
KOREA,2021.
ヘアメイク松野仁美さんの韓国滞在記。
以前「彼女のダンステリア」にご登場いただいた
ヘアメイクの松野さんが韓国に渡ったのが昨年の5月のこと。
何度か仕事をしたアーティストの事務所に誘われ1年過ごした韓国での日々を、
写真に納めておいてもらったんです。
そろそろ旅に出たくなっているあなたや、
韓国でクリエイティブ活動したいなんて考えるあなたに
空気やムードをお届けします!
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グラフィックデザイナー兼フォトグラファーのmoondogさんと待ち合わせしたときに居合わせた、同じくフォトグラファーの子。韓国の子たちはみんな勢いがあるし、感覚が早いんですよね。話してて楽しかったです。
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東大門には買い出しによく行きました。でもコロナで閉まるのが早くて、市場は17時くらいにはクローズするんです。手間の屋台で積まれているのは豚足!
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韓国ってマスクをしていない人がそもそもかなり少なくて。PM2.5みたいな「ミセモンジ」っていう大気汚染があるので、マスクをするのが日常的。そのせいで曇ってる日が多かったです。
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少し歩けばすぐ、漢方っぽいサプリが雑多に売ってるお店にあたります。ちなみに一昨年から昨年くらいに韓国の痩せる漢方が流行りましたけど、たぶん完全に日本人向けの商品で、韓国では全然有名じゃなかったです(笑)。
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こういう誰が買うのか不明な店がところどころ市場にあるのがいいですよね。
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韓国でもヘッドピース作りは続けていたので、その買い出しに。ヘア関連の問屋が明洞の近くにあるのでよく行きました。
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同じ事務所に所属する、個人的に仲よくなったグラフィックとアーティスト活動をしている子。私は英語も韓国語も流暢じゃないけど、よくお茶していました。目的やきっかけがあるとすごく盛り上がるし、仲よくなるのはフィーリングだなって。
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漢南(ハンナム)にあるサムスン美術館のオブジェ。昨年は美術館やギャラリーは基本閉まっているか、予約しないと入れませんでした。ここは事務所近くで、外の作品なら見れたのでラッキー。韓国はとにかく「映え」が大事。そんなに有名じゃないカフェでもちゃんと計算されていて、写真を撮るとたいてい映えます。
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弘大(ホンデ)エリアで注目を集める上水(サンス)にあるカフェは、地下がライブハウスになっていて、同じ事務所の子がライブをするので遊びに行きました。
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弘大近くのレコード屋さん。若者の街なので、若手のアーティストのアトリエなんかも多いです。日本で言う下北って感じですかね。
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作品撮りで使うために持ってきたヘッドピースですが、これは最終的にバラしました。
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ウィンドウで鶏が回ってる、いつもすっごい行列ができるお店。結局行けませんでした。日本みたいに一人で食事できるお店があまりないので、クーパンイーツ(coupangeats)というデリバリーアプリをよく使いました。日本は海外企業のサービスを使うことが多いと思いますが、韓国は本当に自国のものを使う文化なんですよね。LINEを使っている人も皆無で、みんなカカオトークです。
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事務所のバルコニーから見える漢南の景色。
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ソウルの観光名所、漢江(ハンガン)を一回は見ておかなくちゃと思いまして。クルージングしながら撮影しているクルーもいてすごいです。
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韓国での初めての作品撮りの最中にモデルの子と。キンパを食べてますね〜。ご飯やケータリングは日本のほうが充実しています。この撮影はアジアのカルチャーをテーマにしたビジュアルをつくりたくて、モデルの子はフォトグラファーが見つけ、服は私がインスタで繋がっている日本のデザイナーから借りました。
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言葉の壁があるので、そんなに細かいディテールまで話は詰められませんでしたが、顔に漢字を書いたり髪をまげっぽくしたり。韓国の人からもMIX感を味わってもらえたらいいなと思っています。
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旧ソウル駅。東京駅に似てますよね! この中が美術館になっているんです。この展示に行きたかったのですが、いつも予約が満杯で叶わずでした。
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旧ソウル駅の建物の内部。
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これはフリーで入れるスペースにあった旧ソウル駅内のアート作品。デジタルっぽいものが多いんです。アート活動を国政で盛り上げているところが本当にいいなって思います。
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これは漢南エリア。カフェが多くて全体的にきれい。
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梨泰院に近いのでドラマを見た人はよくわかると思いますが、とにかく坂が多い!
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「CU」は韓国お馴染みのコンビニです! この店舗はなんかかわいかった。
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2階のドーナッツショップ「Cafe Knotted Hannam」は大人気でいつも行列ができています。下はハンバーガー屋さん「DOWNTOWNER」もいつも並んでるので、いつもクーパンイーツでオーダーしていました(笑)。
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韓国の古い建物は煉瓦が多く、日本とはちょっとテイストが違う感じ。新しい建築も個性があるものが多いです!
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「WORKSOUT STORE」という弘大と江南にあるメンズが多いセレクトショップ。これは弘大の方で、アイテム数が多いし内装もかわいいんです。
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「HOMI ART SHOP」は日本で言う「世界堂」みたいな画材や工具を扱うお店。ヘッドピースの制作で部品を買いによく行きました。
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2階建でとにかく広い! 日本には扱いのないものもあって楽しかったです。こういう専門的なものがたくさん揃っているショップは韓国に少ないので、貴重でした。
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〈ジェントルモンスター(GENTLE MONSTER)〉の1階。シーズンで変わるインスタレーションが楽しめるフロアにサングラスが。空間の使い方が贅沢! 同じ建物内にある姉妹ブランドでハンドクリームやフレグランスを扱う〈タンバリンズ(TAMBURINS)〉も必見です。
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これは〈ジェントルモンスター〉地下1階のカフェ。早朝は行列がないそうですが、結局ここでお茶をすることは叶いませんでした。手前のショーケースにケーキが入ってるの、わかりますか? 全部オブジェみたい!
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ショッピングは事務所の近くにある〈ワープド(WARPED.)〉というストリート系のセレクトショップで。かわいいロンTとかTシャツが5000円〜1万円以内で見つかるので助かりました。
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これは東大門にある「DDP」という建物で、ザハ・ハディドによるUFOみたいなフォルムが特徴。ソウルファッションウィークなどのイベントスペースや美術館、カフェなどが入っています。
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日本でいう高円寺みたいなエリアにある「ウルジオサンロ」というディープなライブバー。はっきり言って入りにくいです(笑)。ここら辺の街並みはごちゃごちゃと汚くて、みんな外で飲んだりするような感じ。
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撮影中の一コマ。スタイリストチームの雰囲気が日本にはいないタイプの人たちだったので、撮らせてもらいました。韓国はアシスタントとの関係性も日本と違ってかなりフランク。
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この子もスタイリストアシスタント。使っているスチーマーのメーカーとかも違うのでおもしろいです。
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左の女性がスタイリストで、右の彼がパートナー。カップルでチームを組んでやってるんです。他の現場でもスタイリスト同士で手伝い合ったりするのが新鮮でした。
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ネイルジュエリー。この子のアクセサリーは韓国のMVでよく使われていました。
韓国でのクリエイティブ活動のあれこれ。
- ーまずはお帰りなさい! この企画は松野さんにソウル内で使い捨てカメラを探してもらって撮影してもらいました。本当にありがとうございます。
- ただいまです! 昨年の5月から今年の4月まで約1年間韓国に行っていました。使い捨てカメラは日本みたいにメジャーじゃなくて、持ってるだけで結構レアでしたね。
- ー事務所に所属されていたそうですが、どういう感じでお仕事されていたのでしょうか?
- もともと日本にいるときからヘアメイクさせてもらっていた韓国のアーティスト、KATIEの事務所に呼ばれて。住む家も貸してもらっていました。所属とはいえ、事務所の仕事以外も自分で取ってくるのはOKで。アーティストのヘアメイクをガッツリしに行くと思ってたけど、結構やりたいように過ごさせてもらいました。
- ー実際韓国で過ごしてみて、いかがでしたか?
- 居心地よかったです。雰囲気がちょっと関西に似ているんですよね。日本からするとおしゃれなイメージですが、普通にパンチパーマのおばさんとかもいるし(笑)。実は雑多な感じがおもしろかったです。韓国ドラマで見るようなきらびやかな世界と、ボロボロの家が朽ちたままの昭和のようなレトロさとの差が激しい。実力主義だし、人々も日本の90年代のような「のし上がってやろう!」という勢いがありますね。
- ー撮影やクリエイターとの関わりの中で驚いたことは?
- フォトグラファーがみんな自分のスタジオを持ってることでしょうか。日本の撮影ですと、どうしてもスタジオやロケバスの関係で、時間に追われながら急いで撮影することが多いですが。韓国だと自分のスペースなので、新しい挑戦をしたり、ヘアもメイクも探求する時間があるんですよね。
- ー松野さんが作られているヘッドピースも大人気だったとか。
- これは韓国にいたからかどうかわからないのですが、いろんな国のアーティストからMVで使いたいとDMが来て嬉しかったです! Red Velvetが貸してって言ってきたり。NewJeansやフォトグラファーのチョ・ギソクも撮影で使ってくれました。