ボールを通して“優しさ”を伝えたい。

ーまずは、今回の〈スポルディング（SPALDING）〉とのコラボが決まったときの、藍にいなさんの率直な感想を教えてください。

このコラボのお話をいただいて初めて〈スポルディング〉のボールを実際に見たのですが、スタイリッシュなボールが多いことに驚きました。アパレルブランドとコラボしていたり、いろんなデザインのものが並んでいたんです。なので、これを自分も作れるのかと思うと光栄でしたし、純粋に楽しみになりました。

ーそのときボールに触れてみてどう感じましたか？

腕に抱えたときにずっしりとした重みがあって、なんだか落ち着く気がしたんです。だから、自分が作るボールもみなさんが手にしたときに、愛着を持ってもらえるようなものにしたいなと思いました。

ーそこから「pray(祈り)」という今回の作品テーマへはどう繋がっていったのでしょうか？

バスケットボールってそもそもどうやって使われるものかということを考えたときに、人の手から手へとパスされていくすごく素敵なコミュニケーションツールだなという気づきがあって。それに、どういったメッセージを自分はこめられるかとアイデアを詰めていくなかで、このボールを通してコロナ禍だったり大変な世界情勢のなかで少しでも優しさや祈りが伝わっていけばいいなと。

ー普段はアニメーションを軸にイラストやデザインなど平面作品を制作されていますが、立体的なボールをキャンバスにするといった点でチャレンジングだったことはありますか？

映像だと、ひとつの作品を通してテーマやストーリーを時間軸で表現していけるのですが、ボールは受け取ったときの印象が大切になってくるので、普段よりも感覚的な部分を大事にしました。手にしたときのインパクトで優しさが伝わるといいなって。あとは、どの面から見ても違う表情が見えるようにしたく、柄も一面一面少しずつ変えようと意識しながら作っていました。

ー逆に、普段の作品づくりとの共通点は？

これは、いつもアニメーションや漫画を制作するときにも大切にしていることなのですが、誰かの“日常に寄りそう”ということです。ボールはプレイで使用したり部屋に飾ったりと、日常でどう使われるかがわかりやすかったので、買ってくださった方の生活を彩る存在として、どうしたら愛してもらえるかをじっくり考えることができました。

ーそこからどんなアイデアが生まれてきましたか？

ボールを受け取ったときや、目に入ってきたときに癒された気持ちになってもらえたらいいなと、ベースのカラーをピンクやパープルにしたり、とにかく優しい色を選びました。ちなみに実際にプレイするときはみなさんアグレッシブでアクティブな状態だと思うんですが、そんななかでパステルカラーのボールが渡ってきたらちょっとしたチグハグ感もあってかわいいなと。

これから発売されるにあたって、どんな方に届いて欲しいですか？

私みたいに、バスケットボールを全然したことないよって方ですかね。先日、完成したボールのサンプルをいただいたのですが、家にボールがある状態ってなんかすごくいいなって思いました。ふとしたときに腕に抱えて触れあえたり、部屋に置いておけばアートピースとして映えるし、結構使えるんです。

そんな方々へ向けて、藍にいなさんが思うおすすめのボールの楽しみ方は？

プレイに使っていただくのはもちろんですが、バスケットボールはやっぱりインテリアのひとつとして部屋に飾ってもかわいいのが特徴だと思うので、ぜひこれもそういう使い方で楽しんで欲しいですね。日常的に目のとまるところに置いてもらえたら嬉しいです。

最後に今回のテーマにちなんで、藍にいなさんの「祈り」を教えてください。

いままでバスケットボールをしてこなかった人にも、これをきっかけにボールとの新しい出会いが広がりますように！

I NINA PRAY COMPOSITE（バスケットボール） ¥11,000、
AI NINA PRAY SLAMJAM（ミニゴール大） ¥8,800、
AI NINA PRAY MICRO MINI（ミニゴール小） ¥3,300