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オカモトレイジと“ギャル”な友だち。#01 刈込るちあ
オカモトレイジと“ギャル”な友だち。#01 刈込るちあ

OKAMOTOREIJI meets gal.

オカモトレイジと“ギャル”な友だち。#01 刈込るちあ

2023.05.22

これは、老若男女問わず幅広い交友関係を持つオカモトレイジが
強くアゲなギャルマインドを持つクリエイターとおしゃべりしていく連載企画。
どんなゲストが出てくるかは毎度予測不可能!
さまざまなカルチャーに対し偏見を持たず接してきた、彼のフラットな視点を通して
彼女(?)たちがなぜ輝いているのか、その所以を掘り下げていきます。
第一回目は、ガールフイナムにも度々登場してきたモデル/DJの刈込るちあ。
音楽未経験だった彼女がDJをはじめたきっかけも、実はレイジさんだったとか?

  • オカモトレイジ(OKAMOTO’S)
    OKAMOTO’Sのドラマーとしてメジャーシーンで活躍しながら、DJ、モデル、プロデューサーなど多岐に渡るソロ活動で注目を集める。ストリートシーンのキーパーソン的存在。

  • 刈込るちあ
    PUMP Management所属モデル。昨年からはDJとしての活動をスタートして以来、またたく間にあらゆるパーティに引っ張りだこの人気者に。

左から、るちあちゃん(175cm)とレイジさん(163cm)。

「全員DJになればいいよ!」のスタンス。

るちあ:髪切った?

レイジ:全然切ってないよ! 適当かよ(笑)

るちあ:あのお昼の番組で、タモリさんがよく聞くお決まりのセリフだよ。

レイジ:あ『笑っていいとも!』ね? 最近の若い子にとっては“昔あったお昼の番組”なのか、怖いな。
今日はお願いします。まずは、おふたりの出会いからお聞きしたいです。
レイジ:実は俺らが仲良くなったのって、ここ1年くらいの話なんだよね。いちばん最初はフットサルしてたときにたまたま出会って、でもそのときはなんとなく覚えてたくらい。で、その次にYAGIでフットサルのゲームシャツを作ったときに撮影で若い女の子のモデルがいたらいいなと思って「あのときいたあの女の子誰だっけ?」って共通の友達に聞いて、紹介してもらったのがきっかけかな。

るちあ:そうそう。

レイジ:ていうか、フットサルのときは全然しゃべってなかったよね?

るちあ:だって、ジュンくん(るちあの推し、アーティストJun Inagawa)いたじゃん!

レイジ:そういうことか。だからシャイな子なのかなって思ってたんだけど。後のYAGIの現場ではただのアゲギャルで! こういう子だったんだって、そこで仲良くなって頻繁に会うようになったよね。
その当時は、るちあちゃんが何者なのかとか、よくパーティで遊んでる子とか、モデルやってた背景とかも知らず?
レイジ:全然知らなかった、出会ったときは。

るちあ:るちあも、レイジくんがDJしているのも出会ってから知ったくらい。で、そのYAGIの撮影後にあったローンチパーティのときに、レイジくんに「るちあもDJやってみる? 」って誘ってもらったんだ。やったこともなかったのに!

レイジ:そうだ! 作ったアイテムのお披露目みたいな場で、激ユルなパーティだったんだけど。

るちあ:DJやったことなかったけど「やってみる? 」「え、やってみたーい! 」って。その前に練習とかあるのかな? って思ってたの、さすがに。そしたら「そのパーティのオープンの一時間前くらいにおいで」って言われて、一時間でできるもん? ってびっくりした。

レイジ:一応これがこうで、これがこうで、こういう感じね、まあやってみて! って(笑)
そのとき未経験と知りつつも、なんでるちあちゃんにDJとしてオファーしたんですか?
レイジ:なんか、全員音楽やったら良いと思ってるから! なにかしらで。

るちあ:鬼楽しいじゃん(笑)

レイジ:作ったり、歌ったりってなるとハードル高いかもしれないけど、極論DJって好きな音楽をかけるだけでもできるから。DJをやるかやらないかで、プレーヤーか、客かってところの目線も増えるし、自分がプレーヤーになると、パーティがもっと楽しくなるんだよね。他の人がなにやってるかとかも見えてくるから。

るちあ:うんうん、だいぶ見方が変わった気がする!

レイジ:だから、そんな感じかな。

るちあ:レイジくんは、どんどん若手を出してってくれるよね。

レイジ:ん〜 でも若手を引っ張ってるみたいな意識も全然ないけどね。フックアップしよう!とかも思ってない。いま遊んでるのも、たまたま知り合っておもしろい子とって感じかな。
この企画も、レイジさんのそんなフラットな目線をまさに求めてたところです!
レイジ:でも逆にめっちゃ聞かれるんだよね「最近おもしろい女の子、男の子いる? フォローしよう〜」って。でも俺はそんなこと誰にも聞いたことないんだよな(笑)

るちあ:レイジくん自体が若くない?ストーリーズのばかゆるいノリ、みんな見て? 友達ノリみたいなやつ。

レイジ:あはは(笑)。まあもう大人の立場でもあるからね、オジだしね。イケオジ?

るちあ:それあんま自分で言わない〜。

レイジ:まあでも友達と話してて、大袈裟になるけど、失敗してもいい場みたいな、転んでも大丈夫な地面を作ることって、大事だなとは最近思ってて。

るちあ:考え方が父親なのよ。

レイジ:500人を目の前に初めてDJどうぞって緊張しちゃうけど、ちらほら身内がいて、数人知らない人もいてってくらいのところなら良いじゃんって。

るちあ:でもるちあも最初がそれだったから超楽しかった! もっとやりたいって思えた。

レイジ:みんながあったかい雰囲気で楽しめればよくない? みたいな。和サーなんだよね。イベサーっていうよりも和サー。とりあえず集まってだべるべ、みたいな。そんな感じだからYAGIも商業ベースで「どんどん大きくしてって、次は1000キャパで!」とかっていう話はないし。定期的になんかしてても、「今回人入んね〜! 」とか「全然売れねー! 」とかあるから。

るちあ:嘘だ! 毎回人いっぱい入ってるイメージだよ。YAGIのパーティ行ってたら間違いないって、結局若い子みんな集まってない? 大成功じゃん!

レイジ:それがいちばん嬉しいね。仲間たちにそう思ってもらえたら嬉しいよ。

るちあ:私たち若手にとっても、そうやって場を作ってくれることは嬉しいことだよ。

レイジ:まあ出会いと現在にいたるまではこんな感じ?

この日は「MIYASHITA PARK」で2人と待ち合わせ。渋谷の街をぶらぶらお散歩することに。

そして向かった先は「タワーレコード渋谷店」のK-POPフロア。レイジさんが大好きなレッドベルベットコーナーでパシャり。推しのスルギのイニシャル入りのグリルズを取り出してフレックス!

スキルもだけど、エナジーが大事!

パーティとかで会ったときは、どんな話をしてるんですか?
レイジ:よく最先端スラングを学んでます。オチュニダだっけ?

るちあ:オチュニダ!

レイジ:お疲れ様でしたイムニダ、だよね。
DJの選曲とか、音楽自体の話とかは2人でしますか?
レイジ:アーティストとかの話しても「わかんないけど、るちあこれ好き〜」みたいなノリだよね。文字読めないのかなこの人?みたいな(笑)。

るちあ:るちあ、それ友達にもめっちゃ言われるの。「ラッパーの〇〇知ってる?」って聞かれて、わかんないって答えたあとに、るちあのプレイリストとかをかけてドライブ行くと、「お前知ってるやん! それだよ」「あ、この人か〜!」ってこと、めっちゃあるの。
サブスク世代の独特な感性! 深くディグルより、感性で好きな音楽に寄ってくみたいな。
レイジ:俺自体も全然そういうのに否定的な感情はないしな。その音楽とその人の距離って、その人とその音楽の間でしかないから。30年探しても一度も見つけられなかったレコードをやっと見つけた! っていうおじさんがいたとしても、2000年代に生まれてるうちらからしたらサブスクサイトを開いたら速攻で聞けるわけ。そこの距離が近いからどうとか、遠いからすごいとかじゃなくて、その人とその音楽の距離だから。だからそれを否定するとか肯定するとかの話じゃないんだよね。

るちあ:深い!

レイジ:場所がどこであったって、運命じゃんね、出会っちゃえば。
るちあちゃんのパーティでの佇まいを見てて、いいなって思うところは?
レイジ:るちあは楽しそうだよ! いつも。楽しそうでいいよね。たまにクラブとかいると、隅っこでケータイいじってたり、好きピから連絡くるのずっと待ちながら時間潰してるみたいな、なんでこの人遊びに来てるんだろってタイプの人いるじゃん? 目的もなくいける場所っていう利点はもちろんあるし、別に理由もなくみんなが遊びに来てももちろんいいんだけど。るちあはまったくそういうタイプじゃないっていうか。早く帰るときは早く帰るし。

るちあ:次の日撮影のときとかね。

レイジ:今日は終電で帰るんで、ちっす! みたいな感じで。そのいさぎよさはすげえいいなって思ってる。だらだらしてなくて。でもブチ上がったら最前で踊ってたり。「めっちゃ酔っ払った!」「彼氏消えた! 一緒に探して! 」とか言ってるけど。

るちあ:遊ぶときは朝までいるしね、ど朝。

レイジ:そのダイナミクスレンジが中途半端じゃないところが好き。俺もそのタイプだからね。昨日とか8:30には寝てて、今日も5:00に起きてるからね。

るちあ:早すぎんのよ。その時間までDJしてる日とかもあるのにね、レイジくんは。

レイジ:そうそう、めっちゃくちゃなんだけどね。

センター街のゲームセンターで記念撮影。
ここではプリ慣れしたギャルるちあちゃんがリード。そして終始絶妙な表情のレイジさんでした。

プレーヤーとしてはどう?
レイジ:客のときと共通してることだけど、楽しそうにDJしてるなって印象かな。

るちあ:プレー中に自分で踊っちゃったりするかも。

レイジ:うん、そんなイメージ。客として行くときとあんま変わってなくない? ノリノリな赤ちゃん。

るちあ:あんま変わんないね。

レイジ:まあ、その気持ちっていちばん忘れちゃいけないし、大事なことで、なおかつ、それを長いこと維持するのが大変だよね。いろんな音楽を聞いたり、音源を買ったり、そういうのも絶対大事だし大変なんだけど、なにより自分がプレーしてて楽しいって思える気持ちを維持するのが結構大変。

るちあ:るちあがそれを思ったのは、去年ロンドン行ったときに遊んだクラブのDJの子達は、つなぎとかうまいけど結構ごちゃ混ぜ系なオールラウンダーの子がすごい多くて、でもそのDJの子達がすっごい楽しそうに踊りながらプレーしてるから周りの子達も楽しそうでよかったんだよね。

レイジ:選曲とかスキルとかはもちろん大事だけど、その人から発するエナジーが大事だよね。

るちあ:レイジくんもそうだよね。たまにごちゃまぜだけどいつも笑顔で楽しそうだよね。松田聖子の「青い珊瑚礁」から急にNewJeansとか。あれで爆アガりしてたし、すごいなって思った。

レイジ:DJやるときに必要なパワーとしてさ、スキルもエナジーだし、曲そのものが持ってるものもエナジーだし、で、その隙間をどう埋めるかがその人のパーソナルのエナジーだったりするから。極論、曲なんか繋げなくっても、最後までかけ終わって「最高の曲だったなー!」って叫んで、会場がウォーって盛り上がって、次の曲をぽちっと押す。とかでも十分盛り上がるからね(笑)それができるやつか、できないやつかってところ? なんかそう思うな。
DJをこれから始めたいって思ってる子がこれを聞いたらすごい励みになるだろうな〜!
るちあ:るちあもすごい難しく考えてた、DJのこと。だってめっちゃボタン多いじゃん!

レイジ:俺ですら、15年くらいやってるけどコントローラーの10%くらいしかわかってないからね。

るちあ:るちあなんか1%。でも、色々遊んでみたらわかるよって言ってもらって。

レイジ:だから触るのがいちばん早いんだよね。ちょっと自分で使ってみて、合ってるか合ってないかわかんなくても、次他の人のプレイを見たときに「そういう使い方があんのね!」って学べたりするから。

るちあ:そうそう! DJ始めてから、クラブの楽しみ方が変わったのが、DJの人の手元を見るのが楽しくなっちゃった。それそうやってんだ! とか。

レイジ:嬉しいよ、自分がDJはじめさせた子が楽しそうに続けてて。

るちあ:めちゃクチャ楽しい。レイジ君が最初に誘ってくれたからってのもあるかも。

レイジ:あと渋谷の「コンタクト」がなくなっちゃう前に、滑り込みで回せたのはよかったんじゃない? 次の時代にここから10年現役でやるだろうなって子達が最後にコンタクトに立ってる光景は。あれは結構意識的にフックアップしたかな。
るちあ:それ! るちあがすごい嬉しかったのが、はじめて行ったクラブが「コンタクト」で、初めてひとりでクラブに行きはじめたクラブもコンタクトだったの。で、コンタクトなくなるって聞いた時に、DJ始めたばっかだけど回したかったなって思ってたところだったから、まさか! と。超いい思い出になった。

レイジ:一回やったか、やってないかってデカいよね。

るちあ:やっぱりずっと通ってたクラブでも、プレーヤーからだと全然景色が違うんだって、おもしろいかった。

レイジ:そうだね。しかも行ってたクラブがなくなるってはじめてでしょ?

るちあ:うん、はじめて。

レイジ:まあここから色々続いていくでしょう、新しい場所もできるだろうし。

るちあ:るちあもまだペーペーだから言えた話じゃないけど、みんなにももっとDJやって欲しい!

レイジ:イベントやってみたら? 自分で。

るちあ:それがやるんですよ、これは既存のイベントなんだけど。「Nimbus」ってイベント。友達のイベントなんだけどこれからは2人でやろって。

レイジ:イベントやり始めるとまた色々おもしろいと思うよ。

るちあ:友達の話聞いてて難しそうだなって思ったけど、生きてるうちでいまがいちばん若い瞬間だからやってみたい! るちあもレイジくんが誘ってくれたからいまのるちがあるし、結構周りの友達もるちあがDJ始めてから、教えて! って言ってくれる子が多くて。でもまだ教えられるほどじゃないけど、それっていいムーブだよね。それこそ、明け方の4:00〜5:00にかけてのB2Bタイムで、来てるお客さん全員USB持って混ざってきたりとか超おもしろくない?

レイジ:ドレスコードがUSBとかでもいいよね。USBないと入れないみたいな。やっぱり全員DJになればいいよ。