20211126 MASHIRO
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2021.8.12 Thu

Talk About The Dope Sounds. #04
grooveman Spotの
日日是好メロディ。

write_ Sakuo

Talk About The Dope Sounds. #04 grooveman Spotの日日是好メロディ。

きらめく星が都会の夜空では見えにくいように、心を打つ名曲も情報の煙霧にかすれて届きにくい。古今東西の音を聴き、自らも曲を鳴らし作る匠人 grooveman Spot に学ぶ音楽の楽しみ方。いまこの時代に耳を傾けたいメロディを、私的な観点とイマジネーションを持って紹介する、きわめて内輪的な音楽談義。

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#4 「夏にクルマで聴きたい曲」

編集部:いや~毎日暑いですね。夏本番!

グルスポ:ホントですね~。夏といえば海。海と言えばドライブ。というわけで、今回は「夏にクルマで聴きたい曲」というテーマで選曲していこうと思います。

編集部:お!待ってました。ドライブ・ミュージックいいですね~。

グルスポ:夏ってワードというより、音色とかメロディが夏を連想させるような曲と言うか。自分としてはそんなイメージで選曲してます。では早速行ってみましょう。

01 The Dogg Pound / L.A. Here’s 2 U (Remix) feat, Snoop Dogg&Wyann Vaughn

グルスポ:僕的には、夏=海、海=カリフォルニアサウンド。つまりGファンクですね。ここ5年くらいで特に好きなのがスヌープ・ドッグの子分たちのひとり、ザ・ドッグ・パウンドの『 L.A. Here’s 2 U』。これはリリースされてないリミックスバージョンですね。フリーダウンロードできて、サウンドクラウドにもアップされてるんですけど、この曲はLAのヒップホップを後ろから支えているDJバトル・キャットとアンプリファイドが制作してるんです。昔、2人でアルバムを出してるんですけど、まあ本当に気持ちのいいヒップホップを作る人たちですよ。

編集部:この曲は超気持ちいいですね~。メロディがたまんない!

グルスポ:夏=Gファンクっていうのは、やっぱり僕ら世代の感じなのかな~。僕がヒップホップを聴き始めた13歳くらいのとき友達の従兄弟にN.W.A.とかを教えてもらったんですね。そんなこともあって、カリフォルニアのサウンドが切っても切れない感じで身体に染み込んじゃってるんですよね。

編集部:最初に聴いたGファンクって何でした?

グルスポ:う~ん。なんだろう? でも代表的なのはウォーレンGの『Regulate』とか、トゥインズの『EASTSIDE LB』あたりだと思うんですけど。でもGファンクといえばシンセサイザーのあのピロピロって音ですよね。アバヴ・ザ・ロウの『Black Superman』とかがまさにそれです。ちょっといなたい感じでかっこいいんですよ。

編集部:“いなたい”って表現はしっくりきますね。

グルスポ:やっぱりドクター・ドレーのファーストアルバム『The Chronic』がいちばんの転機じゃないですかね。あれがGファンクの流れを決定付けたと思います。ドレーしかり、スヌープしかり、いまだに古いのも新譜も聴きますし、Gファンクっていうとまず初めにパッと思い浮かびますね。

02 Terrace Martin / Things For You

グルスポ:テラス・マーティンはLAの新進気鋭のプロデューサーで、ここ5年くらいですごく注目を集めている人物です。この曲は彼の10年ほど前の作品なんですけど、当時はほとんど日本に入ってきてなかったのが最近アナログレコードで発売されました。5000円くらいで高価なんですけど、すごく良いアルバムですよ。ボビー・コールドウェルの『What You Won’t Do for Love』のトークボックスのカバーも入ってたりして、めちゃくちゃ最高なアルバムです。

編集部:What You Won’t~のカバーやばいですね!

グルスポ:LAのプロデューサーっていっぱいいるんですけど、このテラス・マーティンはちょい下の世代で僕と同い年なんです。で、彼のことを教えてくれたのがジャジスポでもお馴染みのブダモンクなんです。

編集部:そうなんですね。

グルスポ:彼は高校卒業までLAに住んでて、そのころからテラス・マーティンを知ってたらしいです。僕が好きなボーカリストでレイラ・ハサウェイって人がいて、彼女のアルバムに抜擢されて作った曲をブダモンクに教えてもらったんです。このテラス・マーティンってやばいですよ!って感じで。そこから僕も虜になっちゃいました。

編集部:そのレイラ・ハサウェイの曲ってどんなですか?

グルスポ:『UDO』って曲ですね。

編集部:グルスポさんが好きそうな曲ですね(笑)。

グルスポ:当時のテラス・マーティンはまだそんなに目立った活躍をしてたわけではないんですけど、この『Things For You』はいいですよ~。メロディからすべてが超気持ちいい。彼の良さがしっかり出てて、数ある好きな曲から一曲選ぶならこれがいちばんかもですね。

03 The Phaecyde / Otha Fish

グルスポ:さて。この流れでカリフォルニアのアンダーグラウンドといえば、絶対に外せないファーサイドがいますね。

編集部:ですね。このシングルはもう死ぬほど聴きましたよね。

グルスポ:僕ら世代はそうですね。『Passin’ Me By』もいいですけど、『Otha Fish』も味わい深い。そして遅い!この時代にこんな遅い曲ってないですよね(笑)。

編集部:そうですよね。昔って遅い曲の良さがあんまりわかんなかったなあ。

グルスポ:わかります(笑)。当時DJしててもBPM90~100くらいがベースだったし、こんな遅い曲はまったく使えなかったですねえ。いまになってこの良さがわかる感じです。

編集部:これBPMどのくらいなんですかね?

グルスポ:え~とですね。うわ! 77です。遅~(笑)。でもそう考えればいまのトラップとかこのくらいのBPMでできてるから、まあそう思えば…。ちなみにこの曲はフルート奏者のハービーマンの『Today』という曲をそのままサンプリングしています。フルートの音色も夏を感じさせる要因のひとつかもですね。

編集部:こういうサンプリングされてる元ネタの曲って昔はどうやって調べてたんですか?

グルスポ:ちゃんと許可を取ってサンプリングしてる曲の場合は、レコードとかにサンプリングした曲名が小さく書いてあるんです。例えばピートロックはちゃんと許可取りしてることが多いので書いてあります。逆にDJプレミアはバレないように曲を切り刻んで使っているんで書いてないですね。

編集部:なるほど~。そしたらこの『Otha Fish』なんかはモロ使いだから、ちゃんと許可取りしてて、レコードに書いてあるんですね。

グルスポ:そうだとも思いますね。ちょっと見てみましょうか。(ガサゴソ~レコードを探してます)え~とありました。この曲は…あ、てゆーか、『Otha Fish』のジャケットの中にハービーマンのレコードが入ってましたよ(笑)。しかも「this +4、that ±0」ってメモ書きが(笑)。

編集部:ウケますね! そのメモはグルスポさんが書いた?

グルスポ:そうでね。当時DJするときにこのハービーマンからファーサイドに曲をつなぐために、ピッチ(速度)をメモしたんでしょうね(笑)。

グルスポさんに撮って送ってもらったハービーマンのレコードの写真。ヤレ感が妙にリアル(笑)。
 
グルスポ:当時はそうやって元ネタをチェックして、中古レコード屋とかで血眼になって探したりしてましたねえ。あとはそういう元ネタ曲を網羅したようなネタ本みたいなのも出版されてたりして、そういうのを見てましたね。あとはMUROさんのミックステープを聴いて、それをレコ屋で教えてもらったり。いろんな方法で探してました。

編集部:なるほどですね~。そういうのも含めてヒップホップのおもしろさですね。

04 DJ Jazzy Jeff & Fresh Prince / I’m Looking For The One (To Be With Me)

グルスポ:カリフォルニアからはちょい離れますが、これはサウンドもそうですがMVにも注目したい一曲です。

編集部:出ました。夏のド定番!

ウィル・スミスが若い! ジャジー・ジェフはいまとあんまり変わらない(笑)。

グルスポ:みなさんご存知かなと思うんですが、このラップをしてるザ・フレッシュ・プリンスという人物は俳優のウィル・スミスです。彼は元々バリバリのラッパーだったんですね。93年の『Code Red』というアルバムが最後なんですが、俳優業が忙しくなりすぎちゃってできなくなったのかなー。

編集部:ウィル・スミスって俳優として有名になったのはいつ頃だったんでしょうね?

グルスポ:確かに。映画に出るようになってブレイクしたイメージですね。

編集部:自分はどちらかというと、先にウィル・スミスとして認識してて、何かのタイミングでザ・フレッシュ・プリンス=ウィル・スミスって知ったんですよね。

グルスポ:たぶん『インディペンデス・デイ』が出世作ですよね?

編集部:あ、待ってください! その前に『バッドボーイズ』がありますよ。サントラにあの『Shy Guy』が入ってる。

グルスポ:あ~ホントだ! ダイアナ・キングの『Shy Guy』ですね(笑)。確かに調べると『バッドボーイズ』は94年公開で、『インディペンデス・デイ』は96年だ。このへんがブレイクのきっかけだったんでしょうね。ちなみにですが、僕は痩せてた二十歳くらいの頃に、ウィル・スミスに似てる~!って言われてことがあります(笑)。

左が若かりし頃のグルスポさん。かなりの男前。
 
編集部:似てるかどーかは置いといて、確かにイケメンですし痩せてますね(笑)。まあ男子は若い頃はみんなかっこいいものですから。最早ただのおっさん(笑)。ジャジー・ジェフとフレッシュ・プリンスの曲だったらこの曲がいちばん好きです。

グルスポ:『Summertime』も確かにいいんですけど、僕もこっちの方が好き。何といってもテディー・ライリーが作ってますから。あと最初にも言ったんですがMVが夏っぽくて楽しそうだな~って。

編集部:このへんの曲って夏のパーティでDJするときみんな用意しますよね~。

グルスポ:そうそう。誰がかけるの? 俺行っちゃうよ? 的な探り合い(笑)。

編集部:毎年夏の探り合いですね。夏のパーティやりたいですねえ。

05 Shabba Ranks / Mr.Loverman feat. Chevelle Franklin

グルスポ:お次はシャバランクスです。この連載でレゲエって初かも?

編集部:あ、そうかもですね。

グルスポ:ジャマイカからNYに移住してきたアーティストっていっぱいいるんですが、僕らの世代だと彼がいちばんメジャーかもです。レゲエの枠を飛び越えてR&Bっぽさもある。僕はとにかくシャバランクスが好きで(笑)。このフツフツと滾(たぎ)る感じの声質とラガマフィンスタイルのラップにR&Bな曲が合わさってるところが何ともたまんない! これが代表曲なんですけど、本当に現場でもよくかけてますね~。僕はあまり夏=レゲエっていうのは意識してないくて普段使いもするんですけど、でも当時はラガヒップホップってジャンルが流行ってて、94年95年くらいかな~。

編集部:ありましたね~。好きでした!

グルスポ:当時は曲もいっぱい出てて、例えばヒップホップの流行った曲のインストにレゲエの歌を重ねる的なのとか。ラップがレゲエになるだけで熱量が全然違うんですよね。僕いまだにラガヒップホップだけで一箱分くらいレコード持ってますから(笑)。

編集部:それはすごい!

グルスポ:で、ラガヒップホップあるあるなんですけど、イントロもサビも間奏もずっと歌ってるから曲と曲をつなげられないという(笑)。

編集部:DJ泣かせだな~。そういえば、TLCの『No Scrubs』のレゲエバージョンとかそういうの好きで聴いてました。

グルスポ:そうそう。R&Bの人気曲にレゲエを乗せるのも定番でしたよね。例えばマッド・ライオンの『Real Lover』はメアリー・J・ブライジの『Real Love』のカバーですもんね。こういうカバーものに弱いじゃないですが僕らって(笑)。

編集部:『Real Lover』は最高ですよね。イントロの逆回転のギュルギュルギュル~~~ってところでアガります(笑)。

グルスポ:このへんのラガヒップホップは、いま聴くとけっこういいですよね。レコードも全然値段が上がらないのでいまのうちに買っておきたいやつですね。

06 Mel B / Tell Me (Soul Central Remix)

グルスポ:さてお次はメルBさん。みんなこの人知ってるかな~? 彼女はスパイスガールズのメンバーで、正しくはメラニー・ブラウンって名前で、通称がメルBなんですが。この曲は彼女のソロアルバムからのシングルカット曲で、このリミックスがなぜかCDに入ってなく、レコードのみという。しかもUK盤だけ!

編集部:出ました。そういうわけわかんないやつ(笑)。

グルスポ:ロドニー・ジャーキンスっていうプロデューサー分かりますか? 有名なのはブランディ&モニカの『The Boys Is Mine』とかで、彼がヒット曲を連発してた時期にメルBのこの曲のオリジナルバージョンを手掛けているんです。でもここで紹介してる曲は、レコードのB面に入ってるソウル・セントラル・リミックスって方で、これはエディ・Fという人が作っています。エディ・Fはヘヴィ・Dと一緒にヘヴィ・D&ザ・ボーイズを作った人なんですね。つまりニュー・ジャック・スウィングっぽいアプローチがある人で、そんなエディ・Fが2000年に作ったのがこのソウル・セントラル・リミックスなんです。

編集部:ほうほう。

グルスポ:そのへんを踏まえて曲を聴くと、なるほどね~的な、ベースの感じとかそれっぽいなと思いません?

編集部:確かにですね。この曲は知らなかったなー。かっこいい!

グルスポ:これ本当にいい曲なのに、レコードは100円くらいで買えちゃいますよ。てゆーか、こういうこと言っちゃうとファンの人に怒られそうですが、スパイスガールズ関連で唯一好きな曲です(笑)。

編集部:こういう曲ってやっぱりSpotifyとかにはないんですかね?

グルスポ:そうですね。探してみたけどないですね。こういうリミックスものはサブスク弱いですよね。

編集部:UK盤の裏面にしか入ってないとか、そういうのがツウっぽくていいですね。

グルスポ:そもそも当時はUS盤が実質のオリジナル盤みたいなところありましたもんね。もしくはプロモ盤がレアだよね的な。UK盤をわざわざ選ぶ理由がなかったし。

編集部:UK盤はジャケットが薄くてぺらぺらしてたし、なんか嫌だなって。あと当時よくあった会話で、ジャケ付きジャケなしとか、オリジナルとか再発とか。かけてるレコード見て、あ~それ再発の方だよね~みたいなマウントの取り合い(笑)。

グルスポ:そうそう(笑)。あの頃ってレコ屋のスタッフと仲良くなってプロモ盤を取っておいてもらったりとか、いち早く新しいレコードをゲットしてその日の夜のパーティでかけて「え!何この曲!?」みたいな。そういうのがステータスというか、かっこいいDJでしたもんね。いまってそういう感覚ないんだろうなあ。

編集部:もうそんな感じじゃないでしょうね。DJも大半がパソコンかUSBでプレイする時代ですし。

グルスポ:そういうデジタルのDJで言うと、自分でアレンジしたエクスクルーシブな一曲とかを持ってると強いですよね。レゲエで言うところのダブプレートみたいな。そういうのでお客さんをあっと言わせたいなって。自分だけのスペシャルな曲というのは常に考えてプレイしたほうが、やっぱり盛り上がるんです。

編集部:あと、全員に刺さんなくてもあの子を踊らせたいとか?

グルスポ:ですね。その日のターゲットを1人見つけたら、その子をロックして昇天させたい(笑)。エロDJの基本ですね。これはハセベさんに教わりました(笑)。

編集部:先日、50歳を迎えられたDJ HASEBEさんですね。

グルスポ:お誕生日おめでとうございます! 諸先輩方の皆さんが50歳くらいになられても現役でバリバリでやってて、本当にすごいなあって思いますね。僕もそうなりたいです! てゆーか、一回話しを戻しましょう(笑)。

編集部:そうですね。ハセベさんから戻りましょうか(笑)。

07 Dabeull / Do It

グルスポ:彼はパリのミュージシャンでたぶんダビュールって読むと思うんですが、この人は基本80sなファンクだったりクラシカルでゆったり気持ちの良い曲を作るですけど。この曲がすごいなと思ったのが、これ歌詞がずっと「Do It」しか言ってないんですよ(笑)。

編集部:え? マジですか?

グルスポ:マジです(笑)。最初から最後まで、ドゥイドゥイドゥイダ~とラララ~しか言ってないです(笑)。それがずっとトークボックスで鳴ってるんですけど、でもすごく気持ちいい。夕方とかの海で聴いたらもう最高ですよきっと。

編集部:確かにそれしか言ってない(笑)。でも心地いいですね。

グルスポ:ギターもボサノバっぽい感じで夏を連想させますよね。ただしDJ感覚で言っちゃうと、曲の頭がフェードインしてくるんで非常につなぎにくいんですよ(笑)。こういうのはやめてほしい! ドラムはちゃんと8小節ほしいですね。

08 Kartell / All In feat. Che Lingo

グルスポ:ちょっと毛色が変わるんですけど新譜からも一曲選びました。この人もフランスのプロデューサーなんですけど。僕もこんなのを作りたい! と思った曲なんです。メロウなディスコっぽい打ち込みのR&Bって実は多いんですけど、この曲はラップなんです。

編集部:あ~確かにこの手の感じでラップは珍しいかも…。

グルスポ:ライトなディスコサウンドで、でもクラブミュージックと混ざったような感じの曲を作る人で。それにラップが乗ってサビが歌で…第二回目のときに話したようなことに近いんですけど、こういう曲を作りたいなって以前から思ってたんですね。新譜から選ぶならこの曲かなと思った次第です。

09 畠山美由紀 / 海が欲しいのに

グルスポ:さて、ここからちょっと趣向を変えまして。僕は日本の曲もすごく好きで夏に聴きたい曲って何だろうな? って考えたときにいちばん最初に思い浮かんだのが、畠山美由紀さんの『海が欲しいのに』でした。畠山さんは元々ポート・オブ・ノーツという男女デュオをやられてた方で、宮城の気仙沼出身なんです。で、この曲を知ったきっかけが僕が大好きな音楽プロデューサーの冨田ラボさんで、あるときに冨田さんの曲を掘りまくってたんですね。ネットで片っ端から聴きまくる的な。そんなことやってる中で、すごく有名な『眠りの森』って曲がすごく好きになってCDを買ったんですね。そしたら『眠りの森』の次に『耐え難くも甘い季節』って曲が入ってて、それを畠山さんが歌ってました。

編集部:なるほど。

グルスポ:で、このお二人のタッグがめちゃくちゃいい! と思って他にやってないかな~と探してて見つけたのが『海が欲しいのに』だったと。そういう経緯です。

編集部:冨田ラボさん発信なんですね。

グルスポ:さっきまでシャバランクスって言ってたヤツが急に真逆な感じですが(笑)。

編集部:180度違いますね(笑)。

グルスポ:冨田さん発信というより、そこが出発点かな。別の話で中島美嘉さんのデビュー曲『STARS』は、作曲が川口大輔さん、編曲が冨田さん、作詞は秋元 康さんで、僕は川口大輔さんのこともめちゃくちゃ好きなんです。次に紹介する土岐麻子さんの『SUPERSTAR』は川口さんが作曲なんですが、これもすごくいいですよ。土岐さんのファンになるきっかけになった曲です。

10 土岐麻子 / SUPERSTAR

グルスポ:これはまったくの余談ですが、以前、僕が勝手に作った某ブラックムービーのロゴTシャツ があるんですが、このTシャツがほしいといちばん最初にインスタDMをくれたのが川口さんでした(笑)。

編集部:え? マジですか!?

グルスポ:そう(笑)。そのときは僕が川口さんを一方的に知ってただけだったんですけど、インスタのメッセージで、初めまして川口と申しますがTシャツ購入できますか? みたいのが来て。え? 川口さんてあの川口大輔さんですか????? みたいな。めちゃくちゃファンです~って(笑笑)。

編集部:そんなことあるんですね(笑)。

グルスポ:まあホント余談でしたけど、川口さんや冨田さんの作る曲って、ポップスとしてカテゴリーされてますけど、僕は日本のAORみたいな感覚で聴いてるんです。すごく素晴らしいコード感とアレンジで、先入観抜きで聴いてみるといいですよ。もうひとつ、土岐さんの曲でいいのがあって。TUBEの『シーズン・イン・ザ・サン』て曲ありますよね? あれをカバーしてるんですよ。

編集部:へー。

グルスポ:このカバーがTUBEっぽい汗臭さがまったくなくて、こんな爽やかになっていいの? って(笑)。

11 土岐麻子 / シーズン・イン・ザ・サン

編集部:ホントだ。まったく別モン!(笑)。

グルスポ:でしょ? 素晴らしいアレンジですよね。これだったらDJでかけれそうですもん。

12 Dorian / summer rich feat. 一十三十一

グルスポ:やっと出てきました「夏」というワード。

編集部:ですね。みんな大好き一十三十一さん。

グルスポ:名曲として名高い、七尾旅人とやけのはらの『Rollin’Rollin’』は、このドリアンくんの作品です。彼は鬼才として有名ですね。この曲は『studio vacation』というアルバムに入ってる曲で、まあ僕ら世代で夏といったら一十三十一ちゃんはもう欠かせない存在ですね。

編集部:ですよね~。声が夏っぽいというか。

グルスポ:何なんでしょうね、あの声は。吉田美奈子さんや大貫妙子さんを聴いてる感じで、一十三十一ちゃんを聴くみたいな。あの声って何か特別な周波数でも出てるんですかね? 数ある彼女の夏の曲の中で、なぜか思い浮かんだのがこの『summer rich』でした。これで江ノ島でステップ踏まなかったらウソですよ(笑)。

編集部:ステップ(笑)。確かにそうですね。

グルスポ:歌詞が「ワチャゴナドゥ~裸足でいいんじゃない」ですから。もうビーサン脱いじゃお!

13 Daichi Yamamoto,grooveman Spot,Kzy Boost / Wanna Ride (The Breeze)

グルスポ:さてさて。この流れで最後のDaichi Yamamotoくんの曲にどうやってつないでいこうかな(笑)。一回スチャダラの『サマージャム’95』でも挟みますか?(笑)。

編集部:いやいや、あれはあれでサマーアンセムですが、このまま行っちゃいましょう!

グルスポ:ですね。そしたら最初に戻ると。カリフォルニアサウンド=Gファンクっていうと、日本だとやっぱりDS455さんとか横浜方面が印象強いですが、僕的にはフューチャーファンクとGファンクを絡まったサウンドを作りたいなーと思って作っちゃいました!

編集部:はい。もちろん聴いてますよ! これサイコーです!

グルスポ:ありがとうございます。この曲ができた経緯を話すと。去年なんですが、大阪にSENNAN LONG PARKっていうヤシの木が生えた素敵な公園があるんですが、そこで一回だけ行われた「Ride The Breeze」というイベントが開催されました。そのときのシークレットゲストがDaichi Yamamotoくんだったんです。

編集部:なるほど。

グルスポ:その頃ってもうコロナが流行り始めてたし、また来年もこういうイベントやりたいね。テーマソングを作りたいねって、Daichi Yamamotoくんと、トークボックスをやってるマイメンのKzyboostくんと3人で話してて、それが形になったのがこの曲なんです。

編集部:そうやってできた曲だったんですね。ウエストコースト感バリバリだけど、いまっぽいというか、しっかりグルスポサウンドに仕上がってて、周りの評判もすごくいいですよ!

グルスポ:まさに3人でウエストコーストな曲にしたいねって話してできた感じなんですよね。日本語のラップでこういう曲ってないと思うし、Daichi Yamamotoくんの曲でもこういうのはなかったし。でも彼はスヌープとかもちゃんと通ってきてるから、いきなりこういうのってわけでもなかったんですよね。3人で話してたノリで作った曲なんですが、出来上がってみたらすごいキラーソングになっちゃいました。この曲こそ海岸線をクルマで流しながら聴いてほしいですね。

編集部:オープンカーとかで音量大きめで聴きたいなあ。

グルスポ:要するに、“海岸線のドライブ”ってところが夏の曲のイメージになるのかもしれないですね。あ~素敵な女の子を横に乗せて走りたい~(切望)。

編集部:てゆーか、このテーマにハマりそうな曲もっともっとありそう。

グルスポ:ホントに! そしたらもっとピックアップしてプレイリスト作っちゃいましょうか!「僕の夏スペシャル」みたいな感じで。

編集部:おお~それ良いですね。そっちにプレイリストと合わせて海岸線をドライブしたいです!

※というわけで、今回のテーマに合わせて追加で作ってもらったプレイリストは↓こちらから! ドライブのお供にぜひどーぞ。
My Summer Rich 日日是好メロディ#4~僕の夏スペシャル~

  

PROFILE
grooveman Spot

音楽とスポートをこよなく愛する『女性に優しいハードコア集団』JAZZYSPORTに所属するDJ / トラックメーカー / プロデューサー。自粛がまだまだ続いてる自炊生活ですが、韓国ドラマに出てくる料理を再現する日々です。いまお気に入りなのは「サイコだけど大丈夫?」のコ・ムニョン先生が大好きなウズラの卵の醤油漬けです。これは本当に美味しかった! ですが、ウズラの卵の殻むきがけっこう面倒でした。誰か僕のために韓国料理作ってください(笑)。
@groovemanspot