもしれないですけど。だってアクション映画を観に行くカップルもいれば、今回のようなラブストーリーを観に行く人もいるわけで。だからぼくのなかで、これというものはないかもしれないですね。
ーでは休日にひとりで見たい映画は?
休日には90年代とか80年代の洋画が合う気がするなと思っています。子どもの頃にB級映画がよく休日の昼間に放送されていたんですね。それがすごく印象に残っていて、休日になるとそういった作品やちょっと古い映画を観たくなります。
ー好きな映画監督はどなたですか?
クリストファー・ノーラン監督。あと、ラース・フォン・トリアー監督の作品は絶対観ますね。ノーラン監督は「本当によくそんな発想が出てくるな!」って毎回驚かされるのが好きで。ラース監督は描く作品すべてが自分好みで、ちょっと異端児っぽい感じがいいんですよね。毎回非常に考えさせられるなと思って。撮り方も美しいです。
ー最後に、ガールフイナム読者におすすめしたい映画を教えてください。
ファッションが好きな方に勧めるなら、『シザーハンズ』はどうでしょう? 映像の色味がすごいよくて、ザラザラした質感もそうですけど色の使い方が絶妙にうまいなと思うんです。家の屋根の色がカラフルだったり、置いてある家具もおしゃれなんですよね。有名な作品なので皆さん観ていると思いますけど(笑)。

『Summer of 85』 
監督・脚本:フランソワ・オゾン
出演:フェリックス・ルフェーヴル、バンジャマン・ヴォワザンほか
配給:フラッグ、クロックワークス
原題:Ete 85/英題:Summer of 85
【PG-12】
© 2020-MANDARIN PRODUCTION-FOZ-France 2 CINÉMA–PLAYTIME
PRODUCTION-SCOPE PICTURES

公式サイト
公式Twitter
公式Instagram

PROFILE

磯村勇斗

1992年9月11日生まれ、静岡県出身。ドラマ『演じ屋』(WOWOW)、ドラマ『サ道2021』(テレビ東京系)が放送中のほか、映画『東京リベンジャーズ』が現在公開中。公開待機作に劇場版『きのう何食べた?』(11月3日公開)、映画『彼女が好きなものは』(秋公開)がある。また12月には舞台『泥人魚』への出演を控えている。
Instagram @hayato_isomura
Twitter @hayato_isomura


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