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森田想、渋谷の中心でアートに触れる。
森田想、渋谷の中心でアートに触れる。

Let’s go PARCO to enjoy Art.

森田想、渋谷の中心でアートに触れる。

2021.09.29

こんなご時世だからこそ、軽やかに健やかに芸術の秋を楽しみたい。
渋谷PARCOで開催中の「SHIBUYA PARCO ART WEEK 2021」を
フォトグラファーの小見山峻、俳優の森田想さんがナビゲート。
写真家と被写体の会話から考える、アートと生活の距離、向き合い方。
難しいことは考えず、あなたの“好き”を大切に。

Photo_Shun Komiyama
Venue Photo_Tatsuki Nakata, Ryota Haraguchi
Hair & Make-up_kika
Text_Shu Nissen

NANZUKA 2G(2F) / Jean Jullien Exhibition『POCKET PARENTS』
PARCO MUSEUM TOKYO(4F) / Jean Jullien Exhibition『PAPER PEOPLE』
※10月3日(日)まで開催中。

小見山:想ちゃんは、フランスの友だちとzineを作ったって話も聞いていたので、アートを見たり自分で手を動かして作ってみるのも好きなんだろうなって印象があって。だから今回の企画で感想を言葉にしてもらう役としてピッタリかなと思ったんですよね。
森田:呼んでもらえてうれしいです。アートは好きで見るんですけど、詳しく語ることまではできないというか。あの時代の誰の何が~ってより、絵画も映画も、ただ単にその作品が好きかどうかって基準なんですよ。
小見山:このアーティストがってより、作品ごとに好きになるっていうのは、ある意味、適切な見方かもしれないよね。そのアーティストでも好きな作品もそうじゃない作品もあるだろうし、ひとくくりで見てしまうのはもったいないから。
森田:海外に行ったらその土地の有名な美術館に行ったりしますが、普段は目的を持ってアートを見に出かけるよりも、ちょうど他の用事のついでに行ってみようかなってタイプです。小さな路面のギャラリーにふらっと入ったり、服屋さんの一角でやってるポップアップを見たりするのが好きで。だから、こういう機会はすごく良いですよね。知らないアーティストだったけど、渋谷PARCOに来たきっかけで素敵な作品に出会えたらテンションが上がります。
小見山:ジャン・ジュリアンの作品はどう?
森田:海外の漫画って好きなんですよ。時間があればまた来てゆっくり最後まで読みたいなと思いました。絵のタッチ、表情の描き方も、余白があって、分かりやすいなと思いました。
小見山:ミュージアムの方では写真も撮ってたけどお気に入りの作品はあった?
森田:ドローイングもすごく好みでした。ありふれているようで、実はなかなか出せないような色使いですよね。緑や青とかグレーを多用してるのも独特。豊かな色彩感覚とユニークな視点の違いを見せつけられたような気持ちです。特に気になったのはサーフィンの絵ですかね。静かな作品が好みなんです。ひとつメインのモチーフがありながらも全体の印象は落ち着いていて、独りを感じるというか。引き込まれて、ずっと見てたいと思いました。

ComMunE(10F) / 小見山峻 『風が応える』
※こちらの展示は現在終了しています。

森田:今回の展示はどういうアイディアから始まったんですか?
小見山:渋谷PARCOの屋上を使えるということだったので、せっかくの外ですし、前回の個展でも少し試していた布にプリントする展示方法をパワーアップさせてみようというところからですね。すでにインターネット上に出ているアーカイブが多かったのですが、ガラッと見せ方を変えることで、知っている写真でも、だからこそ逆に楽しめる。そんな空間を作りたいなと思いました。
森田:自然と共存する展示っていうのが私はあまり見たことがなくて。タイトルの『風が応える』の通りで、鉄棒や布を組み合わせて風が入る環境で写真を見ていると、新しい発見がありました。風でなびくことで違った風景がみえて来て、ますますおもしろい。私の写真もありましたね。
小見山:想ちゃんが包まっているアルミみたいなのは、エフェクトをかけた光と撮影したもので、これは「東京モード学園」の卒業制作展のビジュアルのアザーカットなんですけど、撮影当時からすごく気に入っていて。今回お披露目できて良かったです。
森田:それこそ小見山さんの写真の好きなところは、良い意味で“仕上がりが想像できない”ことだと思ってます。撮影中はどう動いたらよく映るのかも分からないから、とにかく感覚でやるんですけど(笑)。それが楽しいんですよね。他の撮影のときでも、写真家の方によって、被写体にここに立って欲しいっていうので個性が出るじゃないですか。いつも小見山さんは面白い場所を見つけてきて、絵の切り取り方がすごく素敵。その中に入れるのはすごくうれしいですね。
小見山:仕上がりが想像できないという声は結構あるので、最近はiphoneで撮って「こんな感じになります」って見せたりするようになりました(笑)。
森田:私はそもそも本業がモデルではないので、いつもスチールの現場では個人的に難しさを感じるんです。でも小見山さんの撮影は、こっち側がキメキメにしなくても、差し込む光だったり、小見山さんから見える世界のなかで完成される写真だと思うので、安心して任せられる。だから被写体の皆さんが自然体で居られるのかもしれません。そういった素敵な作品を新鮮な空間で見られてすごく楽しかったです。
小見山:地方のアートフェアに行ったりするとこういう手法もいろいろあるんですけど、渋谷の真ん中でやることに意味があると思っています。いわゆる写真展の堅苦しいイメージではなくて、三次元的な体験型の展示を遠方まで足を運ばなくても楽しめる。渋谷PARCOに来る若いお客さんにカジュアルに写真に触れる楽しさを知ってもらいたかったんですよね。

INFORMATION

SHIBUYA PARCO ART WEEK 2021

会期:〜2021年10月3日(日)
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