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わたしの超!おいしい店リスト。最近SNSでよく見るナチュラルワインの相模屋本店ってなに?
わたしのおいしい店リスト。最近SNSでよく見るナチュラルワインの相模屋本店ってなに? わたしのおいしい店リスト。最近SNSでよく見るナチュラルワインの相模屋本店ってなに?

FOODIE PARADISE!

わたしのおいしい店リスト。
最近SNSでよく見るナチュラルワインの相模屋本店ってなに?

2020.11.12

震えるほどの「おいしい!」「楽しい!」が体験できるお店やメニューを
ピックアップして紹介していく、食いしん坊のための新連載がスタートです。
記念すべき第1回目は最近SNSや周りの人との会話でよく名前が挙がる
相模屋本店。「ナチュラルワインはここで買え!」「毎月通販してる」との声を聞きますが、
一体どんなお店なんでしょう? 社長に突撃インタビューしました!

Photo_Jun Nakagawa
Interview&Text_Aki Fujii

相模屋本店

住所:東京都台東区浅草1-8-2
電話番号:03-6231-6422
営業時間:月火木金土の14:00〜18:00
休日:水日
BASE:https://sagamiyawine.base.shop/age-verification
Instagram @sagamiya01

浅草で130年の歴史を持つ酒屋なんです。

ーここ最近、インスタグラムを中心にSNSでよく見かけます。しかもストーリーや投稿をあげてるのは、若くておしゃれな女の子が大半! 来てみたら、こんなに歴史があるお店でビックリしました!
社長:明治20年創業で、僕は4代目。もともと酒屋の次男坊だった曾おじいちゃんが独立して、この場所に開いたのが「相模屋本店」です。
ーこの場所で130年ってすごい! 奥にある蔵? とかレトロでいいですね!
社長:あれは冷蔵庫でいまも使ってますよ。この建物は戦後に建てられたんですが、当時、浅草は日本橋〜銀座あたりと並んで二大繁華街だったんで、飲食店がとにかく賑わっていた。店の冷蔵庫のビールが無くなるたびに「すぐ持ってこーい!」という電話がきて、キンキンに冷えたビールをどれだけスピーディーに持っていけるかが重要だったみたいです。
ーたしかに昔の酒屋さんってメモとペンを持っていて、“御用聞き”みたいなスタイルだった気がします。先代までは主にビールを扱ってたんですね。
社長:僕が継いだのは1995年。そのちょっと前に、コンビニやスーパーなど量販店でも酒類を販売できる「酒類小売規制の緩和」という国の発令があって、「昔ながらの酒屋スタイルじゃダメだ、武器を持たないと!」とワインの仕入れに力を入れ始めたんです。
ー実際にワインブームも起きたし、社長、先見の明ありますね!
社長:最初の7〜8年は仕入れる最低ロットが大きいのでグループ購入から。徐々にワイナリーと直接やりとりを始めて、業界全体もそうですが、ここ数年でワインの売り上げは2倍以上になりました。
ー「ナチュール…」、あ(笑)。じゃなくて「ナチュラルワイン」が人気になったのはいつ頃からですか?

「相模屋本店」四代目・恩田 健社長。

店奥には蔵(!?)にも見える冷蔵庫が。現在もビールや日本酒をキンキンに冷やす現役!

「ナチュールワイン」って呼ぶのは間違い!?

社長:そうそう。英語で言うと「ナチュラル・ワイン」だけど、フランス語だと「ヴァン・ナチュール(自然派ワイン)」。そこが混ざって「ナチュールワイン」って造語を使う人が増えたのかな。おいしく飲んでくれれば別にいいんだけど(笑)。
ーそもそも自然派ワインの定義ってあるんですか?
社長:一言でいえば「農薬を使わずに栽培し、防腐剤(亜硫酸)を極力使わない醸造で造ったワイン」です。日本では添加物を表示する義務があるけど、亜硫酸(酸化防止剤)をどの程度添加しているかが重要なポイント。
ー「亜硫酸」ってよく聞きます! そんなに悪いものなんですか?
社長:やいや。亜硫酸は、ぶどうが発酵してワインになる過程で自然と生成される副産物でもあって、もともとワインの中には存在するものです。
ーじゃあ、亜硫酸“ゼロ”というワインはありえないんですね。
社長:そう! でも、ワインはすごくデリケートで、例えば20℃以上の環境にずっと置いておくと、極端に言えばお酢のように味が変化してしまうから、劣化を抑えたり、味を安定させるために亜硫酸を多めに添加しているものが多いんです。
ー逆に、コンビニとかで常温で売っている激安ワインの味が変化しないのは、添加物がたくさん入ってるのか…。「ナチュラルワイン」はフレッシュでピュアなワインだからこそ、世界中で人気になったんですね。

イタリア・ピエモンテ州のワイナリー「カッシーナ・タビン」の「モストロ」750ml¥3,000+TAX。防腐剤を使わず、瓶の中で自然の発酵を続けた微発泡ワイン。

半年でインスタグラムのフォロワー7000人!

ーInstagramはいつからスタートしたんですか?
社長:アカウント自体はあったけど、活性化しだしたのは4月から。もともと売上の95%はお店に卸す業務用だったので、コロナで本当にどん底になったんですが、営業のスタッフから「SNSを活用してネット販売をしてみましょう」と提案があって、リスクもないですしスタートしました。
ー半年でフォロワー7000人って、酒屋さんとしては驚異的ですね!
社長:定額サービスのようによくわからないワインが届くわけではなく、インスタのダイレクトメッセージで好みや予算、白・赤などの希望を伺って、そのときの飲み頃のワインをセレクトしているので、リピーターも増えてます。
ーいまの時代に合った「御用聞き」スタイルともいえますね! ぶっちゃけ、オンライン販売で儲かってますよね(笑)!?
社長:もともとゼロだったオンラインの売上は月200〜300万円に増えました(笑)。

「ガールフイナム」セット作るから、店には来ないで(笑)。

ーこの記事読んで、ナチュラルワインに興味もった読者がお店に来ちゃうかもです、社長…。
社長:店に僕らがいることは少ないので、今回はワイン初心者向けにおすすめの3本を「ガールフイナム」セットとして販売するから、(店には来ないで)BASEでオーダーしてみてください。

(右)
イタリアの女性醸造家による一本。ぶどうの旨みが詰まった、ロゼに近い軽めの赤ワイン。
ワイナリー:カッシーナ・タヴィン
品名:Gパンク 750ml

(中)
コクのある果実味が特徴のオレンジワイン。綺麗な酸味と穏やかで丸みのある味わい。
ワイナリー:クレタパッリャ
品名:シック 750ml

(左)
爽やかな酸味で、食中酒としても、何にでも合わせやすい微発泡ワイン。
ワイナリー:カンティーナ・リベラ
品名:リボリエ 750ml

セット販売¥9,500+TAX

ー3本ともジャケもかわいくて、年末の手土産とかに持って行ったら喜ばれそう! 社長、今日はありがとうございました!